ThingWorx Docker ビルドの設定
ThingWorx Docker イメージを構築するには、以下の両方の操作を実行します。
必要なバイナリがステージングされ、構築プロセスで使用可能になっていることを確認します。
build.env 変数ファイルを適切な値で修正します。
* 
このトピックでは、<major-minor-maintenance> のように、<n-n-n> を使用してリリースバージョンを示します。
必要なファイル
ThingWorx Docker を構築するには以下のファイルが必要です。これらのファイルの入手方法の詳細については、このトピックのファイルのステージングのセクションを参照してください。Apache Tomcat および Java と現在のバージョンの ThingWorx との互換性情報については、リリースアドバイザーを参照してください。
すべてのプラットフォームバージョンで必要なファイル:
プラットフォーム
必要なファイル
ファイルの例
template-processor
変数の提供を開始する際に Docker コンテナ内のテンプレートを解析し、実行中の環境に基づいてコンフィギュレーションファイルのフォーマットを設定するために PTC によって提供されるツール。
template-processor-12.0.0.9-application.tar.gz
tomcat
ThingWorx Platform を実行するために Apache から取得した Tomcat アーカイブファイル。
tomcat-9.x.x.tar.gz
java
OpenJDK - Amazon Web Services から取得した Amazon Corretto ファイルまたは Oracle から取得した Java JDK バージョン 11 アーカイブファイル。
amazon-corretto-11.x.x-linux-x64.tar.gz
jdk-11.x.x-linux-x64_bin.tar.gz
個々のプラットフォームバージョンで必要なアーカイブファイル:
* 
PTC サポートサイトからファイルをダウンロードした場合、ダウンロードされたファイルには MED-12345-CD-084_ThingWorx-Platform-H2-8-4-0.zip のような名前が付きます。スクリプトでは Thingworx-Platform-<タイプ>-<バージョン>.zip という名前を前提としています。
プラットフォーム
ファイルの例
ThingWorx Platform H2
Thingworx-Platform-H2-<n-n-n>.zip
ThingWorx Platform PostgreSQL
Thingworx-Platform-Postgres-<n-n-n>.zip
ThingWorx Platform Microsoft SQL Server
Thingworx-Platform-Mssql-<n-n-n>.zip
このバージョンでは Microsoft から提供されている Microsoft JDBC Driver for SQL Server も必要です。
sqljdbc_7.4.1.0_enu.tar.gz
ThingWorx Platform Azure SQL
Thingworx-Platform-Azuresql-<n-n-n>.zip
このバージョンでは Microsoft から提供されている Microsoft JDBC Driver for SQL Server も必要です。
sqljdbc_7.4.1.0_enu.tar.gz
build.env の変数
build.env ファイルには、設定しなければならない複数の変数が含まれています。以下の変数を設定しなければなりません。
変数名
デフォルト
コメント
BASE_IMAGE
1. ThingWorx 9.0 から 9.3
2. ThingWorx 9.4 以降
1. ubuntu:20.04
2. ubuntu:22.04
ベースイメージとして使用する Ubuntu のバージョンを指定します。
JAVA_VERSION
11.0.10.9.1
Amazon Corretto OpenJDK のバージョンを指定します。
JAVA_ARCHIVE
amazon-corretto-11.0.10.9.1-linux-x64.tar.gz
jdk-11.0.10_linux-x64.tar.gz
staging フォルダ内の Java アーカイブファイルの名前を指定します。
TOMCAT_VERSION
9.0.43
Apache Tomcat のバージョンを指定します。
TEMPLATE_PROCESSOR_VERSION
12.1.0.13
staging フォルダ内の template-processor アーカイブファイルのバージョンを指定します。
PLATFORM_SETTINGS_FILE
platform-settings.json
(staging フォルダに含まれている) ベース ThingWorx 設定ファイルへのパスを指定します。
BUILD_TEST_DBS
true
プラットフォームイメージとともに、テスト用にデータベースイメージを構築するかどうかを指定します。データベースイメージを構築するには true に設定します。
PLATFORM_H2_VERSION
<n-n-n>
構築する ThingWorx H2 Platform のバージョンを指定します。H2 コンテナを構築する場合にのみ必要です。
