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複数ステップおよび複数パスの軌道ミリング
3 軸から 5 軸の軌道ミリングでは、次の用語が使用されます。
複数ステップミリング - 工具はステップ深さの増分で連続カットを実行し、指定した軌道と最終カットが一致します。
複数パスミリング - 工具は指定した軌道を基準にした水平オフセットで連続する軌道パスを実行します。指定した軌道と最終パスが一致します。複数ステップミリングが指定されている場合、カットパスをステップ深さで増分した水平オフセットスライスが作成されます。
複数ステップおよび複数パス軌道ミリングを制御するには、次のパラメータを使用します。
複数ステップ軌道ミリング
複数ステップ軌道ミリングを実行するには、希望の「ステップ深さ」(STEP_DEPTH) を指定するか (この場合、ステップ深さの増分でカットが繰り返されます)、または「カット数」(NUMBER_CUTS) を指定します。両方とも指定した場合は、2 つのうちカット数の大きい方が使用されます。最終カットは指定した軌道と一致します。
 
*注記 なだらかすぎる場合、ツールが破損するリスクを抑えるため、自動的に最初のスライスが除去されます。最初に計算されたスライスの深さが (0.05*STEP_DEPTH) の値または製造アセンブリの絶対精度より少ない場合は、最初のスライスは破棄され、2 つ目のスライスを使用して開始されます。
「カット方向」(CUT ALONG) メニューの「開始高さ」(Start Height) オプションにより、最初のパスの高さを指定できます。「開始高さ」(Start Height) を指定しない場合、ワークピースの上面を使用します。アセンブリ加工やジオメトリのないワークピースには、「開始高さ」(StartHeight) を指定するか、または「ステップ深さ」(STEP_DEPTH) と「カット数」(NUMBER_CUTS) の 両方を指定する必要があります。後者の場合、パラメータは別に解釈されます。「カット数」(NUMBER_CUTS) はパスの数を決定し、「ステップ深さ」(STEP_DEPTH) はパス間のオフセットを決定します。つまり、最初のパスは "(NUMBER_CUTS-1)*STEP_DEPTH" で指定した軌道からオフセットされます。
 
複数軸軌道ミリング NC シーケンスを定義する場合、開始高さを使用しないことをお勧めします。工具の方向はツールパスの生成中に変化するので、このような場合、開始高さを指定すると予期しない結果が生じることがあります。
NC シーケンスに対して、「ステップ深さ」(STEP_DEPTH) と「カット数」(NUMBER_CUTS) いずれも指定していない場合、「開始高さ」(Start Height) オプションは暗色表示されます。
「開始高さ」(Start Height) を指定するためのユーザーインタフェースは、「高さ」(Height) を指定する場合と同じです。
複数パス軌道ミリング
複数パス軌道ミリング (水平オフセットのある軌道パスの連続) を実行するには、「プロファイルパス数」(NUM_PROF_PASSES) パラメータと「プロファイル増分」(PROF_INCREMENT) パラメータを使用します。最後のパスは指定した軌道と一致します。
中間工具リトラクト
複数ステップまたは複数パスの軌道モーションを作成する場合、工具をカット間のリトラクト面に移動しません。「接続タイプ」(CONNECTION_TYPE) パラメータを使用して中間工具リトラクトを制御します。次の値を指定できます。
「リトラクト」(RETRACT) (デフォルト) - 中間カットの終わりで工具がリトラクトして、リトラクト面に移動してから、次のカットの始点にプランジします。
「Z_ 最後」(Z_LAST) - 中間カットの終わりで工具が最初に XY 平面で移動し、次に Z 軸に沿って次のカットの始点に移動します。
「Z_ 第 1」(Z_FIRST) - 中間カットの終わりで、工具が最初に Z 軸に沿って移動し、次に XY 平面で移動して、次のカットの始点に移動します。
「同時」(SIMULTANEOUS) - 工具は直前のカットの終わりから次のカットの始点に直接移動します。