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測定モジュールの使用法
ここでは、以下のトピックについて説明します。
グループ メニュー
計測計画の準備
計測計画の検証
データの入力
計測計画のエクスポート
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このモジュールは、すべてのレガシーモジュールを 1 つのモジュールにまとめた上級設計モジュールの一部でもあります。
測定モジュールをアクティブにすると、カスタマイズファイル ins_customize が使用可能であれば自動的にロードされます。このファイルは次のディレクトリにあります。C:\Program Files\PTC\Creo Elements\Direct Modeling [version]\personality\sd_customize\INSPECTION
グループ メニュー
測定モジュールは、グループに割り当てられている Annotation (寸法) が基になっています。グループの詳細については、 3D 文書を参照してください。
計測計画の準備
計測計画を準備するには、「測定」をクリックし、「計測計画」グループの「準備」をクリックします。「計測準備」ダイアログボックスが開きます。「計測準備」ダイアログボックスを使用して計測 Annotation グループを準備したり、処理したりすることができます。以下のオプションがあります。
グループ: このコマンドを使用して、処理する計測 Annotation グループを指定します。グループを指定するには、グループ一覧から該当するグループをクリックします。このグループ選択は、ドックプレーンによる選択の場合にだけ実行できます。「ドックプレーン」ボタンから、処理対象のドックプレーンが使用できるようになります。ドックプレーンを選択するには、構造一覧かビューポートのドックプレーンをクリックします。
Annotation: このコマンドを使用して、準備する Annotation を指定します。指定されたグループの annotation しか選択できません。annotation を選択するには、ビューポートまたは計測一覧から annotation を指定します。計測一覧には、グループ内のすべての annotation がインデックス番号で表示されます。あるいは、annotation ごとに割り当てられた固有のインデックス番号 (オーナ) を指定して、選択することもできます。annotation が選択されると、対応する計測点と一緒に強調表示されます (それまで選択されていた annotation の強調表示は消えます)。また、インデックス番号が、計測点の隣のビューポートに表示されます (フィードバック方式)。
シーケンス No.: このコマンドを使用して、計測順序を変更します。デフォルトでは、計測 annotation がグループに追加された順に計測順序が管理されます。annotation を選択すると、その annotation の現在のシーケンス値が表示されます。シーケンスを変更するには、1 より大きい整数を入力します。最大値より大きい値が入力された場合は、シーケンスの末尾に配置されて対応する番号が割り当てられます。計測一覧から必要な annotation をドラッグアンドドロップして、annotation のシーケンスを変更することもできます。
>><<: このボタンを使用すると、選択したグループ内の Annotation を素早く繰り返し表示できます。この機能は、次のような用途に使用します。
ボタンをクリックすると、annotation が計測順に強調表示されるため、計測シーケンスを即座に確認できます。
また、未定義方式が選択されている場合は、すべての未定義の計測 annotation について計測点を迅速に設定することも可能です。
上方下方: このボタンを使用すると、指定した計測計画のサブグループ内の Annotation を繰り返し表示できます。どちらのボタンも、アクティブ Annotation がサブグループの場合にだけ使用可能です。「下方」ボタンをクリックすると、計測準備によってサブグループ内の Annotation を処理できます。「上方」ボタンをクリックすると、サブグループ内の階層を 1 レベル上に戻ります。
参照 1参照 2: このラジオボタンはどちらも 3D Annotation の場合にだけ使用できます。それぞれのボタンから、計測点が適用される annotation 参照を制御できます。GDT 公差 (PM 位置、PM 角度、データム、および図形公差) は、単一の対象 (1 個または複数の面) しか制御できないため、常に「参照 2」 にデフォルト設定されます。
モード: このボタンを使用して、計測点の編集を行います。以下のオプションがあります。
ビュー: このオプションは、計測点を表示する場合に使用します。これがデフォルトです。
追加: このオプションは、計測点を追加する場合に使用します ( 計測点の追加を参照してください)。
削除: このオプションは、計測点を削除する場合に使用します ( 計測点の削除を参照してください)。
移動: このオプションは、計測点を同一面上の別の位置に移動する場合に使用します。
「共有」トグルボタンを使用すると、定義済みの計測点を選択された計測 Annotation に限定するか、あるいは同一の参照要素を持つすべての計測 Annotation と共有するかを制御できます。Annotation が 2 個のグループ (平面) に属する場合でも、計測点は共有されます。共有計測点のセットを編集すると、その共有セットを参照するすべての annotation が影響されます。計測点は、デフォルトで共有に設定されています。これは、共通の参照要素に対する計測ではほとんど計測点が共有されると想定されるためです。一方、計測に独立計測点セットを個別に指定することができます。これは、手動方式などの場合、同一の計測点を CMM 計測のセットとする必要がないためです。
