ユーザーヘルプ > サンドボックスでの個人用ワークスペースの管理 > サンドボックスの作成
  
サンドボックスの作成
CLI EQUIVALENT 
si createsandbox
サンドボックスを作成すると、そのサンドボックスにサブプロジェクトまたはメンバーを追加できます。その後、プロジェクトが更新され、新しいプロジェクト メンバーの追加が反映されます。
GUI でサンドボックスを作成するには、「サンドボックス」 > 「作成」または「ファイル」 > 「新規作成」 > 「サンドボックス」を選択し、「サンドボックス作成ウィザード」の指示に従います。
* 
単一のディレクトリ内で複数のサンドボックスを作成することもできますが、お勧めしません。
サンドボックスの基になるプロジェクトの指定
サンドボックスの基になるプロジェクトを入力または選択できます。
GUI でバリアント サンドボックスまたはビルド サンドボックスを作成する場合は、ルート プロジェクトのパスと名前だけを最初に入力します。サブプロジェクトは、この手順で後ほど指定します。サブプロジェクトを指定する場合には、ジャンプできるプロジェクト構成を制御する規則に従います。選択が規則に違反する場合、サンドボックスを作成できません。
サンドボックス タイプの選択
作成できるサンドボックスには、次のタイプがあります。
「指定の日付」は、指定された日付現在のプロジェクト構成 (日付ベースのプロジェクト構成) に基づいてサンドボックスを作成します。「指定の日付」オプションが選択されていると、「プロジェクトブランチ」オプションが使用可能になり、そこで「ブランチ ID」の値を指定できます。ブランチ ID を指定することが、除外された開発パスのプロジェクト構成を日付ベースで指定する唯一の方法です。ブランチ ID は、その開発パスを含むブランチの識別子です。たとえば、開発パス上の最後のチェックポイントがプロジェクトリビジョン 1.1.1.2 の場合、ブランチ ID は 1.1.1 になります。
詳細については、日付ベース プロジェクト構成での作業 を参照してください。
「現在の構成」では、選択したプロジェクトまたはサブプロジェクトの現在の構成に基づいてサンドボックスが作成されます。表示された構成情報に応じて、新しいサンドボックスが作成されます。
「標準」。メインラインのワーク プロジェクトに基づいて、サンドボックスが作成されます。
「バリアント」。特定の開発パスのプロジェクトに基づいて、サンドボックスが作成されます。
* 
「バリアント」 オプションは、使用可能な開発パスが存在しない場合は使用できません。
非アクティブ化された開発パスは、「開発パス名」一覧に表示されません。
「ビルド」。マスタ プロジェクトの特定のチェックポイントに基づいて、サンドボックスが作成されます。チェックポイントを指定するには、チェックポイント番号またはラベルを使用します。
* 
サンドボックスが基づくプロジェクトが、「プロジェクト名」 フィールドで指定され、バリアント プロジェクトまたはビルド プロジェクトへのジャンプを伴うキーワードベースの文字列が使用されている場合、そのタイプのサンドボックスの作成は選択できません。「完了」 をクリックすると、指定したプロジェクトの構成に基づいてバリアント サンドボックスまたはビルド サンドボックスが作成されます。
「現在の構成」を選択した場合、サブプロジェクトに基づいて作成されたサンドボックスは、そのサンドボックスの作成後に実行されたサブプロジェクトの再構成に従います。
「標準」「バリアント」、または「ビルド」を選択した場合、任意のサブプロジェクトを指定すると、そのサブプロジェクトの下にサンドボックスが作成された後に実行されたサブプロジェクトの再構成には従いません。このシナリオでは、サンドボックスは「プロジェクトのサブプロジェクトを指定してください」パネルで選択した追加のサブプロジェクトの再構成にのみ従います。
サンドボックス スコープの指定
ソースコード、シミュレーションファイル、キャリブレーションファイル、ドキュメンテーションなどの混合コンテンツを含む大規模なプロジェクトで、このようなプロジェクトから完全なサンドボックスを作成すると Windchill RV&S Client のパフォーマンスに影響を与え、ネットワークの帯域幅を大量に消費する可能性があります。プロジェクト (サブプロジェクト) のすべてのコンポーネントが必要な場合もありますが、特定のサブプロジェクトやファイル、ファイルタイプだけの処理が必要な場合もあります。
サンドボックスのスコープを指定すると、サンドボックスに含めるサブプロジェクトやメンバーを定義できます。サンドボックスのスコープにより、対象のサンドボックスを作成または再同期したときに Windchill RV&S Server からサンドボックスディレクトリに転送されるサブプロジェクトまたはメンバー (あるいはその両方) が決まります。また、サンドボックスのスコープを指定すると、「サンドボックスの作成」操作のパフォーマンスが大幅に改善され、ネットワークトラフィックが減少し、作業対象のサブプロジェクトやメンバーの検索も容易になります。
「サンドボックスウィザード」「オプション」 > 「サンドボックスのスコープ」で、「スコープの変更」をクリックします。
