サーバー管理 > ワークフローと SCM プロジェクト > プロジェクトとアーカイブのデータベースからの削除 > 削除セッションのフェーズ
  
削除セッションのフェーズ
コマンドとそのサブコマンドについて詳細に説明する前に、削除セッションのフェーズの概要を次の図に示します。
削除セッションのフェーズ
* 
削除セッション中はいつでも、--status サブコマンドを実行して削除セッションのステータスを確認できます。
1. マーク フェーズでは、新しく削除の候補とするプロジェクトやアーカイブを指定します。マーク フェーズ (および以降の削除セッション) は、--mark サブコマンドを使用して削除対象オブジェクトを指定することから始まります。プロジェクトを指定すると、--mark サブコマンドによって、どのオブジェクトを削除ターゲット (削除するプロジェクトやアーカイブ) とし、どのオブジェクトを保持する候補とするかが決定されます。
* 
Windchill RV&S Server でサポートされる削除セッションは、一度に 1 つだけです。--mark サブコマンドをもう 1 つ呼び出してターゲットを追加することはできません。
保持される候補は、次のいずれかの理由で削除されないサブプロジェクトまたはメンバーです。
サブプロジェクトまたはメンバーが、指定したいずれのプロジェクトのディレクトリ ツリーにも存在しません。
指定したプロジェクトまたはその開発パスに対する DeleteProject 権限がありません。
指定したメンバー アーカイブまたは影響を受けるメンバー アーカイブに対する DeleteArchive 権限がありません。
--nodeleteIfInUse オプションを使用しており、かつプロジェクトが外部リンクによって参照されています。リンクは、削除セッションで指定しなかったプロジェクトの共有サブプロジェクトの場合もあります。リンクには、指定したプロジェクトのすべてのブランチ (メインライン、バリアント、または除外されたバリアント) の、過去と現在のサブプロジェクトとメンバーアーカイブもすべて含まれます。
--nodeleteIfInUse オプションを使用しており、かつメンバーが外部リンクによって参照されています。リンクは、他のプロジェクトで参照されているリビジョンのいずれに対するリンクの場合もあります。
* 
削除されたプロジェクトを後で復元しても、保持された候補と復元されたプロジェクトとのリンクは維持されません。
すべての候補が、保持される候補か削除ターゲットに変換されると、マーク フェーズが完了します。この時点で --status サブコマンドを使用すると、削除ターゲットと保持される候補に関する情報を表示できます。
* 
すべての削除ターゲットは、ユーザー操作による変更やこれらに対するリンクの追加ができないように、サーバーによってマークされます。既存のリンクは複製できます (開発パスの作成など)。これによって --mark の結果が変更されることがないためです。保持される候補は制限を受けません。
いったんマークされたプロジェクト (およびそのメンバー) を、si deleteproject 以外のコマンドで変更することはできません。たとえば、マークされたプロジェクトのメンバーをチェックインすることはできません。マークしたプロジェクトやメンバーを削除前に変更する必要がある場合は、まずロールバックを実行する必要があります。
2. ダンプ フェーズでは、--dump サブコマンドを使用して、マークされたプロジェクトのバックアップをデータベースに作成します。プロジェクトがマークされている場合は、コマンドによって、プロジェクトとアーカイブのバックアップがデータベースのバックアップ テーブルに再帰的に作成されます (プロジェクトとアーカイブがダンプされます)。ただし、このサブコマンドでは、これらのプロジェクトによって参照されているすべてのメンバー、サブプロジェクト、およびバリアントはバックアップされません。ツリー内のオブジェクトだけがバックアップされます。
* 
コミット前であれば、任意のフェーズで --rollback サブコマンドを実行し、ターゲット情報を破棄して、データベースを変更せずに削除セッションを終了できます。このサブコマンドが完了した後は、--mark サブコマンドで新しい削除セッションを開始できます。
* 
Dump フェーズは、si deletearchive コマンドでは使用できません。このコマンドを使用すると、バックアップを作成せずにアーカイブが削除されます。アーカイブのバックアップ (および復元) は、個々のアーカイブでは利用できません。アーカイブを含むプロジェクトでのみ利用できます。アーカイブのバックアップが必要な場合は、代わりに si deleteproject コマンドを使用してください。
また、si deleteproject--dump を使用する代わりに、si migrate--dumpToBackup <プロジェクトリスト> (<プロジェクトリスト> には選択したプロジェクトを指定) を使用してプロジェクトをバックアップスキーマにコピーすることもできます。
3. コミット フェーズでは、マーク フェーズで特定されたすべての削除ターゲットを削除し、削除されたオブジェクトへのリンクを切断し、削除セッションを終了します。コミット フェーズは、commit サブコマンドを使用して開始します。