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ThingWorx Platform 9.4 のリリースノート
ThingWorx Platform 9.4.0 の最新情報
ThingWorx 9.4.0 には、次の機能強化、既知の問題と制約事項、およびサポートの終了に関する情報が含まれています。
修正された問題のリストについては、「ThingWorx Platform 9.4.0 で修正された問題」を参照してください。
機能強化
プラットフォーム
ファイルリポジトリ
ZIP ファイルのコンテンツをファイルリポジトリにアップロードして解凍する新機能が追加されました。詳細については、ファイルリポジトリへの ZIP ファイルのアップロードと解凍を参照してください。
永続化プロバイダ
データベース接続を消費しているすべてのスレッドのスタックトレースを記録する新しいコンフィギュレーションとサービスが追加されました。詳細については、永続化プロバイダのサービスを参照してください。
Thing イベント
新規イベント DynamicSubscriptionInvalidated が追加されました。詳細については、Thing イベントを参照してください。
サービスパラメータ
新しいパラメータ isSortFirstQueryImplementingThings サービスに追加されました。詳細については、QueryImplementingThings サービスの使用を参照してください。
RedHat9 の必要条件
UI アイテムの欠落を防ぐために、インストーラを RedHat9 で実行するための必要条件が追加されました。今後はユーザーに PTC ロゴやボタンなどの重要な UI アイテムが表示されます。詳細については、Linux 用 ThingWorx Foundation インストーラを参照してください。
インストールのエラーメッセージ
アップグレード中にインストールが失敗した場合に、インストーラログにユーザーを誘導するエラーメッセージが追加されました。
アクセス許可
tomcat9.exe ファイル上の仮想マシンのローカルユーザーアカウントに対するフルコントロールのアクセス許可をユーザーに付与し、Windows Apache Tomcat Service でユーザーをログオンユーザーとして設定します。これにより、2 つ目の ThingWorx インスタンスに対するデプロイメントの失敗を防ぐことができます。詳細については、ThingWorx Foundation のファイルストレージを参照してください。
ThingWorx の AKKA TLS 通信の設定
「ThingWorx の AKKA TLS 通信の設定」という新しいトピックが追加されました。この新しいトピックには、Docker Compose 環境で AKKA を設定する方法が記載されています。詳細については、ThingWorx の Akka TLS 通信の設定を参照してください。
AKKA の SSL/TLS の設定
「AKKA の SSL/TLS の設定」という新しいトピックが追加されました。この新しいトピックには、オンプレミス環境で AKKA の SSL/TLS を設定する方法が記載されています。詳細については、AKKA の SSL/TLS の設定を参照してください。
インストール手順
Red Hat Linux でインストールを実行している場合に完全なアクセス許可を付与するインストール手順が追加されました。これにより、ユーザーはサポートされているサードパーティソフトウェアの最新バージョンを使用して ThingWorx をデプロイできます。詳細については、ThingWorx Foundation のクラスタ設定を参照してください。
インストール手順
オンプレミスデプロイメントが失敗しないように、ThingWorx Ubuntu インストールのインストール手順が追加および更新されました。これにより、ユーザーはサポートされているサードパーティソフトウェアの最新バージョンを使用して ThingWorx をデプロイできます。詳細については、Java、Apache Tomcat、および ThingWorx のインストールを参照してください。
更新された指示
「BASE_IMAGE」として使用する Ubuntu のバージョンを指定する Docker ファイルの手順が更新されました。詳細については、ThingWorx Docker ビルドの設定を参照してください。
Influx2PersistenceProviderPackage の機能強化
Influx2PersistenceProviderPackage での高速データ取得時にデータが失われるのを防ぐために、書き込み API が修正されました。PTC は、ハードウェアまたはソフトウェアの制限に達していない場合にデータの損失が発生しないことを確認しています。
ログ情報が強化され、すべての値ストリーム書き込みエラーが失敗の理由とともに ThingWorx エラーログに記録されるようになりました。
失敗したバッチ書き込みが正しくカウントされるように、「Number of failed batch writes to stream」および「Number of stream entries that have been performed」の値ストリーム監視判定基準が修正されました。
