シミュレーション > Creo Simulation Live 検討 > 例: 熱シミュレーション
例: 熱シミュレーション
例: 定常熱伝導解析
次の例では、ライブシミュレーションを使用して、プリント回路基板 (PCB) における熱荷重の影響を検討する方法を示します。
熱荷重は、PCB 上における集積回路の別のグループに適用されます。境界条件は、熱シールド、PCB のコーナー穴の 1 つ、および熱シールドのフィンに定義されています。
1. 熱流荷重 1 - 10,000 mW
2. 熱流荷重 2 - 500 mW
3. 熱流荷重 3 - 50mW
4. 熱流荷重 4 - 7500mW
5. 熱流荷重 5 - 150 mW
6. 境界条件 1 - 摂氏 25 度の周囲温度を持つ熱シールドに適用される 0.01 mW/mm2 C の熱伝達係数
7. 境界条件 2 - PCB のコーナー穴に適用される摂氏 5 度の指定温度
8. 境界条件 3 - 摂氏 25 度の周囲温度を持つ熱シンクのフィンに適用される 0.01 mW/mm2 C の熱伝達係数
「シミュレーションの精度」(Simulation Quality) の設定に応じて結果の値が変わることに注意してください。この例では、「シミュレーションの精度」(Simulation Quality) スライダーは精度の最大 (100%) 値を持ちます。
「シミュレート」(Simulate) をクリックすると、グラフィックウィンドウで、PCB の温度結果はモデルのフリンジプロットとして表示されます。この例では、最大温度は摂氏約 199 度です。
最大温度値および最小温度値を持つ PCB 上の場所を表示するには、 をクリックします。この例では、「最大値」(Max Value) は選択したレンダリング方法で、基板の下側サーフェスにある最大値が表示されます。
1. 青い円で示された最小温度
2. 赤い円で示された最大温度
モデルの全体的な温度を低くするために、設計を修正できます。次の図では、熱放散を向上させるために、熱シールドのフィンの形状が変更され、フィンの高さも増加しています。
1. 修正したフィンの形状と熱シールドの高さ
「シミュレート」(Simulate) をクリックして、新しい設計で熱シミュレーションを実行します。結果は、摂氏 162 度に近くなります。
例: 非定常熱伝導解析
修正されたフィンを持つ同じモデルについては、非定常熱伝導検討を実行したり、さまざまな時点で温度結果を表示したりすることもできます。
「ライブシミュレーション」(Live Simulation) > 「検討」(Study) の横の矢印をクリックし、「非定常モード」(Transient Mode) チェックボックスをオンにします。 「シミュレート」(Simulate) をクリックして非定常熱伝導解析シミュレーションを開始します。シミュレーションの実行中に、可変フリンジプロットが表示されます。シミュレーションを一時停止する場合は、 「シミュレーションを一時停止」(Pause Simulation) をクリックします。
シミュレーションの実行が完了すると、 「シミュレーションを一時停止」(Pause Simulation) ボタンが非アクティブになり、画面の下部にあるステータスバーに、シミュレーション検討の実行が完了したことを示すメッセージが表示されます。結果は、同じ境界条件、荷重、およびジオメトリを持つ定常シミュレーション検討とほぼ同じです。シミュレーション時間は、実行に要した時間を示します。
1. 非定常熱伝導検討のシミュレーション時間
2. 最大温度
3. 最も内側のフィンの点でのプローブ
完了した実行に基づいて、さまざまなシミュレーション時間の終点で、モデルのさまざまな位置にある温度の値を表示するプローブを作成できます。次のステップを実行します。
1. 「シミュレーションプローブ」(Simulation Probe) をクリックして、「シミュレーションプローブ」 (Simulation Probe) ダイアログボックスを開きます。
2. 最も内側のフィン上の点を選択します。
3. 「タイプ」(Type) リストから「点上」(On Point) を選択します。
4. 「保存」(Save) をクリックしてプローブを保存します。
5. をクリックして、シミュレーション終了時間のさまざまな値に対する温度の時間依存のグラフを表示します。
シミュレーション終了時間(Simulation End Time) の値が異なる非定常熱伝導検討を実行します。次の表に、時間制限を 500 秒に設定した後の、プローブ点での温度結果を示します。
シミュレーション終了時間
シミュレーション時間の終了時の温度結果
フィン上の点における温度チャート
500 秒
1000 秒
1500 秒
2000 秒
2500 秒
グラフに示されているように、温度の結果は 1500 秒後に定常状態になり、定常熱伝導検討の場合とほぼ同じになります。
これは役に立ちましたか?