DITA オーサリングの概要
DITA (Darwin Information Typing Architecture) 標準は、IBM で最初に開発され、e-business 用の標準の開発、融合、採用を推進する非営利の国際コンソーシアムである OASIS (Organization for the Advancement of Structured Information Standards) が支援しています。OASIS によれば、DITA は「トピック指向かつ情報タイプ別のコンテンツを作成するためのアーキテクチャであり、作成したコンテンツを再使用したりシングルソースで利用したりしてさまざまに活用できる。また、既存のタイプとドメインに基づいて、新しい情報タイプの作成と新しい情報ドメインの記述を行うアーキテクチャでもある」と定義されています。
OASIS および DITA の詳細については、OASIS の Web サイト (
www.oasis-open.org/) をご覧ください。DITA 標準の概要については、
DITA Architectural Specification を参照してください。DITA エレメントと属性の具体的情報については、
DITA Language Reference を参照してください。これらの文書は、OASIS Web サイトと
Arbortext ヘルプセンターで入手できます。
Arbortext Editor は DITA 標準をサポートし、DITA 文書をオーサリングおよび発行するための高性能で柔軟な環境を提供します。Arbortext Editor には、DITA トピックと DITA マップの両方を編集するための、カスタマイズされた設定が用意されています。
DITA トピックのオーサリングは、ほかの種類の XML 文書を作成する場合と同じです。DITA トピックは、1 つのテーマに関する特定の情報が記述されたモジュール文書です。DITA トピックの編集に関する Arbortext Editor 設定は、ほかの種類の XML 文書を編集する際の標準設定と同じです。Arbortext Editor には、DITA トピックに追加するコンテンツをすばやく見つけるためのツール (リソースマネージャ) が用意されています。
DITA マップのオーサリングは、その他の文書の作成と大きく異なります。DITA マップは XML 文書ですが、多数のテキストを追加することを目的としていません。DITA マップでは、DITA トピックやほかの種類の文書への参照を収集し、それらを 1 つにまとめて配布できるようにします。DITA マップを使用すれば、DITA トピックやその他の情報リソースの階層を構築し、アウトライン、目次、ビルドマニフェストなどで利用できます。
Arbortext Editor には、DITA マップの開発を支援する独自のツールセットが用意されています。これらのツールを使用すれば、DITA マップに追加するコンテンツを特定し、文書への参照をマップへすばやく挿入し、マップ階層を自由に操作することができます。DITA マップの編集に関する Arbortext Editor のインタフェースは柔軟性が非常に高いので、それぞれの作業スタイルに合わせてカスタマイズできます。
DITA 文書を作成した後は、Arbortext Editor を使用して、DITA トピックまたはマップを複数の出力形式で発行できます。あらゆる DITA 文書型用のデフォルトスタイルシートが Arbortext Editor に付属しています。Arbortext Styler ではこのスタイルシートをカスタマイズして強化したり、DITA 文書用の独自のスタイルシートを作成したりできます。