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コストの見積り
Creo Elements/Direct Sheet Metal にはコストモデルが用意されており、これを使えば、板金パーツの加工コストを見積ることができます。コスト見積りは、板金パーツが展開された後に実行されます。
このコストモデルは LISP プログラムであり、見積り計算には、以下のような情報を使用します。
最後に実行した展開操作からのデータ
材質単価
製造単価
Creo Elements/Direct Sheet Metal に用意してあるコストモデルは、ユーザが作業を開始する際のサンプルです。このサンプルをカスタマイズすることによって、ユーザの固有要件に適合させることができます (または、ユーザ独自のコストモデルを作成します)。このコストモデルは、デモファイルまたはサンプルファイルを含むサブディレクトリにあります。
コスト見積りを実行するには、以下の手順で行います。
1. 展開図が生成済みであることを確認します。
2. 「Sheet Metal」をクリックしてから「後工程」グループで 「コスト見積り」をクリックします。「コスト見積り」ダイアログボックスが開きます。
3. 「テキストファイル」ボックスにファイル名を入力します。
4. をクリックします。
Creo Elements/Direct Sheet Metal で、テキストウィンドウにコスト見積りの統計が表示されます。その内容はおおよそ以下のようになります。
COST ESTIMATION RESULTS
-----------------------
Material: UST 1203
Thickness: 1.25mm
Quantity per Sheet: 15
Cost per Sheet: 17.5
Bends: 2 (1 different)
Hems: 0 (0 different)
Punches: 1 (1 different)
Stamps: 0 (0 different)
# Parts | Cost per Part
----------+-----------
1 | 92.80
5 | 22.11
10 | 13.27
50 | 7.25
100 | 6.37
500 | 5.77
1000 | 5.68
ほとんどの内容はご覧になればわかりますが、いくつかは説明が必要 です。
シート当りの数量
一枚のシートから打ち抜けるパーツ数。
シート当りのコスト
シート当りのコスト。
パーツ当りのコスト
ロット当りパーツ 1 つのコスト。
コストモデル関数の基本構造
コストモデルは、出荷時は Creo Elements/Direct Sheet Metal の中で定義している LISP 関数です。新しい LISP 関数定義をロードすれば、この関数の再定義ができます。Creo Elements/Direct Sheet Metal に用意してあるサンプル関数は、以下のセクションに分けられています。
ローカル変数の定義、および直近の展開図生成の結果を照会してその初期化を行う。
シート当りの展開パーツの数の計算。展開パターン、展開図を囲むボックスのサイズ、原材質のサイズが使用 されます。
(実行時と設定時の) 穴開け工程数とレート(稼動時間当りの価格)の 計算。
(実行時と設定時の) 折り込み工程数とレート (稼動時間当りの価格) の計算。
ヘッダおよび一般的統計情報の出力 (例えば、材質、厚さ、曲げの数、穴開け)。
異なるロットサイズの穴開けコスト、折り込みコスト、材質コストの計算、およびその計算結果の出力。
出力ウィンドウのポップアップと出力ファイルの表示。
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Creo Elements/Direct Sheet Metal に用意してあるコストモデル関数は、単なるサンプル です。価格と時間の計算に使う定数 (価格とレートで約 18 種類) が、ユーザの製造環境にそぐわない場合もあります。