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追加のオートメーション情報 (オペレーション KPI 構築ブロック)
データオートメーションとオペレーション KPI 構築ブロックの作業を行うときは、以下の点に注意してください。
オートメーションイベントのバッチ処理
5 分ごとに、PTC.OperationKPI.AutomationEventProcessor_TI タイマーエンティティのタイマーイベントが実行されて、そのイベントに関する各先導作業ユニットの購読が、メインのオートメーションイベント処理サービスである ProcessPTCAutomationEvents を実行します。その後、その先導作業ユニットに対して処理すべきイベントがなくなるまで、マルチバッチ処理が行われます。
このバッチ処理は先導作業ユニットごとに行われます。順に実行される主な操作は次のとおりです。
1. まだ処理されていないイベントデータに対して、値ストリームをクエリーします。クエリーにより、現在の PTCLastProcessedEventTimestamp プロパティ値より後に発生するタイムスタンプを持つ、すべてのイベントに関するエントリが返されます。
2. クエリーされたイベントは、タイムスタンプごとに、イベントタイプ (ジョブオーダー (PTCJobOrderID)、材料マスター (PTCMaterialMasterID)、ターゲット数量 (PTCTargetQuantity)、可用性 (PTCAvailabilityEventFaultCode)、そして最後に生産数 (PTCProductionCount) とスクラップ数 (PTCScrapCount)) の順序で処理されます。
3. 書き込まれたデータベースエントリを統合するために、生産数とスクラップ数のイベントがバッファリングされます
4. バッファリングされた生産数とスクラップ数は、DPM データベースに挿入されます。
PTCLastProcessedEventTimestamp プロパティは、各イベントが正常に処理された後に更新されます。生産数とスクラップ数の場合、グループ化されたすべての数がデータベースに挿入されるまで、PTCLastProcessedEventTimestamp プロパティは更新されません。バッファリングされたすべてのグループからの最新のタイムスタンプが、PTCLastProcessedEventTimestamp プロパティ値として設定されます。
生産数およびスクラップ数のイベントのバッファリング
バッチ処理中に、生産数とスクラップ数のイベントはバッファリングされ、メモリ内で整理されます。各エントリは、特定のグループに整理され、以下で説明するように構築されます。値が処理されるたびに、その特定のグループのエントリで数値が増えます。
スクラップ数イベントは、マシンコード、ジョブオーダー ID、シフト、および生産ブロック ID 別にグループ化されます。シフトが不明な場合は、シフト番号の代わりに UNKNOWNSHIFT という値が使用されます。
生産数イベントは、ジョブオーダー ID、シフト、および生産ブロック別にグループ化されます。生産ブロックが不明な場合は、生産ブロック番号の代わりに UNKNOWNPB という値が使用されます。
数以外のイベントが処理されるか、クエリー結果の最後に達するまで、数はバッファリングされます。その時点で、数は DPM データベースに挿入されます。PTCLastProcessedEventTimestamp プロパティは、バッファリングされたすべての数グループの中から、最新のイベントタイムスタンプに設定されます。
データ品質
先導作業ユニットの受信した自動プロパティ値のうち、GOOD という品質のものだけが値ストリームに書き込まれます。これは、各自動プロパティに対し、データ変更イベントの購読を使用することによって行われます。この購読は、AddPTCValueStreamEntry サービスを呼び出して、品質が GOOD であることを確認した上で、プロパティ値を値ストリームに追加します。
スケジュールされたプロパティデータのパージ
PTC.OperationKPI.AutomationPurgeScheduler スケジューラエンティティは、先導作業ユニットごとに値ストリームのデータのパージを制御します。PTC.OperationKPI.AutomationPurgeScheduler エンティティの dataAgeInHours プロパティは、パージされるデータの時間範囲を決定します。
この時間範囲における終了時刻には、現在時刻から dataAgeInHours 値を減算した時刻、または現在時刻から先導作業ユニットの PTCLastProcessedEventTimestamp プロパティのタイムスタンプ値を減算した時刻のうち、現在時刻に近い方の時刻が適用されます。この時間範囲における開始時刻には、この時間範囲の終了時刻から dataAgeInHours 値を減算した値が適用されます。
