サポートサブシステム
サポートサブシステム は、ThingWorx 環境で問題の診断に使用可能なツールを有効にします。このサブシステムを使用して、環境でのスタックトレースとヒープダンプの実行を設定できます。ThingWorx 9.0.11、9.1.6、および 9.2.2 以降では、サポートサブシステムはデフォルトで有効になっており、停止したり無効にしたりすることはできません。
このサブシステムは、サポートされなくなった PTC Support Tools 拡張機能の後継です。
サービス
サポートサブシステム固有のサービス
説明
DeleteStacktraceFiles
SupportRepository 内の、サポートサブシステムが生成するスタックトレースファイルと同じフォーマットのすべてのファイルを削除します。このサービスを使用して、不要な以前のスタックトレースファイルを除去して、新しいスタックトレースを取得できるようにします。
DisableHeapDumps
「ウォッチドッグ設定」コンフィギュレーションテーブルで「ヒープダンプを有効化」チェックボックスを false に設定します。「ヒープダンプを有効化」が false に設定されている場合、DumpHeap および DumpHeapAndAllThreads サービスは実行できません。
DumpAllThreads
サービスを実行するプラットフォーム上のすべてのスレッドのスタックトレースを収集します。クラスタ環境では、リクエストを受信するプラットフォームだけがスタックトレースを収集します。スタックトレースが収集されると、stacktrace_<プラットフォーム ID> という名前のファイルが SupportRepository に生成されます。ここで、<プラットフォーム ID> はそのプラットフォームの platform-settings.json ファイル内のプラットフォーム ID です。同じプラットフォームでサービスが再び呼び出された場合、新しいスタックトレースが収集され、既存のファイルの末尾に追加されます。SupportRepository のハードディスク領域が 5% 未満の場合、DumpAllThreads は実行されません。
DumpHeap
サービスを実行するプラットフォーム上のヒープダンプを収集します。「ウォッチドッグ設定」コンフィギュレーションで「ヒープダンプを有効化」チェックボックスが false (デフォルト) に設定されている場合、または EnableHeapDumps サービスが呼び出されていない場合、ヒープダンプは取得されません。
クラスタ環境では、サービス呼び出しを受信するプラットフォームだけがヒープダンプを収集します。ヒープダンプが収集されると、heapdump_<プラットフォーム ID>_<タイムスタンプ>.hprof という名前のファイルが SupportRepository に生成されます。ここで、<プラットフォーム ID> はその platform-settings.json ファイルでそのプラットフォームに割り当てられているプラットフォーム ID であり、<タイムスタンプ> は現在のシステム時刻 (ミリ秒) です。DumpHeap サービスが呼び出されるたびに、新しいヒープダンプファイルが生成されます。SupportRepository のハードディスク領域が 5% 未満の場合、DumpHeap は実行されません。
実行中のプラットフォームからヒープダンプを収集するときのメカニズムは、すべての JVM には存在しないかサポートされていない可能性がある JVM の特定の技術に依存します。JVM によってヒープダンプを実行できない場合、エラーメッセージが表示されます。
DumpHeapAndAllThreads
1 回のサービス呼び出しで DumpHeap および DumpAllThreads サービスを実行します。この結果、一意のタイムスタンプが付いたヒープダンプファイルが生成され、サービスを呼び出したプラットフォーム上の既存のスタックトレースファイルにスタックトレース情報が追加されます。スタックトレースファイルが存在しない場合、作成されます。「ヒープダンプを有効化」コンフィギュレーションチェックボックスが false に設定されている場合、このサービスはヒープダンプとスタックトレースを実行しません。
EnableHeapDumps
「ウォッチドッグ設定」コンフィギュレーションテーブルで「ヒープダンプを有効化」チェックボックスを true に設定します。デフォルト値は false です。
有効になっている場合は、DumpHeap および DumpHeapAndAllThreads を何回でも呼び出すことができます。
GetRepositoryFreePercent
SupportRepository 内の空きディスク領域の割合を示す NUMBER を返します。ほかのサービスはこのサービスを使用して、ヒープダンプとスタックトレースを引き続き取得するか、十分な空きディスク領域がないかを判別します。
GetSupportFileLinks
生成されたファイルをリポジトリからダウンロードするためのリンクなど、すべてのヒープダンプおよびスタックトレースに関する情報が含まれているインフォテーブルを返します。このサービスは、指定された名前マスクがすべてのヒープダンプおよびスタックトレースファイルを取得する GetFileListingWithLinks とまったく同じ機能をします。
GetWatchdogInterval
「ウォッチドッグ間隔」のコンフィギュレーション値を取得します。これは 1 秒以上の INTEGER ベースタイプです。
SetWatchdogInterval
