生産ダッシュボード
生産ダッシュボード
生産ダッシュボードは、作業拠点内のジョブオーダーに対して作業しているオペレータが、ジョブオーダーの生産データを入力するためのインタフェースです。生産ダッシュボードから、オペレータは、生産された材料の生産数と、生産時間を損失する原因となるイベントを入力します。生産ダッシュボード経由で収集された詳細なデータは、パフォーマンス分析で提示および分析され、アクショントラッカーで監視されます。
生産ダッシュボードでは、オペレータによる手動イベントエントリと自動イベントエントリの両方がサポートされています。自動イベントエントリは、データオートメーションが設定されている場合にサポートされます。
このツールには、左側のナビゲーションメニューから「生産ダッシュボード」を選択することでアクセスできます。
「生産ダッシュボード」メインページ。
生産ダッシュボードは複数の部分で構成されています。これらは、次のセクションで説明します。
「ID」枠 
ID 枠には、作業している作業拠点に関する情報が表示されます。
「生産ダッシュボード」のアイデンティティ枠の拡大表示。
ID 枠から、作業拠点を設定すること、生産を開始すること、または生産を停止することができます。
作業拠点が設定されている場合、ID 枠には、作業拠点が属するサイトのタイムゾーンでの現在の日付と時刻や、作業拠点の先導作業ユニットなど、作業拠点に関する情報が表示されます。入力されるすべての生産数と損失イベント、および生産ダッシュボードに表示されるすべての判定基準は、先導作業ユニットのコンテキスト内にあります。ジョブオーダーが現在生産中の場合、ID 枠には、生産中の材料、現在のジョブオーダーの ID、およびジョブオーダーの見積完了時刻が表示されます。
見積完了時刻は、ジョブオーダーの残り時間を、現在の時刻に加算することで計算されます。残り時間は、生産される残りの材料 (ターゲット数から良品数を減算した数) と、現在の作業拠点での材料の理想サイクル時間を乗算することで計算されます。作業拠点が変更されたとき、生産ブロックが完了したとき、生産数が変更されたとき、スクラップ数が変更されたとき、または損失イベントが入力または削除されたときは、そのたびに見積完了時刻は再計算されます。
「ジョブオーダーのサマリー」枠 
「ジョブオーダーのサマリー」枠には、現在のジョブオーダーに関する情報が表示されます。
「生産ダッシュボード」メインページの「ジョブオーダーのサマリー」枠の拡大表示。
以下の情報が表示されます。
「良品/ターゲット」 - ジョブオーダーに対して生産された良品単位の現在の数を、ジョブオーダーを完了するために必要なターゲット単位数と比較したもの。
「スクラップ」 - ジョブオーダーに対してスクラップされた総単位数。
「実際のサイクルタイム」 - ジョブオーダーに対して計算された実際のサイクルタイム。実際のサイクルタイムは、1 単位の材料を生産するのに要する時間です。この値は、完了した生産ブロックと実行中の生産ブロックすべての生産時間を、完了した生産ブロックと実行中の生産ブロックすべての総生産数量 (良品数とスクラップ数を加算した数) で除算することで計算されます。実際のサイクルタイムは、生産数が入力されるか、損失イベントが追加されるか、自動イベントが受信されるたびに再計算されます。生産ダッシュボードを再表示すると、実際のサイクルタイムも更新されます。
「理想サイクルタイム」 - 現在の作業拠点でこの材料の 1 単位を生産するための理想的な時間。これは、作業拠点によって生産された材料ごとに一意に設定されます。
「時間損失」 - ジョブオーダーの合計時間損失。この値は、良品数を材料の理想サイクルタイムで乗算したものを、ジョブオーダーの完了したすべての生産ブロックの期間から減算することで計算されます。この値は、各生産ブロックの終了時に再計算されます。
データオートメーションが設定されている場合、この枠の右上に「接続」フィールドが表示され、先導作業ユニットが現在接続されているか切断されているかが示されます。自動イベントの受信後に、生産ダッシュボードが最終更新されると、「最終更新」フィールドが表示されます。
「生産の説明」枠 