たとえば、dataAgeInHours 値が 24 (デフォルト) で、先導作業ユニット A の PTCLastProcessedEventTimestamp プロパティ値の時刻から現在時刻まで 24 時間超経過している場合、この時間範囲における終了時刻は現在時刻の 24 時間前になります。そして、この時間範囲における開始時刻は、現在時刻の 48 時間前、つまり終了時刻の 24 時間前になります。したがって、PTC.OperationKPI.AutomationPurgeScheduler エンティティが先導作業ユニット A のデータをパージする際、値ストリームのデータエントリのうち、現在時刻の 24 時間前から 48 時間前の間に含まれるタイムスタンプを持つすべてのデータエントリがパージされることになります。
一方、先導作業ユニット A の PTCLastProcessedEventTimestamp プロパティ値の時刻が現在時刻より 3 時間前である場合は、24 時間前を示す dataAgeInHours 値よりも現在時刻に近い時刻を示しているため、値ストリームのデータエントリのうち、現在時刻の 3 時間前から 27 時間前の間に含まれるタイムスタンプを持つすべてのデータエントリがパージされます。
先導作業ユニットの切断
先導作業ユニットが PTCMaxTimeAllowedDisconnected プロパティの値より長い時間 DPM から切断されていると、その時間より数分古いデータは無視されます。
PTCEnableAutoSetMachineStatusToRunning プロパティが true に設定され、かつエンティティが PTCMaxTimeAllowedDisconnectedプロパティで指定された最大時間を超えて切断されていたときに、切断前に先導作業ユニットがすでに停止していた場合は、バッチ処理はそれを「実行中」の可用性ステータスに設定しようと試みます。これは、すべてのイベントが処理された後に、SetPTCMachineStatusToRunningIfDisconnectedMoreThanAllowed サービスを呼び出すことによって、バッチ処理の最後のアクションとして行われます。
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先導作業ユニットを「実行中」状態に設定するということは、対応する実行理由情報を持つ可用性イベントが、DPM データベースに挿入されることを意味します。
PTCLastTimeConnected プロパティは、切断イベントが最後に発生したとき、すなわち、isConnected プロパティが false に設定されたときの、タイムスタンプを表現するために使用されます。このプロパティは、切断イベントが発生したときにのみ更新されます。
PTC.MfgModel.WorkunitModelLogic_TS Thing Shape
製造モデル構築ブロックPTC.MfgModel.WorkunitModelLogic_TS Thing Shape には、データオートメーションによって使用されるサービスとプロパティも含まれています。
IsPTCAutomationWorkUnit サービスは、作業ユニットがデータオートメーションをサポートしているかどうかを検証します。
PTCDisconnectivitySupported プロパティは、リモートデバイスが ThingWorx との接続を確立しているかどうかを示すためと、SetPTCMachineStatusToRunningIfDisconnectedMoreThanAllowed サービスを使用して先導作業ユニットを「実行中」の可用性状態に戻す必要があるかどうかを示すために使用されるブールプロパティです。
IsPTCDisconnectivitySupported プロパティは、生産ダッシュボードによってチェックされるブールプロパティです。このプロパティ値が true であれば、システムはデバイスの接続ステータスを評価し、ポップアップとメッセージを出すタイミングを決定します。それは次のようなメッセージです。「システムは、データソースから切断されました。15 分後にシステムがまだ切断されている場合、すべての生産イベントと損失イベントを手動で入力してください。」
オートメーションメッセージ
メッセージは通常のデータオートメーション処理中に自動的に生成され、今後の参照用に PTCAutomationMessage インフォテーブルプロパティに追加されます。これらのメッセージは、新規メッセージが追加された時点で、生産ダッシュボードによって表示されます。
PTCMaxNumberOfAutomationMessages プロパティは、PTCAutomationMessage プロパティに保存されるメッセージの数を管理します。デフォルトで保存されるメッセージの数は 10 個です。
カスタマイズ
すべてのサービスは、任意のアプリケーションの特定のニーズに合わせてカスタマイズできるように、JavaScript コードで記述されています。
アプリケーションを微調整するために使用可能な、さまざまなコンフィギュレーションプロパティが存在しています。詳細については、キープロパティ (オペレーション KPI 構築ブロック)を参照してください。
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