バッチサイズコンフィギュレーションをより効果的に監視および微調整できるように、Influx2PersistenceProviderPackage に「Number of stream entries sent per batch to write to database」と「Time consumed (nanosecond) per batch to write to database」の 2 つの新しい判定基準が追加されました。
データ制限に達したときに InfluxDB Cloud にインポートされたデータを制御することによってすべてのデータが正常に書き込まれるように、データストリームのインポートプロセスが修正されました。
以前に非同期 API によって使用されていた「Batch Size」オプションと「Flush Interval」オプションを廃止することによって、Influx2PersistenceProviderPackage コンフィギュレーションが簡略化されました。これらは下位互換性を確保するためにコンフィギュレーションテーブルに残っていますが、機能には影響しません。
Influx2PersistenceProviderPackage コンフィギュレーションの値ストリームキューおよびバッチサイズに対する必要な制御が用意されました。既存の「ストリームバッファをフラッシュする前の最大待機時間 (ミリ秒)」「ストリームバッファをフラッシュする前の最大アイテム数」、および「プロセスブロックの値ストリーム書き込み最大数」オプションがバッチサイズとフラッシュ間隔を直接制御するようになりました。
Influx2PersistenceProviderPackage の機能強化によりデータエクスポートがサポートされるようになりました。
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InfluxDB OSS 2.0 を使用 (Influx2PersistenceProviderPackage を活用) している場合、ThingWorx 9.4.0 以降にアップグレードするには、InfluxDB v2.6 へのアップグレードの前にエクスポートが必要であるため、まず ThingWorx 9.3.8 にアップグレードして InfluxDB OSS v2.6 に移行する必要があります。
ThingWorx サーバーの速度を低下させていた不要な RxNewThreadScheduler スレッドが作成されないようにすることで、信頼性が向上しています。
InfluxDB Cloud を使用する場合のコンフィギュレーション要件
InfluxDB Cloud でスループットを向上させるには、スループットが 40,000 wps に到達するように「処理スレッド数」を 20 に増やし、「書き込みのタイムアウトの時間」を 20 秒に設定することをお勧めします。
PTC は、InfluxDB Cloud のパフォーマンスと信頼性について InfluxData と連携し、より少ないスレッドで目的のスループットを達成できるようにコンフィギュレーションの詳細を提供しています。
高可用性 (HA) クラスタ
スケーラブルな配分購読処理
ThingWorx 9.4 以降では、ThingWorx クラスタノード間に購読を分散できます。これは、イベントが多数の購読インスタンスをトリガーした場合に、処理負荷をクラスタノード間に分散してスケーラビリティを実現し、リソース使用率を向上させるために役立ちます。たとえば、タイマーベースの購読やスケジューラベースの購読などです。「購読」タブの「均等配置」チェックボックスをオンまたはオフにして、分散モード (ノード間で水平にスケーラブル) で購読を実行するかどうかを定義できます。
配分購読のアプローチは、ノードが複数ある高可用性環境でのみ適用できます。高可用性 (HA) システムのインストールのための標準の手順により、この機能が有効になるので、追加のインストール手順は不要です。関連するコンフィギュレーション情報の詳細については、以下を参照してください。
オンプレミスについては、AKKA の SSL/TLS の設定を参照してください。
Docker 環境については、ThingWorx の Akka TLS 通信の設定を参照してください。
Mashup Builder
新規ウィジェット
複合グラフ - 棒、線、シェード線、およびデータポイントのビジュアリゼーションの組み合わせを使用してデータを視覚化します。このウィジェットは、レガシーのラベルチャートウィジェットに置き換わります。詳細については、複合グラフウィジェット (テーマ指定可能)を参照してください。
円グラフ - 円を比例セグメントに分割することで、複数のカテゴリのデータを視覚化します。パディングを適用したり、開始角度と終了角度を指定したり、状態のフォーマットを適用したりできます。詳細については、円グラフウィジェット (テーマ指定可能)を参照してください。
ユーザーインタフェース
「プロパティ」パネルのローカライズトークンピッカーのユーザーインタフェースが強化されました。トークンをフィルタしたり、複数の言語でトークンの値をプレビューしたりできるようになりました。