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同一の機能集合体に対して 3 種類の公差が存在する場合、計測点を 1 セット作成したり、3 セットの計測点を個別に作成したりすることが可能です。
「消去」ボタンをクリックすると、現在選択されているグループから計測点が消去されます。計測点が共有されている場合は、警告が表示されます。
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このメニューの内容と機能は、「ナビゲート」ボタン下のメニューと同様です。
上級機能
次の機能を使用するには、「計測準備」ダイアログボックスまたは「計測計画のナビゲート」ダイアログボックスの「上級」をクリックします。
コメント: このボタンを使用して、検査エンジニアが確認する計測情報を追加します。
方法: このボタンを使用して、ダイアログがアクティブのときにビューポートに表示する計測 Annotation を制御します。
スキップを使用すると、スキップのマークが付いた annotation だけが表されるように指定できます。ほかの方法では、スキップされた annotation は表示されません。
検査可能を使用すると、グループ内の計測点 annotation をすべて表示するように指定できます。
割り当てを使用すると、計測点が定義済みの計測 annotation だけを表示するように指定できます。
未定義を使用すると、計測点が定義されていない計測 annotation だけを表示するように指定できます。このオプションは、計測点を指定する必要がある新規の annotation を素早く特定する場合に特に便利です。
スキップ: このトグルボタンは、計測計画から計測 Annotation を除外する場合に使用します。計測の対象外の annotation がグループに含まれている場合に、便利です。デフォルトでは、annotation はスキップされません。ただし、インスタンスによっては、annotation が最低限の計測要件を満たしていないと、annotation をスキップ対象として自動的に識別する場合があります。たとえば、annotation に公差値が定義されていなかったり、基本公差が指定されていたり、間違ったオーナに属している場合などです。
標準: このラジオボタンを使用して、標準 (デフォルト) 座標系をリセットします。
ユーザ定義: このラジオボタンを使用して、ユーザ固有の座標系を定義します。
座標系: このボタンを使用して、CSV ファイルの点データに対する座標系 (オプション) を指定します。座標系が指定されていない場合は、デフォルト (グローバル) が使われます。このオプションは、計測装置で必要な座標系を基準にしてデータをエクスポートする際に便利です。グループまたはサブグループごとに座標系を指定できるため、指定した座標系で計測計画の各ステップをエクスポートすることが可能です。
再割り当てオプション: このボタンを使用して、測定座標系を再配置します。
計測点の追加
「点追加」ダイアログボックスから、計測点を設計モデルに追加できます。
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次の場合は、計測点の追加はできません。
座標系
稜線
頂点
次の 3 個のボタンのいずれかを選択できます。
面上の点: 設計モデル上で位置を自由に選択できます。.指定した参照面上で特定の位置を指定することが可能です。キャッチ方式を使用すると、正確な位置を選択できます。指定した参照面上に存在しない位置は、自動的にその面に投影されます。
面上点設定: 選択された参照面上に等間隔の計測点セットを指定できます。面上点設定では、点の総数と、参照面の U-V 方向の点の分布も 2 種類の入力ができます。「要求点」を使用すると、必要な点の総数を指定できます。これにより、要件に最適な点のセットが自動的に計算されます。ただし、要求した数と同数の点が作成されるとは限りません。
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最適な結果を得るには、偶数を指定します。また、10 個の点を要求しても、面の境界内に 8 個しか作成されない場合があります。
2 番目の方法では、U-V 方向に対して必要な数だけ点を指定できます。このオプションでは、指定した方向に対して点の密度を高くすることができるため、点の分布を制御する場合に便利です。
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3D 空間では、U-V 方向が通常の X-Y 軸方向になるとはかぎりません。
集合体の点: 既存の集合体の点の位置によって定義される計測点を指定できます。
計測点を追加する手順
1. 「モード」選択リストから「追加」を選択します。
2. 「面上点設定」を選択したまま、「要求点」入力フィールドに必要な点の数を入力します。
3. 「適用」をクリックします。
「面上の点」オプションを使用すると、選択した面上に点を自由に指定できます。「集合体の点」オプションを使用すると、集合体に点を指定できます。
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要求した数の点が面上に等間隔に分布できない場合は、指定した数の切り上げまたは切り捨てが自動的に行われます。前述の例では、点の数が 7 から 8 に切り上げられます。