PLATFORM_H2_ARCHIVE
Thingworx-Platform-H2-<n-n-n>.zip
staging フォルダ内の ThingWorx H2 .zip ファイルのファイル名を指定します。H2 コンテナを構築する場合にのみ必要です。
PLATFORM_POSTGRES_VERSION
<n-n-n>
構築する ThingWorx PostgreSQL Platform のバージョンを指定します。PostgreSQL コンテナを構築する場合にのみ必要です。
PLATFORM_POSTGRES_ARCHIVE
Thingworx-Platform-Postgres-<n-n-n>.zip
staging フォルダ内の ThingWorx PostgreSQL .zip ファイルのファイル名を指定します。PostgreSQL コンテナを構築する場合にのみ必要です。
PLATFORM_MSSQL_VERSION
<n-n-n>
構築する ThingWorx Microsoft SQL Server Platform のバージョンを指定します。Microsoft SQL Server コンテナを構築する場合にのみ必要です。
PLATFORM_MSSQL_ARCHIVE
Thingworx-Platform-Mssql-<n-n-n>.zip
staging フォルダ内の ThingWorx Microsoft SQL Server .zip ファイルのファイル名を指定します。Microsoft SQL Server コンテナを構築する場合にのみ必要です。
SQLDRIVER_VERSION
7.4.1.0
インストールする Microsoft JDBC Driver for SQL Server のバージョンを指定します。Microsoft SQL Server コンテナを構築する場合にのみ必要です。
PLATFORM_AZURESQL_VERSION
<n-n-n>
構築する ThingWorx Azure SQL Platform のバージョンを指定します。Azure SQL コンテナを構築する場合にのみ必要です。
PLATFORM_AZURESQL_ARCHIVE
Thingworx-Platform-Azuresql-<n-n-n>.zip
staging フォルダ内の ThingWorx Azure SQL Server .zip ファイルのファイル名を指定します。Azure SQL コンテナを構築する場合にのみ必要です。
AZURESQL_SQLDRIVER_VERSION
7.4.1.0
インストールする Microsoft JDBC Driver for Azure SQL のバージョンを指定します。Azure SQL コンテナを構築する場合にのみ必要です。
以下の変数は、デフォルト値が staging フォルダ内のファイルと一致しない場合にのみ設定しなければなりません。
変数名
デフォルト
コメント
TOMCAT_ARCHIVE
tomcat-${Tomcat のバージョン}.tar.gz
staging フォルダ内の Tomcat アーカイブファイルの名前を指定します。
JAVA_ARCHIVE
${Java のバージョン}-linux-x64.tar.gz
staging フォルダ内の Java アーカイブファイルの名前を指定します。
SQLDRIVER_ARCHIVE
sqljdbc_${SQL ドライバーのバージョン}_enu.tar.gz
staging フォルダ内の Microsoft JDBC Driver for SQL Server アーカイブファイルの名前を指定します。Microsoft SQL Server コンテナを構築する場合にのみ必要です。
AZURESQL_SQLDRIVER_ARCHIVE
sqljdbc_${Azure SQL の SQL ドライバーのバージョン}_enu.tar.gz
staging フォルダ内の Microsoft SQL JDBC アーカイブファイルの名前を指定します。Azure SQL コンテナを構築する場合にのみ必要です。
TEMPLATE_PROCESSOR_ARCHIVE
template-processor-${テンプレートプロセッサのバージョン}-application.tar.gz
staging フォルダ内の template-processor アーカイブファイルの名前を指定します。
SECURITY_TOOL_ARCHIVE
security-common-cli-${セキュリティツールのバージョン}-application.tar.gz
staging フォルダ内のセキュリティツールアーカイブファイルの名前を指定します。
ファイルのステージング
Docker イメージの構築に必要なファイルを、このリリースに含まれている staging フォルダに配置しなければなりません。staging フォルダにはベース platform-settings.json ファイルがすでに含まれています。
ステージングを支援するため、Apache Tomcat および設定済みバージョンの Microsoft JDBC Driver for SQL Server (デフォルトのバージョン) を自動的にダウンロードできます。
自動的にダウンロードするには、以下の操作を行います。
1. build.env ファイルの変数を適切に設定していることを確認します。
2. コマンド ./build.sh stage を実行します。
