ヘルプ > オーサリング > 表での作業 > 表の概要
  
表の概要
Arbortext Editor は、表を挿入、表示、および編集する一連のツールを提供します。
表に関する用語
Arbortext の表に関する説明で使用される用語を、次に示します。
用語
説明
グリッド、行、列、セル、および境界線の集まり。
行のグループ化した集まり。OASIS Exchange 表モデルは、1 つの表で複数のグリッドをサポートします。他の表モデルは、1 つのグリッドしかサポートしません。
セル
グリッドまたは表内の個々のボックス。
グリッドまたは表の幅全体に並ぶ水平方向の一連のセル。
グリッドまたは表の高さ全体に並ぶ垂直方向の一連のセル。カスタム表には適用できません。
境界線
表または個別セルを囲む 4 本の線のうちの 1 本。
表ルーラー
編集ビューに表示されるルーラーと表選択ツール。
連結
選択した複数のセルを接合すること。カスタム表には適用できません。
連結解除
連結された選択範囲のセルを元の設定に戻します。連結を解除されたセルのテキストは、すべて左上のセルに表示されます。カスタム表には適用できません。
境界線
境界線とは、表そのものおよび個別セルのそれぞれを囲む、グラフィックで作成された線です。セル間の境界線は共有されています。「境界線の修正」を使用して、境界線の表示を制御できます。ダイアログボックスで、表全体、選択したセルのセット、または個別セルのいずれかの境界線を変更できます。
OASIS Exchange 表、HTML 表、およびカスタム表では、境界線のスタイル、色、幅を変更できます。これらの変更は、処理命令として保存されます。通常は、ほかの XML エディタと互換性はありません。書式設定が処理命令として保存されないようにするには、set tableuiextensions コマンドを使用します。
Arbortext の表では、境界線のスタイルを変更できます。
ヘッダーとフッター
表がページの境界を越える場合は、各ページの最上部にヘッダー行が表示され、各ページの最下部にフッター行が表示されます。ヘッダー行のテキストは、自動的に太字に変換されます。
OASIS Exchange 表モデルと HTML 表モデルでは、ヘッダー行が表の最上部に表示され、フッター行はそのすぐ後に表示される必要があります。本文行をヘッダー行またはフッター行に変換すると、本文行は表の最上部に移動し、ほかのヘッダー行やフッター行とともに配置されます。
CALS tfoot エレメントは、OASIS Exchange 仕様の一部ではありません。徹底した OASIS Exchange 環境で文書を使用する場合は、表にフッター行を使用しないでください。
HTML 表では、本文行をヘッダー行またはフッター行に変換すると、行のコンテンツが tbody エレメント内からそれぞれ thead または tfoot エレメントに自動的に移動します。表のデータセルエレメント (td) を表のヘッダーセルエレメント (th) に変更する場合は、「編集」 > 「マークアップの変更」を選択します。
Arbortext 表モデルとカスタム表では、1 つのヘッダー行のみ許可されています。フッター行は利用できません。
セルのコンテンツの回転と整列
OASIS Exchange 表モデルを使用している場合は、セルのコンテンツを 90 度、180 度、または 270 度回転するよう指定できます。セルの回転属性に 12、または 3 の値を設定して、回転を指定します。
表のセルに水平および垂直方向の配置設定を指定すると、回転の設定にかかわらず、セル内のテキストが整列されます。
表の幅に関する規則
表には以下の 2 つの幅があります。
パブリッシング出力の幅。以下の 2 つの要因によってパブリッシング出力の表幅が決まります。
固定幅列だけで構成される表の場合、表幅は列幅の和 (合計) になります。
表に 1 つでもプロポーショナル幅列が含まれていると、スタイルシート内の列幅と列結合設定により表幅が制御されます。
編集ビュー幅。以下の 2 つの要因によって編集ビューの表幅が決まります。
固定幅列だけで構成される表の場合、表幅は列幅の和 (合計) になります。
表に 1 つでもプロポーショナル幅列が含まれていると、「表プロパティ」ダイアログボックスの「表示幅」設定により表幅が制御されます。「表示幅」は、デフォルトではビュー幅の 100% に設定されます。
* 
OASIS Exchange 表では、表示幅の変更は処理命令として保存されます。この処理命令は、一般にほかの XML エディタとの互換性はありません。書式設定が処理命令として保存されないようにするには、set tableuiextensions コマンドを使用します。
* 
カスタム表では、表幅は固定され変更できません。
列幅の規則
編集ビューの列幅は、プロポーショナル (全体の表幅に基づく)、または固定 (「表プロパティ」ダイアログボックスの「サイズ」の設定に基づく) のいずれかになります。使用できる固定幅の単位は、「インチ」、「センチメートル」、「ミリメートル」、「ポイント」、「パイカ」、および「ピクセル」です。
パブリッシング出力の列幅は、スタイルシートで定義された列幅によって制御されます。
OASIS Exchange 表では、各列を異なる単位で指定して、結果の表に固定幅とプロポーショナル幅の列を混在させることが可能です。
HTML 表でも、プロポーショナル幅列 (パーセント値) および固定幅列 (ピクセル) の混在が許可されています。
* 
HTML 表では、cell エレメントの廃止された属性を使用して、列幅とは別にセル幅を制御することができます。Arbortext Editor はこの属性のすべての値を、セルが含まれる列の最優先の幅を指定するものとして解釈します。列内の複数のセルの幅が矛盾している場合は、列全体に最大の値が適用されます。
