複数行の編集での未保存の変更の回復

複数行の編集モードの場合、未保存の変更はバックアップファイルに保存されるため、予期しないシャットダウンが発生した場合でも、変更内容を復元することができます。未保存の変更は 2 秒ごとにバックアップファイルに書き込まれるため、複数行の編集中にデータを失う心配はありません。

バックアップファイルには DST という拡張子が付き、他のユーザーの Windchill RV&S ファイルと一緒に保存されます。デフォルトの保存場所は、…/user/.mks/ci/ホスト名/ポート/ユーザー名/dv/recovery です。このパス内の「ユーザー名」は、Windchill RV&S のユーザー名です。

サーバーとの接続が復活したとき、未保存の変更を含むドキュメントを開くと、黄色のバナーと復元されたドキュメントが表示されます。バナーには、未保存の変更がすべて復元されたかどうかが示されます。復元できなかった変更が存在する場合は、黄色のバナーに次の 2 つのボタンが表示されます。

• 「エラーを表示」 - このボタンをクリックすると「回復エラー」ウィンドウが開き、復元されなかった変更が表示されます。各コンテンツアイテムについて、影響を受けたフィールドと回復された値が表示されます。通常、これらの未保存の変更はすでに Windchill RV&S システムかファイルシステムのどちらかが修正されてしまっているため、復元できません。たとえば、その入力タイプではもう表示されないフィールドに値を入力している可能性があります。または、参照先の場所から削除されたファイルを添付している場合などです。回復エラーを調べることで、示されたフィールドに対して手動での修正が必要かどうかを決定できます。詳細については、複数行の編集でのトラブルシューティングを参照してください。

• 「詳細情報」 - このボタンをクリックすると、未保存の変更の回復に関する Windchill RV&S ヘルプセンターのトピックが表示されます。

復元されたドキュメントでは、未保存の変更があるすべての行の行ヘッダーに、編集済みフィールドアイコン

と移動済みアイテムアイコン

が表示されます。「保留中の削除を表示」オプションがオンになっている場合は、保留中の削除があるすべての行の行ヘッダーに削除済みアイテムアイコン

も表示されます。詳細については、複数行の編集で保留中の削除を表示および理解するを参照してください。

シャットダウンが行われなかったかのようにドキュメントの編集を継続できます。ただし、シャットダウンの前に行われた変更操作を元に戻したりやり直したりすることはできません。また、すべての未保存の変更を保存または破棄することを選択することもできます。未保存の変更を破棄すると、変更されたフィールドの現在の値がサーバーから取得されます。ドキュメントを閉じるとバックアップファイルが削除されます。

• 予期しないシャットダウンの発生後に未保存の変更を復元する必要がある場合、サイズの大きなドキュメントを開くと、通常よりも時間がかかることがあります。

• 一部の競合しか解決されていない状態で予期しないシャットダウンが発生した場合、復元後のドキュメントには、未保存の変更がすべて含まれています。この場合、すべての競合はシャットダウンが発生する前の解決状態に戻ります。つまり、解決済みの競合は解決済みとして表示され、未解決の競合は未解決のままで表示されることになります。