データテーブルについて
オブジェクトには、インスタンスの特定情報がパラメータとして保存されます。一部のオブジェクトパラメータには関連性があるので、その関係がデータ設定で把握されます。同じオブジェクトに関する一部の共通パラメータを指定するデータ設定群は、データテーブルと呼ばれます。
データテーブルは、特定タイプの構成部品のデータ設定から構成され、これを構成部品の子に適用できます。たとえば、回路ダイヤグラムに電気抵抗を示すには、特定の抵抗器の Resistance パラメータを定義できます。通常、抵抗器は設定した抵抗に従って製造されるため、抵抗を望ましい値に制約しなければならない場合があります。さらに、製造メーカー名と抵抗器の材料を含めることができます。
以下の表には、各行に製造メーカーと材料の一連の値を定義しています。材料としてカーボンフィルムを 2 カ所に指定できますが、それぞれのパラメータは一意とする必要があります。そのため、この例の場合、Philips とカーボンフィルムを使用する別の行は追加できませんが、Philips とアルミニウムを使用する行は追加できます。
データテーブルの各データ設定には一意のインデックスがあります。各データ設定に一意のデータ設定インデックス列を指定するには、$$index$$ を使用します。
タイプ
$$index$$
データテーブル
Manufacturer
Material
1
Siemens
カーボンフィルム
2
Bosch
アルミニウム
3
Philips
カーボンフィルム
必ずしもパラメータの値を設定する必要はありません。値のないパラメータは、データ設定の適用時にオブジェクトに適用されません。それに対して、パラメータが unset と定義されている場合、値を割り当てずにこのパラメータをオブジェクトに適用します。
以下の例では、抵抗器のデータテーブルに max temperature 列を追加しています。2 社の製造メーカーには値が定義され、3 社目は unset のままになっています。Philips データ設定を使用すると、max temperature パラメータが unset になります。それとは反対に、Siemens データ設定を使用すると、max temperature パラメータが 300K になります。
$$index$$
Manufacturer
Material
Max Temperature
1
Siemens
カーボンフィルム
300K
2
Bosch
アルミニウム
280K
3
Philips
カーボンフィルム
Unset