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インストール済み Windchill 環境
インストールされた Windchill の環境は、一連のコンテナで構成されます。コンテナには、Windchill ユーザーが作業するコンテキストを構成する、すべての管理領域 (ドメイン)、規則、およびデータが保持されています。
コンテナは、初期組織コンテキストの使用で説明されている階層構造で設定されています。
インストール処理時に、インストールされたコンテナに一連のドメインが読み込まれます。たとえば、サイトコンテキストと Org1 コンテキストには、以下の図に示すドメインがあります。
この図では、点線がコンテナの境界を示し、ドメインをつなぐ線がドメイン継承を示します。最上位レベルのドメインは / (ルート) で示され、サイトコンテキストにあります。影付きで示されたドメインは、Windchill 参加者 (ユーザー、ユーザー定義のグループ、および組織) に関連付けられたドメインです。
コンテナを作成し、ユーザーをチームメンバーにした後、設定されたフレームワークは、ユーザーが作業するコンテキストと呼ばれます。多くのインスタンスにおいて、コンテキストには、特定のコンテナとドメインのコンテンツ、および祖先コンテナから継承する規則とデータが含まれます。たとえば、ユーザーが Windchill ProjectLink で Bike Design プロジェクト内のフォルダに移動して新しいドキュメントを作成した場合、そのドキュメントは Bike Design プロジェクトのコンテキストで管理されます。バイク設計プロジェクトへのアクセス権限を持っているユーザーには、そこで作成された新しいドキュメントを表示および修正する権限が自動的に割り当てられます。
コンテナ規則の設定によっては、ユーザーがコンテナ間でデータを共有できる場合もあります。この場合、ユーザーコンテキストには複数のコンテナのデータを含めることができます。コンテキストは、ユーザーが操作を実行するフレームワークを提供するものとして考えることができます。このフレームワークは、コンテナによって定義されますが、複数のコンテナのデータを含むことができます。たとえば、あるコンテナで定義された部品を別のコンテナに保存されているアセンブリ構造で使用できます。
ユーザーインタフェース全体で、特定の規則、ドメイン、およびデータがフレームワークのどこにあるかを特定するためにコンテキストが使用されます。コンテキストが、インタフェース上に見えるラベルであるため、以後、本ガイドでは、存在するフレームワークのことを、コンテキスト (コンテナではなく) という言葉で呼ぶことにします。各コンテキストには、以下の項目が含まれます。
コンテキスト構造。デフォルトのドメインとフォルダ、ディスカッションフォーラムのトピック、参照ノートブックフォルダ、およびユーザーノートブックフォルダ (使用されている場合) が含まれます。
コンテキストの参加。使用可能な役割、チーム、およびシステムグループが含まれます。
デフォルトアクセスポリシー
データタイプおよびオブジェクト初期化規則。
特定のコンテキストに設定されたプリファレンス。
デフォルトのライフサイクル、ワークフロー、コンテキスト、チーム、およびレポートテンプレート。
インストールプロセスで読み込まれたベースデータにより、コンテキスト、ワークフロー、ライフサイクル、チーム、およびレポートの既成のテンプレートが作成され、サイトコンテキスト内の「System」ドメインに関連付けられます。これらのテンプレートは、適切な子コンテキストで使用できます。
管理者ユーザーおよび管理者グループは、ベースインストール時に作成され、「System」ドメインに関連付けられます。デフォルトで、これらの管理者は、すべての Windchill オブジェクトに対するフルアクセス制御権を持っています。
読み込まれるデータのタイプの中で、コンテキストテンプレートデータは重要です。コンテキストテンプレートデータファイルは、コンテキスト作成時のコンテキストのコンテンツを定義する XML ファイルです。このファイルには、Windchill ソリューションのインストール時に読み込まれるデータ、規則、およびドメインのタイプと同様なタイプのアイテムが含まれます。追加のコンテキストを作成するとき、管理者は、コンテキストを設定するために使用するコンテキストテンプレートデータファイルを選択します。コンテキストテンプレートの詳細については、ユーザーが作業するコンテキストの作成を参照してください。