DPM 管理 > ボトルネック分析の設定
ボトルネック分析の設定
* 
ボトルネック分析は、時間の経過とともに収集された生産データに基づいています。ボトルネック分析を使用するには、初期管理アクティビティをすべて完了し、生産データをしばらくの間 DPM に追加する必要があります。
ボトルネックとは、計画されたスケジュール内で生産需要を満たすサイトの能力を制約するオペレーションです。パフォーマンス分析のボトルネック分析機能では、特定の需要ウィンドウについて、特定の区分内の各作業拠点に対するボトルネックの影響を判断することによってボトルネックを識別します。ボトルネックがどのように識別されるかを理解するには、いくつかの用語を理解する必要があります。
需要ウィンドウとは、あるサイトを対象に、生産需要をスケジュールできる期間のことです。
タクトとは、特定の期間内で、顧客の需要を満たすために 1 単位の材料を生産するのに要する時間のことです。DPM では、各作業拠点のタクトは、作業拠点の計画された生産の合計時間をその作業拠点の合計需要で除算することによって計算されます。特定の需要ウィンドウについて、ある作業拠点のタクトがわかっている場合は、DPM によって計算された値の代わりに、手動で入力したタクト値を使用できます。
タクトからの偏差とは、作業拠点の実際のサイクルタイム (作業拠点が 1 単位の材料を生産するために要した実際の時間) と作業拠点のタクトタイムの差です。タクトからの偏差が大きいほど、その作業拠点に対するボトルネックの影響は大きくなります。
作業拠点の需要合計は、特定の需要ウィンドウにおける作業拠点の生産需要の合計です。需要ウィンドウの需要設定が「材料で設定」の場合、作業拠点の需要合計は、個々の材料から作業拠点に割り当てられた需要から計算されます。需要ウィンドウの需要設定が「作業拠点で設定」の場合、作業拠点の需要合計を手動で入力する必要があります。
作業拠点のボトルネックの影響は、特定の需要ウィンドウに対して (タクトからの偏差) * (作業拠点の合計需要) として計算されます。
次の表では、特定の需要ウィンドウのボトルネック分析を設定するための 3 つのオプションについて説明します。選択するオプションは、使用する情報によって異なります。需要ウィンドウごとに異なるコンフィギュレーションオプションを選択できます。
コンフィギュレーションオプション
次の情報がわかっている場合、このオプションを使用します。
作業拠点のタクト。その他の需要情報は不明。
作業拠点の需要合計。
個々の材料の需要情報。
需要ウィンドウの需要設定について
需要ウィンドウの需要設定 (「作業拠点で設定」または「材料で設定」) によって、DPM がボトルネックの影響の計算に使用する情報を検索する場所が決まります。
需要設定が「作業拠点で設定」の場合、DPM は作業拠点の「需要設定」タブにある「タクト」および「需要合計」の値のみに基づいて作業拠点のボトルネックの影響を計算し、個々の材料に指定されている需要情報をすべて無視します。つまり、作業拠点情報からボトルネックの影響を計算しながら、需要 BOM の構築など、材料に需要情報を追加する作業も実行できます。
需要設定が「材料で設定」の場合、DPM は、個々の材料に対して「需要」「需要 BOM」、および「需要の割当」タブで指定されている需要情報を使用して、各作業拠点の「需要合計」を決定します。その後、「タクト」「需要合計」の値を使用して、各作業拠点のボトルネックの影響を計算します。
いつでも需要ウィンドウを編集して、その需要ウィンドウの需要設定オプションを切り替えることができます。
新規需要ウィンドウの需要情報の活用
需要ウィンドウに選択されている需要設定オプションに関係なく、需要ウィンドウに存在するすべての需要情報は、材料または作業拠点のどちらで指定されている場合も、元の需要ウィンドウを複製したとき、または、その終了日が新しく作成する需要ウィンドウの開始日と最も近いとき、新規需要ウィンドウにコピーされます。これにより、指定済みの需要情報を新規需要ウィンドウに活用でき、各需要ウィンドウに手動で入力する時間を節約できます。
これは役に立ちましたか?