エラーがない場合、ファイルは staging フォルダに配置され、build.env の設定と一致します。
その他の必要なファイルは以下の方法で取得できます。
Java
次のいずれかの場所から、サポートされているバージョンの Java 11 をダウンロードします。
Amazon Corretto 11 のダウンロード: Linux x64 tar.gz ファイル (例: amazon-corretto-11.x.x-linux-x64.tar.gz) をダウンロードします。
Java SE Development Kit 11 のダウンロード: Linux x64 圧縮アーカイブ tar.gz ファイル (例: jdk-11.x.x-linux-x64_bin.tar.gz) をダウンロードします。
目的の場所からこのファイルをダウンロードした後で、staging フォルダに保存し、build.env ファイル内の変数 JAVA_VERSION および JAVA_ARCHIVE が正しいことを確認します。
ThingWorx Platform アーカイブファイル
PTC ソフトウェアダウンロードサイトのこの Dockerfile リリースが含まれている ThingWorx Platform の同じ部分から ThingWorx Platform アーカイブファイルをダウンロードします。相違点がある可能性があるので、Dockerfile のセットと同じ ThingWorx のバージョンを使用するようにします。ファイルの例: Thingworx-Platform-H2-<n-n-n>.zip
このファイルを staging フォルダに保存し、build.env ファイル内の変数 PLATFORM_<タイプ>_VERSION および PLATFORM_<タイプ>_ARCHIVE が正しいことを確認します。
テンプレートプロセッサアーカイブファイル
template-processor ツールはデフォルトで staging フォルダに含まれており、Docker ビルドに自動的に含まれます。build.env ファイルの TEMPLATE_PROCESSOR_VERSION および TEMPLATE_PROCESSOR_ARCHIVE の設定が正しいことを確認します。
セキュリティツールアーカイブ
security-tool プログラムは staging フォルダに含まれており、Docker ビルドに自動的に含まれます。staging 内のバージョンとアーカイブファイル名が build.env の設定と一致していることを確認します。
Tomcat アーカイブファイル
Apache の Tomcat 9 Software Downloads サイトから Tomcat をダウンロードします。「Core」バージョンをダウンロードするように選択し、「tar.gz」を選択します。ファイルの例: tomcat-9.0.35.tar.gz
このファイルを staging フォルダに保存し、build.env ファイル内の変数 TOMCAT_VERSION および TOMCAT_ARCHIVE が正しいことを確認します。build.env 内で変更されている場合を除き、デフォルトで想定されている名前は tomcat-version.tar.gz です。
Microsoft JDBC Driver for SQL Server
Microsoft の Java and JDBC specification support から Microsoft JDBC ドライバーをダウンロードします。リリースアドバイザーで互換性のある JDBC ドライバーのバージョンを特定した後、表示されているバージョンからそのバージョンをダウンロードします。「For the driver in a tar.gz file:」に表示されているオプションから、「English (United States)」バージョンを選択します (ほかの言語ではファイル構造が異なるため)。sqljdbc_<バージョン>_enu.tar.gz ファイルがダウンロードされます。
このファイルを staging フォルダに保存し、build.env ファイル内の変数 SQLDRIVER_VERSION および SQLDRIVER_ARCHIVE が正しいことを確認します。
Microsoft JDBC Driver for Azure SQL
Microsoft の Java and JDBC specification support から Microsoft JDBC ドライバーをダウンロードします。リリースアドバイザーで互換性のある JDBC ドライバーのバージョンを特定した後、表示されているバージョンからそのバージョンをダウンロードします。「For the driver in a tar.gz file:」に表示されているオプションから、「English (United States)」バージョンを選択します (ほかの言語ではファイル構造が異なるため)。sqljdbc_<バージョン>_enu.tar.gz ファイルがダウンロードされます。
このファイルを staging フォルダに保存し、build.env ファイル内の変数 AZURE_SQLDRIVER_VERSION および AZURE_SQLDRIVER_ARCHIVE が正しいことを確認します。
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