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完全性チェック
文書の完全性チェックを実行することができます。また、オプションでファイルエンティティなど、文書のすべてのサブコンポーネントについても実行できます。Arbortext Editor は、その文書型に必要なすべてのコンポーネントが存在することを確認します。文書を作成し、編集すると、Arbortext Editor は、意図する変更または追加のコンテキストを絶えずチェックし、フィードバックを提供して、有効なSGMLまたは XML 文書を作成していることを確認します。しかしながら、Arbortext Editor は、完全な文書を必要としないので、文書を保存または終了しようとする場合、ある必要なエレメントが見つからない可能性があります。必要なエレメントが見つからない場合、問題のリストは報告されます。
このチェックの間、Arbortext Editor は ID 参照、相互参照、空のエレメント、欠けている必須属性に関するさまざまな問題を捜し、グラフィックエンティティの有効性をチェックします。DITA 文書の場合、通常の完全性チェックが完了した後で、Arbortext Editor は追加の拡張完全性チェックを実行します。この拡張完全性チェックは、DITA 文書に固有のいくつかの追加領域を対象とします。詳しくは、DITA 文書での完全性チェックの使用を参照してください。
完全性チェックの実行
文書で完全性エラーを検索するには:
1. 「完全メニュー」をオンにした状態で、「ツール」 > 「完全性チェック」を選択します。
check_completeness コマンドを -full オプションとともに使用して、エンティティを含めます。
文書が完全であれば、エラーが見つからなかったことを確認するメッセージがステータスバーに表示されます。編集ウィンドウの下部にあるステータスバーで「INC」がハイライトされている場合、文書は不完全であり、「完全性チェックログ」ウィンドウが開いてエラーが表示されます。
2. 「完全性チェックログ」ウィンドウに表示された最初のエラーの横にあるリンクをダブルクリックします。
これは、文書内でエラーの場所にカーソルを移動します。
3. 必要に応じて、エラーを修正します。
4. ウィンドウ内の各エラーに対して繰り返します。
完全性チェックログウィンドウ
完全性チェックのメッセージは、「完全性チェックログ」ウィンドウに表示されます。このメッセージは、次のカテゴリに分けられます。
「完全性エラー」 - コンテキストチェックのエラー。コンテキストに合わないエレメント、必須のエレメントが存在しないなど。
「マークアップエラー」 - マークアップが正しくない場合のさまざまなエラー。宣言されていないタグや属性、重複する属性、不正な属性値、必要な属性がない、無効な PI 名、解決されていないファイルエンティティ、空のエレメントなど。
「エンティティ参照エラー」 - 宣言されていないエンティティおよび記法への参照。
「ID および ID 参照のエラー」 - 不明な ID 参照、複数定義されている ID の数を報告します。
このカテゴリのエラーには、「ID および ID 参照」ダイアログボックスを起動することができるリンクが含まれます。
「空のエレメント」 - テキストが含まれるはずなのに空であるエレメント。このカテゴリの警告には、「空のエレメント」ダイアログボックスを起動することができるリンクが含まれます。空のエレメントに関する警告は、文書型コンフィギュレーションファイル内で無効にできます。
「スキーマエラー」 - XML スキーマ文書型の識別の制約。
「表マークアップエラー」 - Arbortext Editor がマークアップを表として認識できなくなるような、不正な表マークアップ。セルタグが含まれない行など。
「表マークアップの警告」 - 表の問題を引き起こすものの Arbortext Editor がマークアップを表として認識し続けられなくなるほどではない、不正な表マークアップ。
「スキマトロンの警告」 - 文書型のデフォルトスキマトロンによって報告された警告。
DITA 文書には、その他のカテゴリもあります。
「完全性チェックログ」ウィンドウには、2 つのメニューと 1 つのショートカットメニューがあります。
「ファイル」メニューには以下のオプションがあります。
「保存」 - 「メッセージ」ウィンドウのコンテンツを .xml ファイルに保存します。ウィンドウが表示されてから初めて保存を行う場合、出力ファイル名を選択するように求められます。
「名前を付けて保存」 - 違う名前でコンテンツを出力に保存します。
「HTML 形式で保存」 - コンテンツを .htm ファイルに保存します。
「印刷」 - 「メッセージ」ウィンドウのパブリッシングバージョンを印刷します。この印刷出力には、現在「表示」メニューを選択すると表示される情報が出力されます。
「閉じる」 - 「メッセージ」ウィンドウを閉じます。
「表示」メニューには以下のオプションがあります。
「表示」 - 「メッセージ」ウィンドウに表示するコンテンツの種類を指定します。
「メッセージ」 - すべての情報 (メッセージ、警告、エラー) を表示します。
「警告」 - 警告とエラーのみ表示します。これはデフォルト設定です。
「エラー」 - エラーのみ表示します。
「フォントサイズ」 - 「メッセージ」ウィンドウ内のフォントサイズを変更するための 2 つのオプションを備えています。
「拡大」 - 表示フォントサイズを拡大します。
「縮小」 - 表示フォントサイズを縮小します。
ショートカットメニューは、「メッセージ」ウィンドウ内でマウスの右ボタンをクリックすると表示されます。以下のオプションがあります。
「コピー」 - 選択範囲をクリップボードにコピーします。このオプションは、選択範囲内でクリックした場合にのみ利用できます。
「リンク先」 - 「コンポーザログ」ウィンドウ内のリンク上で右クリックしてこのオプションを選択すると、リンクした文書が表示され、ソース文書内の該当する場所にカーソルが置かれます。このオプションは、「メッセージ」ウィンドウ内にリンクがない場合は効果がありません。
「折りたたみ/展開」 - 現在のエントリを折りたたみおよび展開します。
完全性チェックで発生する可能性がある問題
完全性チェック機能を使用する場合は、次の問題に留意してください。
文書型設定 (.dcf)) ファイルでグラフィックサポートのオプションの filename 属性を定義している場合は、属性に値が含まれていないと、Arbortext Editor によって完全性のエラーが報告されます。
エイリアスマップを文書に適用する場合、パネル内のエレメント名は別名になります。
Equation Editorを使用すると、正しく見える数式についてパーサーエラーが表示されることがあります。これは、数学文書型のフラグメントが別の文書型に組み込まれている場合に、目標の文書型が、空のコンテンツを許可するコンテンツモデルを持つことがあるからです。詳細については、Equation Editor の文書型への統合」を参照してください。
SGML 文書が Arbortext Editor で作成されていないファイルエンティティ、または他の場所で編集されたエンティティを含んでいる場合、文書を保存するときにそのエンティティは標準化されません。標準化によって省略されたタグが追加されるので、タグペアは完全になります。文書内でファイルエンティティを編集しようとする場合、ファイルエンティティを標準化しなかったことはコンテキストや完全性エラーの原因になります。文書が標準化され、完全であることを確認するには、「開く」ダイアログボックスから文書を開いているときに、「読み込み形式」オプションとして「SGML のインポート」を選択します。