計測点の削除
計測点が 1 個削除されると、残りの計測点インデックスはそのまま残りますが、シーケンスの番号 (一覧の #N 列の括弧内の番号) が自動的に振り直されます。計測点が削除されると、対応するインデックスは再使用されません。これは、作成された計測点ごとに固有のインデックスが確実に割り当てられるようにするためです。
左: 6 個の点、点 2 と点 5 を削除
計測点を削除する手順
1. 「モード」選択リストから「削除」を選択します。
2. ビューポートまたは一覧から削除する点を指定します。
3. 「適用」をクリックします。
計測一覧
計測一覧には、特定の計測計画内のグループと Annotation に関する情報が表示されます。
パネル A には、Annotation に関連したインデックス点と固定点が表示されます。また、計測計画のシーケンス順序が表示され、サブグループが計測計画に関係する場合は構造が表示されます。さらに、ドラッグアンドドロップによって計測計画のシーケンス順序を変更することもできます。ドラッグアンドドロップは、パネル A、パネル B の両方で実行できます。計測点のシーケンスは、計測一覧で指定することも可能です。
パネル B には、固定点の座標と固定点の関連データが一緒に表示されます。
計測計画の検証
計測計画が準備できたら、エクスポートする前に検証する必要があります。検証プロセスでは、面上点テスト、計測計画との図形の同期化、Annotation チェックなど計測計画コンポーネントが検証されます。
計測計画を検証するには、「測定」をクリックし、「チェック & 保管」グループの「確認」をクリックします。「計測計画確認」ダイアログボックスが開きます。一覧でダブルクリックして測定グループを選択します。「適用」をクリックすると、検証レポートが HTML フォーマットで作成され、検証にパスしたか失敗したが表示されます。無効なグループや Annotation については、「計測準備」ダイアログボックスに戻って、修正します。
データの入力
「測定」をクリックしてから「計測計画」グループで「データ入力」をクリックします。「計測データ入力」ダイアログボックスが開きます。「計測データ入力」ダイアログボックスの内容と機能は、「計測準備」ダイアログボックスと同様ですが、さらに次のコマンドが用意されています。
結果: 製造されたモデルに対する実際の計測値を入力します。計測点ごとに結果を入力できます。
検査ポイント: 製造モデルに対する測定点の XYZ 座標を入力します。これが結果の座標になります。
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「結果」ボタンと「検査ポイント」ボタンの左側にあるチェックボックスを使用すると、入力したデータを削除できます。該当するチェックボックスをオフにすると、入力したデータが削除されます。
一覧の該当フィールドをダブルクリックすると、計測一覧にデータを直接入力できます。
<>: このボタンを使用して、次の計測点に進みます。入力した結果と測定点のデータが、計測一覧の列にどのように表示されるか注意してください。
結果と測定点が入力された場合、結果を表示する際には評価時に結果が優先されます。結果と測定点の両方を入力してもかまいませんが、必ずしも両方入力する必要はありません。公差タイプによっては、評価を行うには結果を指定する必要があります。±距離以外のすべての公差タイプについては、結果を入力します。
計測計画のエクスポート
計測計画の準備が完了したら、計測計画を外部ファイルにエクスポートします。外部ファイルは、検証が終わってから生成してください。
計測計画をエクスポートするには、「測定」をクリックし、「チェック & 保管」グループの「CSV 出力」をクリックします。「計測計画エクスポート」ダイアログボックスが開きます。一覧でダブルクリックして測定グループを選択します。以下に説明するオプションを指定して、「OK」をクリックすると、ファイルがエクスポートされます。エクスポートレポートが表示され、エクスポートが正常に終了したかどうかが確認できます。これで、CSV ファイルを Excel にロードして、計測を編集できます。
このメニューには、次のオプションがあります。
サンプル: 共有パーツがある場合に、CSV ファイルが参照するパーツを定義します (計測計画を作成してから、共有パーツを作成します)。共有パーツを使用しない場合は、このフィールドは空欄になります。
CSV ファイル: エクスポート先ファイルのパスとファイル名を指定します。ファイル名の拡張子 (CSV) は変更しないでください。
共有データリンク: このトグルボタンを使用すると、CSV ファイル内のすべての共有計測点をリンクできます (デフォルトではオンに設定されています)。オフにすると、すべての計測点が独立セットとしてエクスポートされます。
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後日複数の CSV ファイルを結合して評価する場合は、CSV ファイルのエクスポート時に、このオプションは設定しません。こうすることで、CSV ファイルの処理後に存在するかどうかわからない計測点に依存することなく、CSV ファイルの各行を読み込むことができます。「共有データリンク」オプションを使用しないと、CSV ファイルのサイズが非常に大きくなるという不都合が生じます。CSV ファイルを後日処理する予定がない場合は、「共有データリンク」をオンにしてください。
未定義エクスポート: このトグルボタンを使用して、計測計画内の未定義の annotation をエクスポートするかどうかを指定できます。