「ウォッチドッグ設定」コンフィギュレーションテーブルで「ウォッチドッグ間隔」のコンフィギュレーション値を変更します。このコンフィギュレーション値によって、DiagnosticWatchdog の実行時にスタックトレースを取得する間隔が変更されます。間隔の値は 1 秒以上の INTEGER ベースタイプです。
StartDiagnosticWatchdog
クラスタ内のすべてのプラットフォームでバックグラウンドプロセスを開始します。このプロセスによって、一定の間隔で各プラットフォームのスタックトレースが継続的に生成されます。SupportRepository にファイルが生成され、watchdog-stacktrace_<プラットフォーム ID> という名前が付きます。ここで、<プラットフォーム ID> はそのプラットフォームの platform-settings.json ファイルでプラットフォームに割り当てられているプラットフォーム ID です。DiagnosticWatchdog は、すべてのプラットフォームで実行されるか、いずれのプラットフォームでも実行されません。
「ウォッチドッグ間隔」フィールドまたは SetWatchdogInterval サービスを使用して、スタックトレースの間隔を秒単位で設定できます。
StartDiagnosticWatchdog サービスは SupportRepositoryrunstacktrace ファイルも生成します。DiagnosticWatchdog は、そのファイルが存在するかぎり、スタックトレースを収集します。そのファイルを名前変更または除去した場合、DiagnosticWatchdog はアイドル状態のままとなります。DiagnosticWatchdog が有効になっているときに runstacktrace ファイルが再び導入された場合、スタックトレースは設定されている間隔で再開します。DiagnosticWatchdog が無効になった場合、runstacktrace ファイルは削除されます。また、SupportRepository の残りのハードディスク領域が 5% 未満の場合、DiagnosticWatchdog はヒープダンプやスタックトレースを収集しません。
プラットフォームまたはクラスタが起動せず、サポートサブシステムにアクセスできない場合、プラットフォームが起動したとき、またはクラスタに入る最初のプラットフォームが起動したときに、DiagnosticWatchdog を強制的に有効にすることができます。これを行うには、ThingworxStorage/repositories ディレクトリ内に SupportRepository ディレクトリを作成します (まだ存在しない場合)。次に、runstacktrace という名前の新規ファイルを作成します。拡張子とコンテンツは必要ありません。次に、プラットフォームを起動します。プラットフォームがファイルを検出すると、「ウォッチドッグを有効化」チェックボックスを自動的に true に設定し、DiagnosticWatchdog を実行します。
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ThingWorx 9.0.10、9.1.5、および 9.2.1 以前では、DiagnosticWatchdog を有効にするには、「ウォッチドッグ設定」コンフィギュレーションテーブルで「ウォッチドッグを有効化」チェックボックスを true に設定します。
StopDiagnosticWatchdog
「ウォッチドッグ設定」コンフィギュレーションテーブルで「ウォッチドッグを有効化」チェックボックスを false に設定します。この設定が false の場合、DiagnosticWatchdog はシャットダウンされ、自動で行われているすべてのスタックトレース収集が中止されます。runwatchdog ファイルも除去されます。既存のヒープダンプファイルやスタックトレースファイルは削除されません。
CreateRunStackTraceFile
サポートサブシステムのファイルリポジトリに runstacktrace ファイルが作成されます。
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このサービスは、ThingWorx 9.0.11、9.1.6、および 9.2.2 以降で使用可能です。
RemoveRunStackTraceFile
サポートサブシステムのファイルリポジトリ内の runstacktrace ファイルが除去されます。
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このサービスは、ThingWorx 9.0.11、9.1.6、および 9.2.2 以降で使用可能です。
コンフィギュレーション
ウォッチドッグ設定
ベースタイプ
デフォルト
注記
ウォッチドッグを有効化
BOOLEAN
true
デフォルトでは、これは有効になっています。
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ThingWorx 9.0.10、9.1.5、および 9.2.1 以前では、この設定はデフォルトで false になっています。
ウォッチドッグ間隔
INTEGER
30
間隔の値は 1 秒以上の整数値に設定できます。
ヒープダンプを有効化
BOOLEAN
false
デフォルトでは、これは無効になっています。
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