構築ブロック
構築ブロック
コンポーネントとも呼ばれる "構築ブロック" は、より小規模な、独立した、自己完結でありながら、機能が豊富なモジュールを ThingWorx 内に生成するために設計された実装パターンです。これらのモジュールを使用して、ソリューションを構築できます。各構築ブロックは、外部データ統合、ソリューション機能、ユーザーインタフェースの追加、プラットフォーム機能、設備の操作と管理など、特定の目的に対応するように作成されています。構築ブロックは、ソリューションを構成するために、ベース構築ブロックからソリューション構築ブロックまで、順序付けられた方法で一緒に積み重ねられています。
個々の構築ブロックは、ThingWorx プロジェクトに収集された一連の ThingWorx エンティティで構成されており、ThingWorx 拡張機能としてパッケージ化されています。各構築ブロックは、構築ブロックのアーキテクチャ全体を有効にするベース構築ブロック (PTC.Base) に基づいています。このベース構築ブロックは、構築ブロックごとに以下のエンティティを持つ開始構造を確立します。
ThingWorx プロジェクトエンティティ - 構築ブロックを構成するすべてのエンティティをカプセル化して管理します。
エントリポイントエンティティ - PTC.Base.ComponentEntryPoint_TT Thing Template に基づいて、このエンティティを使用して、名前、説明、バージョン、依存構築ブロックのリストなど、すべての構築ブロックのメタデータを含めるようにします。
マネージャ - PTC.Base.CommonManager_TT Thing Template に基づいて、このエンティティを使用して、サービス、プロパティ、コンフィギュレーション、イベントなど、構築ブロックの関数を含めるようにします。
アクセス許可 - 構築ブロックのセキュリティアクセスのニーズに基づいて、構築ブロックにアクセス許可ユーザーグループを作成できます。アクセス許可ユーザーグループの一般的な例として、CRUD サービスへのより細かなアクセスなどがあります。
次の図は、構築ブロックに含まれる基本的なコンテンツを示しています。図に示すように、すべての構築ブロックはベース構築ブロックに依存しています。詳細については、ベース構築ブロックを参照してください。
どのエンティティがその他のエンティティを実装または拡張するかなど、構築ブロックに含まれる基本的なエンティティを示している図。
この図において、中空の頭部と実線の矢印 () は、矢印が指しているエンティティからエンティティが拡張していること、中空の頭部と破線の矢印 () は、矢印が指しているエンティティをエンティティが実装していることをそれぞれ示します。
構築ブロックのタイプ
通常、構築ブロックは、基礎となる設計パターンを示す、以下の 4 つの異なるタイプにグループ化されます。
UI 構築ブロック - メインの対話インタフェースとして、ユーザーインタフェースを公開する構築ブロック。これには、マッシュアップのほかに、UI 目的のロジックを含めることができます。通常、UI 構築ブロックは、抽象または標準の構築ブロックに対して呼び出しを行います。
抽象構築ブロック - API をメインの対話インタフェースとして公開する、サービス定義を含む構築ブロック。これは抽象要素のみがあることを意図しており、通常は実装構築ブロックが添付されます。必要に応じて、マッシュアップを含めることもできます。
実装構築ブロック - 外部データソースに接続したり、データレベルのビジネス規則を提供したりするための、サービス実装を提供する構築ブロック。通常、抽象コンポーネントに含まれているサービスをオーバーライドします。
標準構築ブロック - 固有の実装でオーバーライドすることを意図しない構築ブロックですが、通常では、抽象と実装の構築ブロックのタイプを組み合わせたものです。標準構築ブロックには、必要に応じて、マッシュアップを含めることもできます。顧客が開発したほとんどの構築ブロックは、他の構築ブロックのタイプほど複雑ではないため、このタイプになります。
構築ブロックのカテゴリ
通常、構築ブロックは、他の構築ブロックへの依存に大まかに関連している、以下の 4 つの共通カテゴリにグループ化されます。
ソリューション構築ブロック - ソリューションに必要なすべての構築ブロックに依存する、通常では非常に単純な構築ブロック。この構築ブロックのカテゴリは、プロジェクトエンティティ内のベース構築ブロックからの、エントリポイントの基本的な実装です。たとえば、DPM 構築ブロック (PTC.DPM) などです。
ソリューション固有の構築ブロック - ユーザーインタフェースタイプの構築ブロックと標準または抽象タイプの構築ブロックを組み合わせたものあり、ソリューションがどのように市場に投入されるかに基づいて編成されます。これらは、ビジネスロジック機能の再利用性に基づいて、以下の 2 つのカテゴリにさらに分割できます。
モジュールプレゼンテーション構築ブロック - 一般的に、これらはユーザーインタフェースタイプの構築ブロックです。たとえば、DPM ソリューションでの生産ダッシュボード構築ブロック (PTC.ProductionDashboard) などです。
モジュールロジック構築ブロック - これらは、基礎となる多数の構築ブロックにわたり、ビジネスロジックレイヤーを提供する構築ブロックです。たとえば、DPM ソリューションでのオペレーション KPI 構築ブロック (PTC.OperationKPI) が、いくつかのドメイン固有の構築ブロックに対して呼び出しを行います。
ドメイン固有の構築ブロック - これらの構築ブロックは、依存が最小である、ドメイン固有な機能のコレクションを提供します。たとえば、シフト構築ブロック (PTC.Shift)、理由コード構築ブロック (PTC.ReasonCode) などです。
共通構築ブロック - すべてのソリューションで使用できる一連の共通構築ブロックです。たとえば、ベース構築ブロック (PTC.Base)、ユーザー管理構築ブロック (PTC.UserManagement)、モデル管理構築ブロック (PTC.ModelManagement)、およびデータベース接続構築ブロック (PTC.DBConnection) などです。
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