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ドキュメント バージョン管理の概要
ドキュメント バージョン管理とは
プロジェクトのライフサイクルを通してドキュメントの進展をトラックするために、プロジェクトのさまざまなステージで一意のドキュメント バージョンを作成できます。ドキュメントまたはコンテンツアイテムをチェックインすることにより、新しいバージョンが作成されます。ドキュメントまたはコンテンツのバージョンを作成することにより、チェックイン操作が行われた時の状態で、ドキュメントの正確な記録を残します。
ライブドキュメントは、バージョンを作成するために使用される元のドキュメントです (チェックイン操作を使用)。ライブドキュメントおよびそのコンテンツは、ライフサイクル全体を通して変更可能です。
ドキュメント バージョンは、履歴の特定の時点におけるドキュメントの構造とそのコンテンツを表します。コンテンツバージョンは、履歴の特定の時点におけるコンテンツアイテムの記録を表すアーティファクトです。ライブドキュメントは引き続き改良することができますが、バージョンが作成されるとそのバージョンの重要なコンテンツを変更することはできません。
ドキュメント以外のモデル アイテムは、バージョン管理することはできません。具体的には、「テストステップ」からバージョン付きアイテムを作成したり、バージョン付きコンテンツの一部としてそれらを含めたりすることはできません。
アイテムリビジョンとドキュメント バージョン管理の違いについて
アイテムリビジョンでは、既存のアイテムにリビジョンラベルが追加されます。リビジョンラベルを使用して、そのリビジョンの時点での履歴としてアイテムを表示できます。表示は、リビジョン適用済みアイテムで実行可能な唯一の操作です。これは、プロジェクトのライフサイクルを通してアイテムの進展をトラックするための軽量ソリューションです。ドキュメント以外のモデル アイテムのみが、アイテムリビジョン (たとえばプロジェクトまたはリリース アイテムタイプ) を使用できます。
ドキュメント バージョン管理はドキュメント構造を記録し、新しいアイテムを作成し、バージョン管理されているアイテム (新しいアイテムではない) にバージョン ラベルを追加します。バージョン付きアイテムの表示、バージョン付きアイテムへのトレースの追加およびバージョン付きアイテムの特定フィールドの変更を行うことができます。また、バージョン付きアイテムへのラベル適用、バージョン付きアイテムへのクエリー、バージョン付きアイテム データのチャート、バージョン付きアイテム データのレポートも可能です。これは、プロジェクトのライフサイクルを通してドキュメントの進展をトラックするためのより強固なソリューションです。ドキュメント モデル アイテムのみが、ドキュメント バージョン管理 (たとえば、要件ドキュメント (セグメント) および要件 (ノード)) を使用できます。
ドキュメントがバージョン管理されるときの動作
ドキュメントまたはコンテンツバージョンを作成すると、元のドキュメントまたはコンテンツ (ライブアイテム) を構成するアイテムは新しいアイテム (バージョン付きアイテム) にコピーされます。作成された各バージョンには、次の形式で一意の識別子が付きます: ライブアイテム ID-メジャーバージョンID.マイナー バージョン ID。たとえば、7201-1.0、7201-1.1 または 7201-2.0 など。新しいバージョン ID は、アイテムがバージョン付きの場合にのみ表示されます。ライブアイテムはバージョン情報なしでアイテム ID を表示し続けます (たとえば 7201)。
Integrity Lifecycle Manager 12.0 以降では、バージョン付きテストスイートとバージョン付きテストケースをテストセッションに追加して、バージョン付きテストケースの判定結果を入力することができます。
バージョン付きアイテムでは、ベーシックフィールドおよびフィールド値はライブアイテムからコピーされます。たとえば、整数、論理、および短いテキスト フィールドです。より複雑なフィールドとしては、アイテムに結び付けられた選択肢フィールドや、クエリーに結び付けられた関連フィールドなどが該当します。詳細については、ドキュメントバージョンの作成を参照してください。
バージョン付きアイテムを操作するには