詳細については、ウィジェットのローカライズを参照してください。
スタイルテーマとスタイルプロパティ
棒グラフ、折れ線グラフ、パレート図、ウォーターフォール図、スケジュール表ウィジェットの冗長なスタイルプロパティが除去されました。詳細については、除去されたスタイルプロパティを参照してください。
メニューバー、ツリーグリッド、円グラフ、および複合グラフウィジェットを追加することにより、スタイルテーマプレビューマッシュアップが更新されました。これらのウィジェットに対するスタイルテーマの変更を、スタイルテーマエンティティの「スタイル」タブでプレビューできるようになりました。
マッシュアップの移行
「マッシュアップ移行」ダイアログボックスにレビュータブとサマリータブが追加されました。影響を受けるウィジェットと関数のリストを移行前にレビューできるようになりました。詳細については、マッシュアップの移行を参照してください。
「マッシュアップ移行」ダイアログボックスを使用して、セキュリティで保護されていない関数を移行するためのサポートが追加されました。
以下のウィジェットが「レガシー」カテゴリから「標準」カテゴリに移動されました。
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プリファレンス
今後のリリースの ThingWorx では、標準置換のあるウィジェットのみが「レガシー」カテゴリに移動されます。
PTC はレガシーウィジェットを ThingWorx で使用できるように維持しているため、移行は 2024 年 4 月まで不要です。レガシーウィジェットから置き換えるウィジェットへの移行は、ユーザーにとって適切なときに行うことができます。最新機能と機能強化の利点を活用するには、新規マッシュアップを作成する際に標準のウィジェットを使用することを強くお勧めします。「マッシュアップ移行」ダイアログボックスを使用して、現在のマッシュアップ内のレガシーウィジェットを移行できます。詳細については、レガシーウィジェットおよびレガシーレイアウトおよびレガシーマッシュアップの移行を参照してください。
マッシュアップレイアウト
従来の絶対配置の使用を相対配置に置き換えるベータ拡張配置モードが追加されました。このモードは、レスポンシブウィジェットがランタイムで適切に表示されないレイアウトの問題を修正します。詳細については、ThingWorx 9.4 のレスポンシブレイアウト内での拡張配置 (ベータ) の使用を参照してください。
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このモードが有効になっている場合、コレクションウィジェットが適切に表示されないことがあります。
マッシュアップランタイム
以前のバージョンの ThingWorx では、Composer と Mashup Builder が Bluebird JavaScript ライブラリを promise のポリフィルとして使用していました。最近のブラウザと Node.js バージョン 10 以降では、機能的で高性能の promise がネイティブでサポートされているため、このライブラリは除去されました。ThingWorx 9.4 にアップグレードすると、このライブラリを使用するカスタムウィジェットおよび拡張機能が適切に動作しなくなる場合があります。
動的購読
GetProperties サービスの「データプロパティ」パネルに「購読メッセージを表示」チェックボックスが追加されました。このチェックボックスをオンにすることで、購読がランタイムで無効になったときにユーザーに通知できます。
詳細については、マッシュアップのプロパティの自動更新を参照してください。
関数
データエクスポート関数が追加され、レガシーのデータエクスポートウィジェットに置き換わりました。マッシュアップ内で任意のタイプのイベントを使用してデータを CSV ファイルにエクスポートできるようになりました。
詳細については、データエクスポートを参照してください。
Web Component SDK
SDK ライブラリ内で使用されるメインフレームワークとして、Lit が Polymer に置き換わりました。Lit を使用するために、SDK 内の複数の Web コンポーネントがマイグレーションされています。
Getting Started チュートリアルで使用されている Web コンポーネントおよびウィジェット拡張機能のサンプルが更新されました。Lit の Web コンポーネントを使用してウィジェット拡張機能を作成できるようになりました。
詳細については、ThingWorx Web Component SDK ヘルプセンターを参照してください。
ウィジェットのフォーカスとアクセシビリティ
キーボードを使用してラインタイムでウィジェットを操作するときにのみ、ウィジェットのフォーカスボックスが表示されます。以前のバージョンでは、マウスまたはキーボードを使用しているときにフォーカスボックスが表示されます。この動作は、マッシュアップで LegacyFocus プロパティを使用して設定できます。詳細については、マッシュアップでのレガシーフォーカスの有効化を参照してください。
