粒子 - 概要
粒子輸送モデリングは、オイラー-ラグランジュ的手法に従う多相モデルのカテゴリの 1 つです。このモデルでは、粒子、泡、滴などの分散流体は、ラグランジュ的手法で連続流れ相を通る個別の粒子または離散相として扱われます。このモデルは離散相 (粒子) モデル (DPM) とも呼ばれています。この手法では、流体相は連続体として扱われ、連続方程式とナビエ-ストークス方程式によって支配されます。離散相は、連続流体流れに沿って移動する、または連続流体流れを通る一定数の粒子で構成されます。粒子のボリュームは流体相を変位させないものと推定されます。各粒子が流れドメインを横断するときの軌道を追跡するために、位置、速度、温度、および質量の式が含まれる、一連の時間の常微分方程式が計算されます。粒子-流体相互作用 (運動量、質量、およびエネルギーの交換) には、一方向結合と双方向結合があります。流れは常に粒子の運動に影響を与えますが、離散相が連続流体相に多大な反作用力の影響を与えるかどうかは、離散相の特性によって異なります。各粒子の時間と空間における運動を追跡するため、計算される離散相方程式の数は粒子数に比例しています。衝突、分裂、合体などの粒子間相互作用は追跡プロセスを複雑にするため、計算コストが増加します。実用目的では、離散多相モデルは、粒子間相互作用と流れ相に対する粒子の体積分率の影響が無視できるほど第 2 相が低濃度であるものと推定します。オイラー-ラグランジュ的手法を選択する場合、離散相は低い体積分率 (10% 未満) でなければなりません。分散相の体積分率が高い場合は、このような分散相を連続相と見なし、多相モジュールでオイラー-オイラー多相モデルを採用することをお勧めします。
「粒子」(Particle)Creo Flow Analysis のモジュールの 1 つです。このモジュールにアクセスするには、次の手順に従います。
1. 「物理」(Physics) を右クリックし、「物理モデルを選択」(Select Physical Models) をクリックします。「物理モデル選択」(Physical Model Selection) ダイアログボックスが開きます。
2. 「使用可能なモジュール」(Available Modules) からモジュールを選択します。Flow Analysis ツリーで、「物理」(Physics) の下に「輻射」(Radiation) が追加されます。
このモジュールについて以下で説明します。
物理 - 粒子モデリングで使用される定義、用語、定数、モデル、方法です。
パーティクルパラメータ - 粒子モデリングで使用されるパラメータと方法です。
境界条件 - 境界、界面、ボリューム、およびモジュールから出力などのエンティティの条件を指定します。
出力変数 - 粒子に関連する条件とポストプロセスを指定するために作成される定義式です。
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