サンドボックスのサブプロジェクトのスコープを定義するには、「サブプロジェクト内のメンバー」チェックボックスをクリックし、「選択」オプションをクリックして、スコープに含めるサブプロジェクトを指定します。親ノードを選択すると、その親ノード内のすべての子サブプロジェクトが自動的に選択されます。ツリー内で下位のサブプロジェクトを選択すると、部分的なノード選択アイコン が上位の親ノードに表示されます。親ノードとそのすべての子ノードを選択すると、その親ノードの子ノードを個別に選択解除できなくなります。
GUI では、明示的非圧縮キーワード文字列構文を使用してパスが表示されます。次に例を示します。
#s=sub/project.pj#s=sub2/project.pj#s=sub3/project.pj
キーワードに基づく文字列を使用したソース構成パスの詳細については、CLI マニュアルページ のオプションのページを参照してください。
サンドボックスを作成すると、スコープ内の選択したサブプロジェクトだけが、ファイルシステム上の関連フォルダ構造に含まれます。
サンドボックスメンバーのスコープを定義するには、含めるメンバーのチェックボックスをクリック () するか、以下に示す 1 つ以上のオプションを反転 () させます。
オプション
説明
すべてのメンバー
すべてのプロジェクト メンバー。これはデフォルトの設定です。
次の属性を持つメンバー
BetaOS=Windows など、任意の値の属性または属性セットを持つプロジェクト メンバー。このオプションでは、大文字と小文字が区別されます。
次の名前のメンバー
watch/lib/* など、最上位のサンドボックスに関連するディレクトリに存在するプロジェクト メンバー。指定されたパスでは、サブディレクトリとサブプロジェクト名は区別されません。つまり、同じ場所にある個々のサブプロジェクトを指定することはできません。
たとえば、次の最上位プロジェクトからスコープされたサンドボックスを作成し、
/p1/project.pj
次のサブプロジェクトとメンバーがある場合、
/p1/sub1/project.pj
/p1/sub1/aa.txt
/p1/sub1/bb.txt
/p1/sub1/dd.txt
/p1/sub2/project.pj
/p1/sub2/sub1/cc.txt
sub1 を指定すると、p1/sub1/aa.txtp1/sub1/dd.txt が一致します。
または、*sub1 を指定すると、/p1/sub1/aa.txt/p1/sub1/bb.txt/p1/sub2/sub1/cc.txt/p1/sub1/dd.txt が一致します。
* 
クライアントの OS が大文字と小文字を区別するファイル システムで、サーバーのデータベース リポジトリが大文字と小文字を区別する場合、このオプションでも大文字と小文字が区別されます。それ以外の場合は、このオプションでは大文字と小文字が区別されません。
次の名前のメンバー
Readme.txt*.java など、任意の名前またはファイル拡張子を持つプロジェクト メンバー。名前はファイル名に対してのみ有効です。主なディレクトリ プレフィックスには無効です。
* 
クライアントの OS が大文字と小文字を区別するファイル システムで、サーバーのデータベース リポジトリが大文字と小文字を区別する場合、このオプションでも大文字と小文字が区別されます。それ以外の場合は、このオプションでは大文字と小文字が区別されません。
メンバーリビジョンのラベルを持つメンバー
TEST などのメンバーリビジョンのラベルを持つプロジェクト メンバー。このオプションでは大文字と小文字が区別され、ワイルドカード (* および ?) を使用できます。
任意のリビジョンのラベルを持つメンバー
PROD などの任意のリビジョンのラベルを持つプロジェクト メンバー。このオプションでは大文字と小文字が区別され、ワイルドカード (* および ?) を使用できます。
アーカイブ タイプ持つメンバー
アーカイブ タイプがBinary またはText のプロジェクト メンバー。
次のものを使用して選択範囲を結合
論理 AND
論理 OR
論理 AND 演算子または論理 OR 演算子を使用して、複数のサンドボックス スコープ オプションを結合します。たとえば、メンバー属性 Beta を持ち、かつ、名前が *.java のプロジェクト メンバーを含めるには、「属性を持つメンバー」Beta を、「次の名前のメンバー」*.java を設定して、「論理 AND」を有効にします。
* 
si createsandbox コマンドを使用すると、論理 AND 演算子または論理 OR 演算子を使用して、より複雑なサンドボックス スコープ定義を作成して編集できます。ただしこの定義は、GUI から編集できないことがあります。複雑なスコープ定義を GUI から編集しようとすると、Windchill RV&S はその定義を GUI が表示可能なものに切り捨てます。si configuresandbox -g/gui コマンドを使用して複雑なスコープ定義を編集しようとすると、スコープ定義の編集を選択したので GUI が表示できないオプションは削除されるという警告メッセージが Windchill RV&S によって表示されます。
サンドボックスの作成後、「サンドボックス」ビューのタイトルバーに「スコープされたサンドボックス」パスおよびプロジェクトが表示されます。