「生産の説明」枠には、現在の作業拠点の生産ブロックが視覚的に表示されるため、現在のシフトまたは過去 24 時間で完了した生産ブロックで発生した損失を説明できます。チャート内の完了した生産ブロックをクリックすると、その生産ブロックの時間損失の説明ウィンドウが起動します。
「生産ダッシュボード」メインページの「生産の説明」枠の拡大表示。
「生産の説明」枠には 2 つのビューがあります。「24 時間ビュー」には、過去 24 時間の生産ブロックが表示されます。「シフトビュー」には、スケジュールされたシフトの期間中であれば、現在のシフトの生産ブロックが表示されます。スケジュールされたシフト以外の場合、表示される生産ブロックは、時間のローリングウィンドウに関するものです。このローリング時間ウィンドウのデフォルトは 8 時間ですが、設定が可能です。詳細については、コンフィギュレーション (生産ダッシュボード構築ブロック)を参照してください。作業拠点の先導作業ユニットが変更されている場合、現在の先導作業ユニットの生産ブロックのみが表示されます。
作業拠点の「実際の OEE」 (総合設備効率) の値は、現在のビューに表示される時間枠に基づいて計算されます。比較のために、「ワールドクラス OEE」の値が表示されます。
チャート内の各生産ブロックの色は、生産ブロックの OEE と、現在の作業拠点が属するサイトに設定される OEE しきい値によって決まります。緑色は良品の範囲内にある割合を示し、黄色は OK の範囲内にある割合を示し、赤色は低の範囲内にある割合を表しています。
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完成した生産ブロックにまだ説明が必要な時間損失がある場合、その生産ブロックは灰色になります。灰色の生産ブロックに対して時間損失の説明を完了して、それらの OEE を計算できるようにします。生産ブロック自体が完了するまで、時間損失の説明を完了できないため、現在の生産ブロックも灰色になります。
チャート内の生産ブロックにカーソルを合わせると、次のような生産ブロックの情報を示すツールヒントが表示されます。
生産ブロック中に生産された材料。
生産ブロックの開始時間と終了時間。
生産ブロックの予想生産数と比較した良品生産数。予測生産数は、生産ブロック期間を生産中の材料の理想サイクルタイムで除算することで計算されます。
生産ブロック中に生産されるジョブオーダーの ID。生産ブロック中にジョブオーダーが生産されなかった場合、「該当なし」が表示されます。
詳細については、生産ブロックを参照してください。
現在の生産ブロックの「クイックエントリ」枠と「表示」枠 
ジョブオーダが生産中の場合、生産ダッシュボードの最下部にある 3 つの枠で、現在の生産ブロックのクイックデータエントリと表示オプションを、オペレーターに提供します。
「生産ダッシュボード」メインページにおける現在の生産ブロックのクイックデータエントリおよび表示オプション枠の拡大表示。これらの枠には、「生産エントリ」枠、「損失イベントエントリ」枠、「イベントログ」枠が含まれます。
「生産エントリ」枠では、材料が生産されるときに、現在の生産ブロックの生産数を入力できます。表示される「良品」および「スクラップ」の数は、生産ブロックに対して累積されます。ここで入力した生産数により、「良品」数が増加します。スクラップ損失イベントが入力されると、「スクラップ」数が更新されます。「予測」値は、現在の生産ブロックの予測される生産数です。この値は、生産ブロック期間を、生産されている材料の理想サイクル時間で除算することで計算されます。
「損失イベントエントリ」枠は、生産ブロック中に、損失イベントを入力できる場所です。損失カテゴリを選択して、損失イベントの入力を開始します。
「イベントログ」枠では、現在の生産ブロックの最新の損失イベントを表示できます。リスト内のイベントをクリックして、イベントを編集します。現在の生産ブロック以外のイベントを確認するには、「ログを展開」をクリックします。詳細については、イベントログの使用を参照してください。
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