段曲げの挿入
段曲げを挿入するか Z 軸で固定することで、板金パーツのステップを統合します下図がその例です。
段曲げを挿入するには、挿入しようとする段曲げに対して垂直の稜線をクリックします。次に、段曲げ位置を指定して段曲げの位置を決め、持ち上げる方の面をクリックします。最後に、段曲げの高さを指定します。
段曲げの高さは、持ち上げたシートの上面から、元の位置に残っているシートの上面までの距離として計測します。
指定した段曲げ位置は、パーツを横切る段曲げを指定し、段曲げの折り目線の稜線になります。
段曲げ半径は、次のように計算されます。
• 段曲げの高さが厚さ以下の場合、両方の内半径は (高さ/2) に設定され、両方の外半径は (高さ/2) に設定されます。
• 段曲げの高さが厚さを超える場合、両方の内半径は (高さ - 厚さ)/2 に 設定され、両方の外半径は (高さ+ 厚さ)/2 に設定されます。
移動しなかったシートの面は、持ち上げたシートの面と平行のままです。下図のような制約がない段曲げを作成するには、「連続線」コマンドによるシート作成を用います。
段曲げの作成にあたっては、次のことを忘れないでください。
• 段曲げは、穴や絞りのある場所に作成することはできません。段曲げを作った後に、Creo Elements/Direct Modeling のマシニングコマンドを使って、曲げのある場所に穴を開けることは可能です。
しかしながらこの場合、結果が正確でない場合があります。これは、外半径が、内半径とシートの厚さを加えた値に一致しないことによります。
• 段曲げをはさむ両端の稜線は互いに平行でなければなりません。
例: 段曲げの挿入
この例では、既存の板金パーツに段曲げを挿入します。下図に、既存パーツと追加後のパーツを示します。
1. 「Sheet Metal」をクリックしてから
「シート成形」グループで
「段曲げ」をクリックします。
「段曲げ追加」ダイアログボックスが開きます。
2. 目的の段曲げに対して垂直な稜線 (1) をクリックします。
3. 段曲げの位置とする点 (2) を指定します。
ワークプレーンと下書き図形を使って、段曲げの位置を正確に定義します。
4. 持ち上げるシート面をクリックします。
5. 曲げ工程を指定するか、初期値を受入れます。初期値は「段曲げ」工程です。
6. 段曲げの「高さ」を指定します (例: 5)。
7. 
をクリックします。
Creo Elements/Direct Sheet Metal によって、指定した段曲げが板金パーツに挿入されます。
