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既存のリボルトスケジュールの検討
既存のリボルト処理を作成、修正、または削除する前に、既存のスケジュールを検討します。これは「外部ストレージのスケジュール」ウィンドウで実行できます。このウィンドウには、リボルトがスケジュールされているボルトが一覧表示され、頻度、次回のリボルト処理の時期、現在実行中のリボルトのステータスも表示されます。「準備完了」ステータスは、リボルトの実行がスケジュールされていることを示します。
「外部ストレージのスケジュール」ウィンドウにアクセスする方法については、外部ストレージのスケジュールを参照してください。
リボルトの結果の表示
リボルト操作の結果を確認するには、「外部ストレージのスケジュール」ウィンドウでリボルトスケジュールを選択して、「ログ」をクリックします。「リボルト履歴」ウィンドウが表示されます。このウィンドウには、ボルト、リボルト実行リクエストのサブミット時刻、リボルト実行の完了時間、すべてのリボルト実行の実行ステータスが表示されます。
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データの設定方法によっては、リボルトを実行するすべてのオブジェクトが 1 回のリボルト実行に含まれない場合があります。これは、2 つの異なるコンテンツホルダーが別々のアプリケーションデータエントリで同じボルトコンテンツを共有する場合に起こります。この場合、同じリボルト実行で両方のコンテンツホルダーが選択されません。この事象が発生した場合、残ったオブジェクトは次のリボルト実行時に選択されます。
リボルトのスケジュール設定に関するヒントは次のとおりです。
リボルトの完了時刻は、次に実行するリボルトのサブミット時刻より前でなければなりません。そうでない場合は、実行間隔を長くして、重ならないようにします。
リボルトは定期的に実行する必要があります。リボルトでは多くのリソースを消費する可能性があるので、システムの使用度が最も低い時間帯にスケジュールしてください。
リボルトスケジュールは即座に開始することも (「即時」)、決まった時刻に実行することも (「スケジュール通り」)、1 回だけ実行することも (「1 回」)、指定した間隔で定期的に実行することも (「定期的」) できます。リボルトが定期的に、指定した日時に実行されるように設定してください。そのためには「スケジュール通り」オプションと「定期的」オプションを使用します。
コンテンツの強制ボルト
特定のアプリケーションの機能が増加したため、ボルトとファイルボルトポリシー規則の数が増えて管理できなくなる可能性が出てきました。wt.fv.forceContentToVault を使用して、これを制御できます。このプロパティを false に設定した場合は (デフォルト設定)、無効です。このプロパティを true に設定すると、以下の方法で強制的に 1 つのボルトを使用してボルト処理が行われます。
システムにマスターボルトが複数ある場合、メソッドサーバーは起動しません。このため、1 つを残してほかのすべてのマスターボルトを除去してからこのプロパティを有効にする必要があります。問題について説明するメッセージが、メソッドサーバーログに記録されます。
ユーザーがマスターボルトを複数作成しようとした場合は、マスターボルトを複数作成することはできないというエラーメッセージが表示されます。
既存ボルトにリボルトをスケジュールすると、ボルト可能なすべてのコンテンツがこのボルトに移動されます。
コンテンツをマスターボルトにアップロードすると、ボルト可能なすべてのコンテンツが既存のボルトに移動されます。そのため、このボルトはキャッシュボルトとして指定する必要があります。
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ドキュメントまたは CAD ドキュメントを Windchill で作成するには、書き込み可能キャッシュボルトが必要です。
ファイルボルトポリシー規則は無視されます。
グラフィカルユーザーインタフェースを使用して、またはマッピング規則ファイル内でプロパティを設定しない場合は、xconfmanager ユーティリティを使用してプロパティを追加または編集します。詳細については、xconfmanager ユーティリティの使用を参照してください。
BLOB へのコンテンツ保存の回避
単一ボルトにコンテンツを強制的にボルトすると、コンテンツファイルが BLOB に保存されなくなるためパフォーマンスが向上し、ボルト規則を増やす必要が少なくなります。
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ファイルボルトを使用すると、データベースやファイルシステムのバックアップは同期化されなくなります。ストレージが障害許容の場合 (たとえば、RAID やミラーリングが使用されていて、1 台のドライブが故障してもデータ損失のリスクが最小限に抑えられている場合など) にのみ使用することをお勧めします。
複数ボルトから単一ボルトへの変換
複数ボルトから単一ボルトに外部ストレージコンフィギュレーションを変換するには
1. スケジュールされているリボルトエントリを削除します。
2. 以下の SQL ステートメントを使用して既存のリボルト規則を削除します。
delete FvPolicyRule
delete FVPolicyItem
3. すべてのストレージフォルダをターゲットマスターボルトに再割当します。
4. 自動フォルダ作成が設定されているボルトがある場合、それらのボルトからターゲットマスターボルトにデータを移動するボルト規則を作成します。
5. ターゲットマスターボルトへのリボルトを開始し、残りのデータを自動フォルダ作成が設定されているボルトからターゲットマスターボルトにデータを移動します。
6. ターゲットマスターボルトを除くすべてのボルトを削除します。
7. 次の行を wt.properties ファイルに追加します。
wt.fv.forceContentToVault=true
グラフィカルユーザーインタフェースを使用して、またはマッピング規則ファイル内でプロパティを設定しない場合は、xconfmanager ユーティリティを使用してプロパティを追加または編集します。詳細については、xconfmanager ユーティリティの使用を参照してください。
8. メソッドサーバーを再起動します。
9. 100 個のフォルダを追加するなどして、ターゲットマスターボルトが多数のデータセットに対応するように適切に設定されていることを確認します。
10. ターゲットマスターボルトに対してリボルトを開始し、残りのデータをすべて BLOB からこのボルトに移動します。
リボルトおよび wt.fv.useVaultsForAllContent プロパティ
次のプロパティはリボルトに影響します。
wt.fv.useVaultsForAllContent
この値のデフォルト設定は false です。この値を true に設定して、ボルトに対してリボルトがスケジュールされた場合、次のことが実行されます。
規則では異なるボルトがターゲットとして定義されている、このボルトのすべてのコンテンツが、ターゲットボルトに移動されます。
規則ではこのボルトがターゲットとして定義されている、その他のボルトのすべてのコンテンツが、このボルトに移動されます。
規則では定義されていない、このボルトのすべてのコンテンツが、サイトのデフォルトターゲットボルトに移動されます。
規則ではこのボルトが定義されている BLOB のすべてのコンテンツが、このボルトに移動されます。
リボルトがスケジュールされているボルトがサイトのデフォルトターゲットボルトの場合、規則が定義されていない BLOB のすべてのコンテンツが、このボルトに移動されます。
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これは 1 回だけ実行されます。この設定のように、規則が定義されていないすべてのアップロードされたコンテンツは、サイトのデフォルトターゲットに保存されます。すべてのサイトには、サイトのデフォルトターゲットとなるボルトが存在する必要があります。サイトのデフォルトターゲットとなるボルトがすでに存在する場合に、新しいボルトを選択すると、既存のものではなく、新しいボルトがサイトのデフォルトターゲットになります。