パラメータ フィールドおよびパラメータ値フィールドの使用
パラメータは、特別なタイプの長いテキスト フィールドです。アイテム タイプにはデフォルトのフィールドは表示できますが、パラメータ フィールドまたはパラメータ値フィールドを新規に作成することはできません。
これらのフィールドを使用して、アイテム タイプに対して有効なパラメータとパラメータ値を指定します。その後、ユーザーは個々のアイテムに適切なパラメータを指定できるようになります。パラメータ フィールドおよびパラメータ値フィールドの使用方法の詳細については、ユーザー向けドキュメンテーションを参照してください。
パラメータを使用すると、コンテキストごとに固有のアイテム値を指定できるようになり、アイテムを異なるコンテキストで再利用できます。パラメータは通常、要件管理ドメインとテスト管理ドメインで使用します。たとえば、異なるテスト セッションに対して異なる値を表示するパラメータを持つテスト ケースを作成できます。
例
ABC 社では、防水仕様の腕時計モデルを数多く製造しています。腕時計はそれぞれ水中でテストしていますが、水深要件がモデルごとに異なります。防水可能な水深がパラメータ値の場合は、各モデルに対して同じテストを使用し、テストするモデルに基づいて水深パラメータの値を変えることができます。また、各腕時計が水中で使える時間の長さに応じて複数のテストがある場合は、水深をパラメータとすることで、モデルの水深要件が変わった場合にそのモデルのすべてのテストで新しい値が確実に使用されるようになります。
Windchill RV&S では、編集または表示しているアイテムに関連するアイテムに基づいて、指定可能なパラメータと、テキスト フィールドに代入されるパラメータ値が決定されます。
Windchill RV&S でアイテムのパラメータとパラメータ値が決定されるしくみ
Windchill RV&S では、次のプロセスに従って、アイテムを表示するときに 「パラメータ値」 フィールドに表示するパラメータとパラメータ値、およびアイテムを表示するときに短いテキスト フィールドまたは長いテキスト フィールド内のパラメータ名を代入するパラメータとパラメータ値が決定されます。
Windchill RV&S は、現在のアイテムに関連するアイテムの階層を検索します。検索する対象は、関連アイテムで定義されたパラメータとパラメータ値、およびパラメータ フィールドまたはパラメータ値フィールドによって結び付けられたフィールド値属性 (FVA) フィールドを通じて関連アイテムと共有されているパラメータとパラメータ値です。
アイテムのパラメータとパラメータ値を決定する際は、関連アイテムの次の階層が考慮されます。
1. 関連プロジェクト アイテムの共有パラメータ。たとえば、関連プロジェクト アイテムに、アプリケーション アイテムのパラメータ値を表示する FVA フィールドがあるような場合がこれに該当します。
2. 関連プロジェクト アイテムで定義されたパラメータ。
3. 関連テスト セッション アイテムの共有パラメータ。
4. 関連テスト セッション アイテムで定義されたパラメータ。
5. 共有の関連を通じてリンクされた関連ドキュメント コンテンツ アイテムの共有パラメータ。
6. 共有の関連を通じてリンクされた関連ドキュメント コンテンツ アイテムで定義されたパラメータ。
7. 最も近い関連ドキュメント ルート アイテム (たとえば、テスト スイート) の共有パラメータ。
8. 最も近い関連ドキュメント ルート アイテムで定義されたパラメータ。
テキスト フィールドによって結び付けられた FVA フィールド内のパラメータをパラメータ代入によって代入するとき、または関連テーブル フィールドに含まれるアイテムのテキスト フィールド内のパラメータを代入するときには、次の 2 つのステップだけが適用されます。
9. 結び付けフィールドを含むアイテムの共有パラメータ、またはテーブル行によって表されたアイテムの共有パラメータ。
10. FVA フィールドの結び付けフィールドを含むアイテムで定義されたパラメータ、またはテーブル行によって表されたアイテムで定義されたパラメータ。
11. 現在のアイテムの共有パラメータ。
12. 現在のアイテムで定義されたパラメータ。
階層の上位にあるパラメータ値は、階層の下位にあるパラメータ値によって上書きされます。ただし、パラメータ値がロックされている場合は例外で、この場合は階層の最も上位にあるロックされた値が使用されます。関連が存在しない場合には、このステップは省略され、階層の下位に向かって処理が続けられます。Windchill RV&S
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階層の下位にあるアイテムを開いた状態で、それより上位のアイテムのパラメータ値を変更する場合は、変更が反映されたことを確認するために、下位アイテムのビューを更新する必要があります。
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例
ABC 社では、防水仕様の腕時計モデルを数多く製造しています。腕時計はそれぞれ水中でテストしていますが、水深要件がモデルごとに異なります。防水可能な水深はパラメータです。
次のパラメータとパラメータ値が定義されている場合について考えます。
• 新しい防水腕時計のプロジェクト アイテムに Depth というパラメータがあり、値が 25 metres に設定されている。
• 腕時計モデル A のテスト スイートに Depth というパラメータ値があり、値が 25 metres に設定されている。
• 腕時計モデル B のテスト スイートでは、値は 10 m に設定されている。
• 腕時計モデル A と B のテスト スイートで共有されているテスト ケースでは、テキスト フィールド内に水深パラメータ {{Depth}} が指定されている。
モデル A テスト スイートのテスト ケースを表示しているとき、このテキスト フィールドには 25 metres という値が表示されます。
モデル B テスト スイートのテスト ケースを表示しているとき、このテキスト フィールドには 10 metres という値が表示されます。
