拡張モジュール > 高度な穴加工 > 公差の指定
  
公差の指定
このセクションでは、寸法公差を指定する 5 つの方法について説明します。
公差のさまざまな指定方法を以下に示します。
標準公差
この方法では、公差定義を一般仕様のままにします (公差を個々に指定する必要はありません)。実際の精度は CAM システムで定義されます。
対称公差
通常、対称公差は加工パーツの最も可能性のある値を指定するので、最終的な穴加工仕様で使用されます。ただし、きついまたはゆるいはめ合いの場合、+/-仕様を指定して理解するのは簡単ではありません。
+/-公差指定では、+/-仕様を使った寸法ラベルが導入されます。
+/-公差を上下公差または制限公差に切り替えると、公差仕様はデフォルトとして取得されます。たとえば、+/- 0.5 公差付きの値 70 は、70 [-0.5 | +0.5] の公差であり、それぞれ [ 69.5 | 70.5 ] に変換されます。これらの角括弧は、69.5 <= 値 <= 70.5 のように数学上の閉区間として使用されます。
上/下公差
この公差タイプは、2 つの別々のデルタ値を必要とします。
上/下公差の指定では、上/下仕様を使った寸法ラベルが導入されます。
最大/最小公差
この公差タイプは、2 つの限界値を必要とします。
最大/最小公差の指定では、限界仕様を示す寸法ラベルが導入されます。
ISO 公差領域と品質
互いにはまり合うパーツの公差値を指定する最も一般的な方法は、品質レベルで指定することです (たとえば、g6/H7 の場合、シャフトには ISO 公差領域と品質の g6 に従う公差、穴には H7 に従う公差がそれぞれ適用されます)。H7 は 10.000~10.018 で、20H7 は 20.000~20.021 であり、20.000~20.036 ではありませんが、ISO 公差仕様は製造作業から派生しているので、20H7 の製造では、10H7 と同様の努力が必要になります。
Creo Elements/Direct Machining は ISO 標準で許容されている公差領域と品質を認識しますが、10H7 が 10.000 ~ 10.018 を意味するという情報が実装されていない (著作権上の理由による) ほか、特定の公差の組み合わせを使用し、ほかの組み合わせを完全に回避するよう推奨することもありません。