オンライン監査データのアーカイブとパージ (直接永続)
直接永続実装の監査サブシステム (デフォルト) では、データテーブル実装よりも低コストの監査データ用ストレージオプションが提供されます。オンライン監査データをアーカイブするには、ArchiveAuditHistoryDirectPersistence を使用します。このサービスは、オンライン監査データを AuditArchiveFileRepository 内のオフラインアーカイブ zip ファイルにコピーします。直接永続実装では、監査データはリポジトリの AuditArchiveDirectPersistence ディレクトリに保存されます。
ArchiveAuditHistoryDirectPersistence サービスの入力パラメータは olderThanDate であり、これは ThingWorx Composer で設定されているロケールに基づいたフォーマットで、ThingWorx ベースタイプ DATETIME を持ちます。以下に例を示します。
Default ロケール (米国英語) - フォーマットは MM-DD-YYYY です。
de ロケール (ドイツ語) - フォーマットは DD-MM-YYYY です。
このパラメータの値を設定した場合、指定した日付を過ぎると、オンラインストレージ内の監査エントリがアーカイブされます。たとえば、2020 年 3 月 27 日より前のすべてのオンライン監査エントリをアーカイブする場合、olderThanDate として、Default ロケールでは 03-27-2020 を指定し、de ロケールでは 27-03-2020 を指定します。Default ロケールと de (ドイツ語) ロケールでの入力ページの例を以下に示します。
デフォルトロケールでの入力
de ロケールでの日付入力
上記の例でのフォーマットは DD-MM-YYYY です。アーカイブファイルが作成される際には、どのロケールでもこの olderThanDateYYYY-MM-DD フォーマットに変換されます。各アーカイブファイルのサイズは、監査サブシステムパラメータ「オンライン監査データの最大エントリ数」によって制御されます。デフォルト値は 50000 です。
アーカイブファイル名にはチャンク番号が含まれています。たとえば、2020-03-27-chunk1.zip などです。同様に、チャンクサイズは、監査サブシステムのコンフィギュレーションパラメータ「アーカイブ監査チャンクサイズ」によって制御されます。このパラメータでは、1 つのチャンクに圧縮されるデータベースの最大行数を指定します。たとえば、チャンクサイズパラメータが最小値である 10000 行に設定され、1 日でデータベースに 35000 行が作成される場合、アーカイブサービスは番号が 0 から始まる 4 つのチャンクを作成します。
2020-03-27-chunk0.zip
2020-03-27-chunk1.zip
2020-03-27-chunk2.zip
2020-03-27-chunk3.zip
アーカイブサービスが同じ日に複数回呼び出され、チャンクがすでに作成されている場合、前のチャンクがいっぱいになっていない場合でも、サービスを新たに呼び出すたびに、別のチャンクが作成されます。上記の例では、最後のチャンクにはまだ行を追加する余地がありますが、そのサービスが同じ日に再び呼び出された場合、最初に作成されるアーカイブファイルの名前は 2020-03-27-chunk4.zip になります。
直接永続実装では、監査サブシステムの「オンライン監査データを維持する日数」パラメータによって、監査データをオンラインで維持する期間を制御します。このパラメータは、オンラインデータをオンラインストレージ内に残す日数を指定します。デフォルトの日数は 60 です。このデフォルト値を維持した場合、60 日を経過したデータはすべて、自動的にオフラインストレージにアーカイブされます。
AuditArchiveSchedulerDirectPersistence サービスを呼び出すことによって、オンラインデータを手動でアーカイブすることもできます。オンライン監査データを手動でアーカイブするには、次の操作を行います。
1. ThingWorx Composer の「ブラウズ」パネルで、「システム」 > 「サブシステム」に移動し、AuditSubsystem を選択します。
2. 「AuditSubsystem」ページで、「サービス」を選択し、AuditArchiveSchedulerDirectPersistence サービスを検索します。
3. をクリックして ArchiveAuditHistoryDirectPersistence サービスを実行します。
入力/出力ページが表示され、上記の例とほぼ同じ入力内容が表示されます。
4. olderThanDate を設定し、ページの右下隅にある「実行」をクリックします。ページの出力側に結果が表示されます。
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必要に応じて、再使用可能な入力セットとして olderThanDate を保存できます。
ArchiveAuditHistoryDirectPersistence サービスは、オンラインストレージからオフラインにすべての監査データをコピーし、AuditArchiveFileRepository のディレクトリ AuditArchiveDirectPersistence に保存します。アーカイブファイルは圧縮 (zip) され、作成日を含む名前が付きます。たとえば、2020 年 3 月 26 日に作成されたアーカイブファイルには 2020-03-26-chunk0.zip という名前が付きます。
アーカイブ操作はオンライン監査データをコピーしますが、削除はしないので、オンラインデータは手動またはスケジューラに基づいてオンラインストレージからパージされるまでデータベースに残ります。オンライン監査データを手動でパージするには、監査サブシステムの「サービス」ページに移動し、PurgeAuditData サービスを実行します。
パージ操作では、アーカイブされているデータのみが削除されます。削除対象の監査メッセージの中でアーカイブされていないものが見つかった場合、最初にアーカイブしてから、それらを削除します。
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パージスケジューラを無効にしないでください。無効にした場合、監査データをオフラインに移動してから削除する定期的な処理が行われなくなります。定期的なパージ操作を行わずにデータを蓄積させると、最終的にはプラットフォームがダウンする可能性があります。
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