ドキュメント バージョン管理の主な目的は、コンテンツのバージョン管理が行われた時刻の時点でドキュメント コンテンツのコピーを作成し、フィールド値とドキュメント構造を保存することによって、コンテンツに対するクエリの作成やトレースを可能にすることです。
トレーサビリティを実現するため、一部のフィールドによっては、バージョン付きアイテムを編集可能に設定する必要があります。具体的には、「関連」フィールドを編集可能に設定することができます。これにより、バージョン付きアイテムのトレースや、バージョン付きアイテムとプロジェクトまたはリリース アイテムとの関連付けが可能になります。また、「選択肢」フィールド、「整数」フィールド、「浮動」フィールドについても編集可能に設定することができ、バージョン付きアイテムのメタデータを保存する際に使用することができます。ただし、重要なフィールドについては、そのタイプにかかわらず、編集可能に設定することはできません。
管理者はバージョン付きアイテムで編集可能なフィールドを定義できます。バージョン付きアイテムで編集可能なフィールドとマークされたフィールドを、同時に重要な編集フィールドに指定することはできません。また、重要な編集フィールドとマークされたフィールドは、同時にバージョン付きアイテムで編集可能なフィールドに指定することはできません。詳細については、コンテンツバージョンのトレースの関連を参照してください。
さらに、バージョン付きアイテムに対するクエリー、バージョン付きアイテム データのチャート、バージョン付きアイテム データのレポートも可能です。
ベースラインを使用した重要なプロジェクト マイルストーンの作成
さまざまなドキュメントとコンテンツのバージョンをチェックインした後、選択したバージョンをドキュメントのベースラインの一部として含めることができます。詳細については、ベースラインドキュメントを参照してください。
コンテンツ バージョンのトレースの関連
トレースの関連は、2 つのドキュメントまたはコンテンツアイテムと関連付ける特別な方向依存性です。詳細については、コンテンツバージョンのトレースの関連を参照してください。
ライブドキュメントをバージョン付きドキュメントと区別するには
GUI と Web インタフェースでライブドキュメントをバージョン付きドキュメントと区別するため、Windchill RV&S には以下のユーザーインタフェースコンポーネントが用意されています。
アイコンおよびインジケータ
アイコンおよびインジケータについては、ドキュメントバージョン管理のアイコンを参照してください。
個々のバージョン付きドキュメントおよびコンテンツは、アイテムの最上位でハイライト表示されます。たとえば、「ドキュメント」ビューに次のドキュメント バージョン管理アイコンおよびインジケータが表示されます。
バージョン付きアイテム ID
作成された各バージョンには、次の形式で一意の識別子が付きます: ライブアイテム ID-メジャーバージョンID.マイナー バージョン ID。バージョン付きアイテム ID は、「アイテムの詳細」、「アイテム」、「関連」、および「ドキュメント」ビューに表示されます。
参照モード
バージョン管理前は、ノードに「作成者」「共有」、または、「再利用」の参照モードが含まれています。バージョン管理後は、バージョン付きコンテンツには「バージョン」の参照モードが含まれ、コンテンツは共有アイテムの静的コピーを参照し、コンテンツには何も変更されないことが示されます。
アイテムの並べ替え
ID フィールドを使用してリストを並べ替える場合、Windchill RV&SClient はクエリー結果および関連フィールドを数値順で並べ替えます。詳細については、ドキュメントバージョンの作成トピックの「ドキュメントバージョンのクエリー結果および関連フィールドのリスト並べ替え」セクションを参照してください。
動的なビュー
ドキュメント バージョンを操作する際、動的なビューを使用してアイテムおよび関連の情報を表示できます。詳細については、ドキュメントバージョンの作成トピックの「動的なビューの操作」セクションを参照してください。
ドキュメント ファインダー
「ドキュメントファインダー」では、現在のフィルタ規則に応じてライブドキュメントと共にバージョン付きドキュメントが表示されます。
ライブとバージョン付きアイテムのリンク
ドキュメントまたはコンテンツをバージョン管理すると、ライブアイテムにバージョン付きアイテムへのリンクが含まれます。
バージョン付きアイテムには、「現在」の状態のライブアイテムを開くリンクおよびバージョン付きアイテムが作成された時点におけるライブアイテムの履歴ビューを開くリンクが含まれます。