定義式エディタの基本
規則とオプション
規則 1 - 定義式の各文をスペース/タブ/改行で区切ります。
規則 2 - 定義式の 1 つの文を 1 行に収める必要はありません。
規則 3 - コメントには # 記号を付けます。行内で # 記号の後ろにあるテキストは定義式では使用されません。
例:
# ポンプ中心座標
Pcx = 0
Pcy = 0
Pcz =0.01
* 
3D 表示/プロットのユーザー定義変数の場合、単位付きの表示/プロット名の再定義には特別なフォーマットのコメントを使用します。
規則 4 - ユーザー定義変数を使用するには事前に定義しておく必要があります。定義していない場合、プログラムが動作して使用を試みたときにエラーメッセージが返されます。
例:
# 以下の文は有効です
a=1 b=2 c=3
d=4
# 以下の文は無効です
b=5
b=7 # variable "b" redefined
規則 5 - amp などの変数を同じセクション内で再定義することはできません。「OK」をクリックして保存しようとすると、エラーメッセージが返されます。
例:
# 正弦圧力を時間の関数として設定する定義式
f = 50
one_atm = 101325
po = 4*one_atm
amp = 2*one_atm
high_p = po+amp*(0.5*sin(2*pi*f*time))
規則 6 - 定義式は各文の順序に従って実行されます。
規則 7 - 定義式はスカラー変数とベクトル変数に作用します。
グローバル定義式とローカル定義式
「定義式エディタ」(Expression Editor) には、「グローバル」(Global) および「ローカル」(Local) という 2 つの定義式入力セクションがあります。グローバル定義式はどこでも使用できるのに対し、ローカル定義式は選択したオブジェクトまたは変数にのみ適用されます。
規則 8 - 「グローバル定義式」(Global Expressions) ボックス内の定義式が「ローカル定義式」(Local Expressions) ボックス内の定義式より前に実行されます。
規則 9 - 「グローバル定義式」(Global Expressions) ボックスで定義されている変数が「ローカル定義式」(Local Expressions) でも使用されます。
規則 10 - 「ローカル定義式」(Local Expressions) ボックスで定義されている変数の名前が「グローバル定義式」(Global Expressions) ボックス内の変数と同じである場合、「ローカル定義式」(Local Expressions) ボックス内の変数が使用されます。
変数タイプ
定義式エディタではベクトルとスカラーの両方を扱います。
スカラー - スカラーは単一の実数です。スカラーは既存のスカラーまたはスカラーを作成する定義式との関係を等式で表すことによって定義します。
例:
Scalar1 = 3
Scalar2 = heat.T # ここで heat.T はモジュールからの定義済みスカラー量 (温度) です。
ベクトル - ベクトルは順番に並んだ 3 つの数値です。ベクトルは括弧内で成分を使用して定義します [x,y,z]。ベクトルも既存のベクトルまたはベクトルの定義式との関係を等式で表すことによって定義します。ベクトルは次のように定義します。
[x,y,z] - ベクトル定数。ここで x、y、z はそれぞれ数値または数値の定義式。
p = q - q がベクトル定数、ベクトル変数、またはベクトルの定義式の場合、p をベクトルとして定義します。
ベクトルの x、y、z スカラー成分にはベクトルにそれぞれ x、y、z を付加することによってアクセスします。
p.x p.y p.z - ベクトル p の 3 つのスカラー成分にアクセスするための手段。
例:
Vector = [u, v, w] # 成分 u,v,w によってベクトルを定義
Vector = flow.V # ここで flow.V は流れモジュールからの定義済みベクトル (速度ベクトル)
Vector2 = [10, 20*u, 10+flow.V.z] + vel_old - 3*grid_vel
w = flow.V.z # flow.V の z 成分を取得 (ここで flow.V は流れモジュールからの定義済みベクトル)
単位
定義式のデフォルト単位、およびソルバーまたはモジュール関連変数から取得された内部データのデフォルト単位は、常に SI または MKS です。ユーザー定義変数には SI 以外の単位も選択できます。
「定義式エディタ」(Expression Editor) からソルバーにプロパティパネルを介して渡されたユーザー定義の入力変数のデフォルト単位は SI または MKS です。変数に別の単位を使用するには、入力フィールドに適切な単位ラベルで単位を入力します。
例:
「定義式エディタ」(Expression Editor) で定義されている変数 high_p を使用して圧力境界条件を指定する場合、入口圧力の単位はデフォルトでは Pa になります。この単位を手動で psi に変更できます。単位のリストが「単位系」(Systems of Units) メニューに表示されます。
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定義済みのモジュール変数は「定義式エディタ」(Expression Editor) でのその Creo Flow Analysis デフォルト単位を維持します。
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