マッシュアップがロードされるときに自動フォーカスを適用するためのサポートが追加されました。マッシュアップ内のチェックボックス、チップベースのデータフィルタ、ファイルアップロード、リンク、テキスト領域、およびテキストフィールドのいずれかのウィジェットに自動フォーカスを適用できます。詳細については、自動フォーカスの設定を参照してください。
ユーザーエクスペリエンスを向上させるために、一部のウィジェットでは、キーボードを使用してマッシュアップと対話するときの動作が変更されています。変更の詳細については、ThingWorx 9.4 以降でのキーボードナビゲーションの変更を参照してください。
チャートウィジェット (テーマ指定可能)
折れ線グラフウィジェットのデータサンプリングを設定できるように、SampleSize プロパティが追加されました。詳細については、チャートのデータサンプリングの設定を参照してください。
棒グラフ、折れ線グラフ、スケジュール表など、さまざまなチャートのデフォルトのメッセージとアイコンをカスタマイズするためのプロパティが追加されました。詳細については、チャートのエラーメッセージとロードメッセージのカスタマイズを参照してください。
チャートの構造が更新され、ランタイムでチャートをズームまたはリセットするために使用されるボタンなどの操作があるツールバー領域が含められました。
日時ピッカーウィジェット
範囲選択が有効であるときに選択できる最大日数を設定できるように、検証プロパティが追加されました。
詳細については、9.3.3 以降の日時ピッカーウィジェット (テーマ指定可能)を参照してください。
ゲージウィジェット
バインドを使用してチャート値とラベルの小数点以下の桁数を動的に設定するためのサポートが追加されました。
詳細については、ゲージウィジェットを参照してください。
詳細については、グリッドウィジェット (テーマ指定可能)を参照してください。
グリッドウィジェット
ボタン、切り替えボタン、ドロップダウンリスト、リンクなどのカスタム操作をグリッドツールバーに追加するためのサポートが追加されました。詳細については、グリッドツールバーへのカスタム操作の追加を参照してください。
グリッドに追加された新しい行をハイライトするためのサポートが追加されました。この機能を有効にすると、簡単にランタイムで新しい行を見つけることができます。詳細については、グリッドでの行の追加と削除を参照してください。
1 つ以上の行が選択されると True を返すブールプロパティ RowSelected が追加されました。
すべてのページで選択されているすべてのアイテムの行 ID を含むインフォテーブルプロパティが追加されました。行 ID により、グリッドがページ付けされ、ページが変更されても、選択されている行 ID を維持できます。
ハイパーリンクがクリックされたときに、URL を開く代わりにイベントをトリガーできるようになりました。たとえば、リンクデータを渡してマッシュアップに移動できます。
メニューバー
メニューバーをマッシュアップに追加すると、ウィジェットコンテナに必要なコンフィギュレーションが自動的に適用されるようになりました。以前のバージョンの ThingWorx では、マッシュアップテンプレートを使用するか、コンテナを手動で設定する必要があります。
ログアウトするように設定されているメニューエンティティアイテムのサポートが追加されました。
詳細については、メニューバーウィジェット (テーマ指定可能)を参照してください。
リンクウィジェット
ウィジェットに Clicked イベントが追加されました。イベントを使用して、ランタイムでリンクがクリックされたときにサービスをトリガーできるようになりました。
詳細については、リンクウィジェット (テーマ指定可能)を参照してください。
リストシャトルウィジェット
「検証」パネルに検証プロパティが追加されました。ターゲットリストで選択されているアイテムの数を検証できるようになりました。
リストシャトルで選択されたアイテムの数を返す NumberOfSelectedItems プロパティが追加されました。
詳細については、リストシャトルウィジェット (テーマ指定可能)を参照してください。
ページ付けウィジェット
ユーザーエクスペリエンスを向上させるために、選択されているページの色が青色から灰色に変更されました。
詳細については、ページ付けウィジェット (テーマ指定可能)を参照してください。
動作の変更
プラットフォーム
クラス MenuItem の API toValueCollection() に対する変更
API toValueCollection() は値のコレクションを返します。toValueCollection() の応答に新しい属性 groupReferences が追加されました。この属性には特定の menuItem のグループが格納されます。
保留中のサービスの削除
プラットフォーム
API SetGlobalSessionInfoTableValue にはインフォテーブルの値が正しく保存されないという既知の問題があります。この API は廃止予定であり、今後のリリースでは除去されるため、問題は修正されません。
アプリケーションを適切に更新してください。
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