複数の列を連結したセルの場合、Arbortext Editor属性を、水平方向に連結されたセルの開始列の幅を指定するものとして解釈します。一部のブラウザでは、セル幅が連結するセルの最小幅を定義するものとして使用されることがある点に注意してください。
行高さの規則
行高さは、デフォルトでは「ナチュラル」に設定されています。各行の高さは、最も高いセルのコンテンツに合わせて調整されます。行がパブリッシング出力で特定の高さに表示されるように、行の高さに対して「固定」を設定できます。固定の高さの行は、エディタウィンドウで行の高さを示す行ルーラーに、両方向の矢印で示されます。エディタウィンドウで、行の自然な高さが指定した「固定」の高さを超えると、その行は固定高さよりも高くなりますが、行ルーラーの矢印は赤く表示されて、そのまま固定の高さを示し続けます。これは、必ずしも表のパブリッシング時に行のコンテンツが固定高さを超えるという意味ではありません。単に、コンテンツがエディタウィンドウの行の高さに対して長すぎるという意味です。
OASIS Exchange 表では、固定行高さは処理命令として保存され、通常はほかの XML エディタと互換性がありません。書式設定が処理命令として保存されないようにするには、set tableuiextensions コマンドを使用します。
カスタム表では、行高さは「ナチュラル」に設定され、変更できません。
表の表示
表は、タグ付きビューまたはグラフィカルビューで表示できます。このビューを制御するには、「表示」 > 「表」 > 「表のマークアップ」メニューオプションを選択します。表がマークアップとして表示されると、個々の表のタグを直接編集できます。表マークアップをオフにすると、表はグラフィックとして表示され、セルのコンテンツや表の構造を簡単に編集できます。
サポートされている事前定義の表モデル
Arbortext Editor では、Arbortext Editor 表エディタでのオーサリング用に事前定義された 3 つの表モデルをサポートしています。これには、Arbortext 表モデルと、業界標準の HTML および OASIS Exchange (CALS 標準から派生) に基づく 2 つの表モデルが含まれます。
DTD を使用している場合、事前定義された表モデルを定義するエンティティ宣言は、インストールディレクトリの /entities フォルダに保管されます。エンティティは以下の表に示されています。モデル名列には、宣言ファイルで使用する表モデルが示されています。
エンティティファイル
モデル名
説明
ati-tbl.elm
Arbortext
Arbortext 表モデルの宣言。
cals-tbl.elm
OASIS Exchange
CALS 表モデルの Arbortext サブセットの宣言。このエンティティファイルは、下位互換性を維持する目的でのみ提供されています。新しい文書型では、OASIS Exchange 表モデルか HTML 表モデルを使用してください。
calstbl2.dtd
OASIS Exchange
これは、OASIS Exchange 表モデルの拡張です。
soex-tbl.dtd
OASIS Exchange
OASIS Exchange 表モデル。
html-tbl.dtd
HTML
HTML 4.1 Transitional 表モデルの宣言 (SGML 文書用)。
xhtml-tbl.dtd
HTML
XHTML 1.0 Transitional 表モデルの宣言 (XML 文書用)。
サポートされているカスタム表モデル
Arbortext Editor は DTD またはスキーマのエレメントから定義されたカスタム表の表示と編集をサポートしています。カスタム表モデルを設定するには、表として表示または編集するエレメントを文書型で指定します。このエレメントは、表として出力したり、ほかの形式に設定したりできます。
例として、次のようなコンテンツモデル
<list>
<listitem><para> ... </para><para>...</para></listitem>
<listitem><para> ... </para><para>...</para></listitem>
<listitem><para> ... </para><para>...</para></listitem>
</list>
をカスタム表として設定できます。<list> は表エレメント、<listitem> は行エレメント、<para> はセルエレメントです。
カスタム表は、文書型コンフィギュレーションファイル (*.dcf) または Arbortext Styler スタイルシートで設定されます。.dcf ファイルでのカスタム表の定義に関する詳細については、カスタム表の定義を参照してください。Arbortext Styler によるカスタム表の設定については、カスタム表のスタイル設定を参照してください。
複数の表モデル
Arbortext Editor では、1 つの文書で複数の表モデルを使用できます。ただし、サポート対象のすべての表モデルを DTD またはスキーマ内に宣言する必要があります。
DTD またはスキーマで複数の表モデルを宣言している場合、挿入する表モデルを選択できるようにするプロンプトを表示するよう Arbortext Editor を設定できます。set prompttablemodels コマンドが on に設定されている場合、Arbortext Editor により、このプロンプトが表示されます。