入力ポートの割り当て
入力ポート
入力ポートは、ワイヤ、ケーブル、リボン、またはバンドルにアクセスするために指定したコネクタの座標系です。コネクタの入力ポートごとに、ENTRY_PORT パラメータが 1 つ必要です。コネクタを指定すると、このパラメータが自動的に作成されます。入力ポートは、ピン間ケーブリング接続ではピンを表します。導線は常に、入力ポート座標系の原点で入力ポートを正の Z 軸に対して正接に保ちます。部品上に座標系を入力ポートして定義できます。通常これは、部品をコネクタとして指定するときに行います。
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注記 座標系を入力ポートにするには、構成部品を表すモデルのトップレベルにその座標系を配置する必要があります。つまり、部品の場合は部品レベルに、サブアセンブリの場合はトップレベルに配置します。
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座標系を入力ポートとして指定すると、その座標系をコネクタ上の特定のピンに割り当てることができます。座標系は、ケーブル内の各導線の自動ルーティングに必要ですが、通常のルーティングには必要ありません。
ENTRY_PORT パラメータを定義するときのフォーマット
ENTRY_PORT パラメータは次のように定義します。
ENTRY_PORT coord_sys_name cable_type internal_length
ここで
• coord_sys_name は入力ポートの座標系の名前です (CSO など)。
• cable_type<ケーブルタイプ> には WIRE、ROUND、または FLAT を指定できます。
• internal_length<内部長さ> はコネクタ内のケーブルランの長さです。ケーブル長さの表示にはこの値が使用されます。internal_length<内部長さ> の指定は任意です。
ENTRY_PORT パラメータの例を次に示します。
ENTRY_PORT CSO WIRE 2
構成部品における入力ポートのパラメータ定義について
ケーブル構成部品を作成または定義する際、標準パラメータを指定することにより、関連する座標系に入力ポート情報を適用できます。パラメータは、次の表に示すように定義できます。コネクタにパラメータを定義すると、ピンはワイヤに接続する各ポートを識別するようになります。
入力ポートにパラメータを定義すると、ルーティングプロセスを単純化できます。
• Creo Schematics にコネクタモデル名を指定すると、設計をケーブルにエクスポートする際に十分な論理データ情報が提供されます。
• ケーブルをルーティングしたときに、関連する入力ポートパラメータを持つ座標系が自動的に検出されます。
ポートとして使用する座標系ごとに、次のパラメータを定義します。
パラメータ
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タイプ
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値
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ENTRY_PORT
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yes または no
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yes または no
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GROUPING
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文字列
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round、flat、または wire
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INTERNAL_LEN
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実数
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PINS
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文字列
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1、または 1,2, ...、または 1(A), 2(B), 3(C), ...
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コネクタにおけるピンの宣言は、Creo Schematics の PIN_NAME パラメータに基づくピン名のリストによって処理されます。導線に必要なピンは、各入力ポートにマップされます。Creo Schematics の LOGICAL_NAME パラメータがピンに適用されると、値は括弧付きで定義されます (1(A), 2(B) など)。
座標系を入力ポートとして指定するには
1. 「自動指定」(Auto Designate) の横の矢印をクリックし、
「指定」(Designate) をクリックして構成部品をコネクタとして指定します。
2. 構成部品を選択します。その構成部品に論理情報が指定されている場合、「コネクタ設計」(DES CONN) メニューが表示されます。
3. 以下のいずれかを実行します。
◦ インポートされた論理情報を使用するには、「論理データ使用」(From Logical) をクリックします。「REF CONN」メニューが表示されます。論理参照を選択します。
◦ 「名前入力」(Enter Name) をクリックします。Enter キーを押すか
をクリックしてデフォルトのファイルを使用するか、ファイル名を入力します。
「コネクタ修正」(MOD CONN) メニューが表示されます。
4. 「入力ポート」(Entry Ports) をクリックします。「入力ポート」(ENTRY PORT) メニューが表示されます。
5. 「追加/修正」(Add/Modify) をクリックして、座標系を選択します。ケーブルの内部の長さを入力するように指示するプロンプトが表示されます。
6. 長さを入力して Enter キーを押します。「ポートタイプ」(PORT TYPE) メニューが表示されます。
7. ポートタイプとして、「ワイヤ」(WIRE)、「ラウンド」(ROUND)、または「フラット」(FLAT) をクリックします。ワイヤは単一のワイヤを意味し、ラウンドとフラットはケーブルのパッキングを意味します。ワイヤ入力ポートにケーブルや複数のワイヤをルーティングすることはできません。リボンケーブルはフラット入力ポートにルーティングされます。
「自動指定」(Auto Designator) ダイアログボックスを使用して入力ポートを指定することもできます。
8. すべての入力ポートの定義を続けます。
9. 「入力ポート」(ENTRY PORT) メニューの「終了」(Done) をクリックします。
内部の長さは実際にはルーティングされません。これは入力ポートごとに数値パラメータで指定されます。これらの長さは、長さ情報が提供されたときに、ワイヤのルーティング長さに自動的に追加されます。
コネクタに入力ポートとして 1 つまたは複数の座標系を指定すると、「電気パラメータ」(Electrical Parameters) ダイアログボックスで、パラメータ EP_TYPE と INT_LENGTH がそれぞれコネクタの入力ポートレベルで追加されます。
ピン番号に入力ポートを割り当てるには
1. 「ケーブリングパラメータ」(Cabling Parameters) をクリックします。
2. 関連付けるピンを持つ 1 つまたは複数のコネクタを選択します。「電気パラメータ」(Electrical Parameters) ダイアログボックスが開きます。
NUM_OF_PINS パラメータに、入力ポートに指定するための正しい値が指定されていることを確認してください。
3. 「表示アイテム」(Display For) の「ピン」(Pin) をクリックします。
4. 列が表示されない場合は、「ビュー」(View) > 「列」(Columns) の順にクリックして、必要なパラメータを追加します。
5. 「値」(Value) ボックスで、ピンごとに、パラメータ ENTRY_PORT の値としてピンに関連付ける座標系名を入力するか、またはリストから入力ポート名を選択します。
入力ポートを再定義するには
1. 「自動指定」(Auto Designate) の横の矢印をクリックし、
「指定」(Designate) をクリックして構成部品をコネクタとして指定します。
2. 構成部品を選択します。その構成部品に論理情報が指定されている場合、「コネクタ設計」(DES CONN) メニューが表示されます。
3. 以下のいずれかを実行します。
◦ インポートされた論理情報を使用するには、「論理データ使用」(From Logical) をクリックします。「REF CONN」メニューが表示されます。論理参照を選択します。
◦ 「名前入力」(Enter Name) をクリックします。入力ボックスが表示されます。Enter キーを押すか
をクリックしてデフォルトのファイルを使用するか、ファイル名を入力します。
「コネクタ修正」(MOD CONN) メニューが表示されます。
4. 「入力ポート」(Entry Ports) をクリックします。「入力ポート」(ENTRY PORT) メニューが表示されます。
5. 「追加/修正」(Add/Modify) をクリックして、座標系を選択します。
6. 修正する入力ポートを選択します。
7. 「OK」をクリックします。選択したすべての入力ポートについて、内部の長さの入力およびタイプの指定 (ワイヤ、フラット、ラウンドのいずれか) を求めるプロンプトが表示されます。