荒削りでのステップ深さの計算
荒削り NC シーケンスでは、均一なステップ深さ増分で材料が除去されます。ステップ深さは最大および最小 Z 高さと MAX_STEP_DEPTH パラメータの値に基づいて計算されます。
最大 Z 高さは、ワークピースの最上部、ワークピースがない場合は参照部品の最上部です。1つめのスライスは、この高さからステップ深さの値を引いた位置に配置されます。デフォルトの最小 Z 高さは参照部品の底です。この高さに除去する材料がある場合、最後のスライスがここに配置されます。荒削り NC シーケンスで使用されるミルウィンドウの深さ要素を定義することで、最小 Z 高さを変更できます。
最大 Z 高さと最小 Z 高さの距離が均一なステップに分割され、指定されている MAX_STEP_DEPTH パラメータの値以下になるようにステップの最小数が求められます。それより下のスライスに除去する材料がない場合、それらのスライスは無視されます。したがって、もっとも低いスライスは、スライスの領域がカッター直径と直径が等しい円の2倍以上である材料を除去するスライスとなります。
ROUGH_SCALLOP_CONTROL および ROUGH_SCALLOP パラメータを使用してスキャロプ高さ制御を要求した場合、必要に応じて追加のスライスが生成されます。詳細については、「関連項目」のリンクを参照してください。
次の図に、荒削り NC シーケンスでのステップ深さ計算を示します。
1. 参照部品
2. 除去する材料
3. もっとも高いスライスは、ワークピースの最上部よりステップ深さ分下の位置にあります。
4. 最小 Z 高さは、参照部品の一番下にあります。
5. 均一ステップ深さが MAX_STEP_DEPTH パラメータの値以下でのスライス加工
6. 除去する材料がないので下の2つのスライスは無視されます