「サンドボックス情報」ダイアログボックスから、または si configureandbox コマンドで「サンドボックス作成ウィザード」を使用してサンドボックスを作成すると、スコープ定義を表示および変更できます。
スコープ定義の変更内容は、自動的に 「サンドボックス」ビューに反映されます。スコープ外のサブプロジェクトは、対応するフォルダがディスク上に存在しない場合、ビューでは自動的に非表示になります。スコープ定義に一致しなくなったサンドボックスのワーク ファイルを持つメンバーは、デルタを表示しますが、そのサンドボックスにとどまります。これらのメンバーのいずれかを選択すると、ワークファイルが存在し、そのメンバーがサンドボックスのスコープに一致していないことが示されます。再同期操作を実行して、スコープ外のメンバーとサブプロジェクトをサンドボックスから削除します。
次の点に注意してください。
サンドボックスに対して、サブプロジェクトのスコープとメンバーのスコープの両方を定義した場合、論理 AND 演算子を使用して、メンバーのスコープ定義がサブプロジェクトのスコープ定義に結合されます。スコープ内のサブプロジェクトに存在するスコープ内のメンバーのみが「サンドボックス」ビューに含まれます。
サンドボックスのスコープはサンドボックスとともに保存され、サンドボックスまたは Windchill RV&S Client を閉じるか再起動するまで維持されます。同一のプロジェクトに、それぞれ別のサンドボックス スコープを持つ 2 つのサンドボックスを設定できます。
今後の「サンドボックスの作成」操作のために、「サンドボックスの作成」コマンドの設定にサンドボックスメンバーのスコープを設定できます。
新しいサブプロジェクトとメンバーは、サンドボックスのスコープの影響を受けます。
たとえば、OS=Windows という属性名と値を持つプロジェクトメンバーがサンドボックスのスコープに含まれている場合、スコープされていないサンドボックスにこの属性名と値を持つプロジェクトメンバーを追加すると、スコープされたサンドボックスでそのメンバーが新しいメンバーとして表示されます。メンバーを再同期すると、サンドボックスにワーク ファイルが追加されます。属性名と値を持たないプロジェクト メンバーをスコープされていないサンドボックスに追加した場合は、そのメンバーはスコープされたサンドボックスに表示されません。
スコープされていないサンドボックスで Windchill RV&S Client を使用して新しいサブプロジェクトを追加した場合、ディスク上に対象のフォルダが作成されていないため、そのサブプロジェクトはスコープされたサンドボックスには表示されません。ただし、CLI を使用して新しいサブプロジェクトを追加すると、対応するフォルダがディスク上に作成され、サンドボックスビューに表示されます。
現在のサンドボックスのスコープに一致しないサブプロジェクトやメンバーがサンドボックス内に作成される可能性のある他の操作を実行することもできます。たとえば、--resyncIfOutOfScope を使用して変更パッケージを再同期することにより、スコープ内のサブプロジェクトとメンバーおよびスコープ外のサブプロジェクトとメンバーの両方を再同期することができます。また、メンバーを変更してサンドボックスのスコープと一致しないようにしたり、サンドボックスのスコープと一致しない新しいメンバーを追加したり、サンドボックスのスコープの定義を更新したりすることもできます。
サンドボックスのスコープを定義することは、ビューフィルタで si viewsandbox コマンドを使用してメンバーをフィルタすることとは違います。サンドボックスのスコープにより、サンドボックスに最初に含めるサブプロジェクトとメンバーが決まります。また、再同期を実行したときにファイルシステムに転送されるサブプロジェクトとメンバーも指定されます。ビューフィルタにより、サンドボックスビューに表示されるメンバーをさらに詳細にフィルタすることができます。たとえば、OS=Windows という属性名と値を持つメンバーを含むスコープされたサンドボックスを作成すると、そのスコープに一致するメンバーだけがサンドボックスに表示されます。その後、「ロックされたメンバー」フィルタをサンドボックスに適用すると、サンドボックスのスコープに一致する、ロックを持つメンバーだけがサンドボックスに表示されます。ロックを持つプロジェクトのメンバー (ただし、スコープには一致しないメンバー) は、ビューには表示されません。
スコープとスパース オプションはそれぞれ独立しています。たとえば、スコープされたスパース サンドボックスを作成できます。
サンドボックスビューの「フィルタ」一覧と「ビュー」 > 「選択」コマンドを使用して、スコープ外のサブプロジェクトやメンバーを管理することができます。現在のサンドボックスのスコープ定義に一致しないサンドボックスのワークファイルを持つメンバーだけを表示するには、「サンドボックス」ビューの「フィルタ」一覧から「Out of Scope Members」を選択します。現在のサンドボックス スコープ定義に一致しないサンドボックスのワーク ファイルを持つメンバーだけを選択するには、「ビュー」 > 「選択」を選択して、「スコープ メンバー以外」オプションを有効にします。