ODE ソルバー
それぞれが境界およびボリュームの 1 自由度の直線移動および回転を制御する常微分方程式 (ODE) である式 2.432式 2.444は、Creo Flow Analysis で数値的に計算されます。具体的には、境界およびボリュームの移動と変位を計算するには、次の時間進行スキームを採用して ODE 式を積分します。スティフ、オイラー、ルンゲ-クッタ陽的ソルバー。
1 自由度の直線移動式の積分
式 2.434式 2.435式 2.436式 2.432に代入し、明示されたフォース項を 1 つの項 にグループ化して簡略化することで、1 自由度の運動の直線移動式を次の形式でに書き換えます。
式 2.455
ここで、明示的に計算されたフォース項 は次のようになります。
式 2.456
与えられた初期条件と境界条件では、陽的な時間進行スキームを使用して式 2.455を積分することで剛体の変位を取得できます。時間ステップ に対して次のような一般式が得られます。
式 2.457
式 2.458
ここで、ウェイト係数の合計は 1 です。
式 2.459
ウェイト係数の選択肢があるので、各種のスキームが導出されます。たとえば、オイラーおよびルンゲ-クッタ陽的スキームは次に従います。
オイラー陽的ソルバー (1 次)
および の場合、次のようなオイラー陽的スキームが得られます。
式 2.460
式 2.461
ルンゲ-クッタ陽的ソルバー
ルンゲ-クッタソルバーは、次に従う 2 次および 4 次の陽的スキームです。
2 次スキーム
式 2.462
式 2.463
4 次スキーム
式 2.464
式 2.465
ここで、
式 2.466
式 2.467
式 2.468
式 2.469
スティフソルバー (陽的)
標準のオイラーおよびルンゲ-クッタスキームに加えて、Creo Flow Analysis では直線移動の 1 自由度 ODE 式を積分するためのスティフソルバーが開発されています。これは剛体の動的運動を計算するデフォルトの方法です。
1 自由度の回転式の積分
式 2.446および式 2.447式 2.444に代入し、明示されたトルク項を 1 つの項 にグループ化して簡略化することで、1 自由度の運動の回転式である式 2.444を次の形式に書き換えます。
式 2.470
ここで、明示的に計算されたトルク項 は次のようになります。
式 2.471
与えられた初期条件と境界条件では、陽的な時間進行スキームを使用して式 2.470を積分することで回転の角度を取得できます。時間ステップ に対して次のような一般式が得られます。
式 2.472
式 2.473
ここで、ウェイト係数の合計は 1 です。
式 2.474
ウェイト係数の選択肢があるので、各種の数値スキームが容易に導出されます。同じように、オイラーおよびルンゲ-クッタ陽的スキームは次のように与えられます。
オイラー陽的ソルバー (1 次)
および の場合、次のようなオイラー陽的スキームが得られます。
式 2.475
式 2.476
ルンゲ-クッタ陽的ソルバー
ルンゲ-クッタソルバーは、次のように与えられる 2 次および 4 次の陽的スキームです。
2 次スキーム
式 2.477
式 2.478
4 次スキーム
式 2.479
式 2.480
ここで、
式 2.481
式 2.482
式 2.483
式 2.484
スティフソルバー (陽的)
標準のオイラーおよびルンゲ-クッタスキームに加えて、Creo Flow Analysis では 1 自由度の回転 ODE 式である式 2.444を積分するためのスティフソルバーが開発されています。これは剛体の動的運動を計算するデフォルトの方法です。
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