オフラインワークスペースの機能
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オフラインワークスペースの機能は、AutoCADSOLIDWORKSAutodesk InventorNX、および CATIA V5 が統合されている、Creo ParametricWindchill Workgroup Manager を操作しているときに、Windchill PDMLink または Windchill ProjectLink でのみ使用できます。
Creo Parametric および Windchill Workgroup ManagerWindchill の相互運用性により、PDM サーバーに接続していない場合に、CAD セッションのローカルキャッシュ (クライアント側ワークスペース) にダウンロードまたはチェックアウトされたワークスペースオブジェクトにアクセスできます。これにより、サーバーへの接続状態が悪い、または接続が失われている場合や、ネットワークからオフラインでワークスペースを使用可能にしている場合、またはワークスペースとそのコンテンツのエクスポートとインポートを行う場合 (たとえば、ネットワーク外部のパートナーと共有するため) に、CAD オブジェクトのジオメトリを修正できます。
オフラインワークスペースの機能の管理には、「サーバー管理」ユーティリティと、「フォルダナビゲータ」および Windchill「My ワークスペース」ページでも使用できる関連操作を使用します。このトピックでは、オフラインでの作業の概念的な概要について説明します。
サーバーとの接続が失われた場合
サーバーとの接続が失われた場合は通知されます。
以下に、接続が失われたためにオフラインに移行したか、自分で選択してオフラインに移行したかにかかわらず、サーバーからオフラインの状態で作業をする場合に注意する必要のある事項を挙げます。
PDM 操作 (「保存してアップロード」、「ダウンロード」、「自動チェックイン」、「カスタムチェックイン」、「チェックイン」、「アセンブリを部品としてチェックイン」、「チェックアウト」、「チェックアウトを解除」、「改訂およびチェックアウト」、「関連付け」、「リビジョン」、「新規部品」、「新規 CAD ドキュメント」など) は使用できません。
オフラインの状態で作業をする場合は、ワークスペースのユーザーインタフェースは使用できません。以下のユーザーインタフェースのいずれかを使用してワークスペースオブジェクトにアクセスできます。
Creo Parametric では、
「ファイル」 > 「開く」ウィンドウを使用します。
「フォルダナビゲータ」でワークスペースを選択したときに埋め込みブラウザ内で開く「ファイルのリスト」HTML ページ
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ビューを All に変更すると、「ファイル」 > 「開く」ウィンドウにはオブジェクトのバージョン/作業版数の情報が表示されます。
Windchill Workgroup Manager では、以下の PDM 操作を使用してオフラインワークスペースにアクセスすることもできます。
Windchill Workgroup Manager で、 > 「Windchill」 > 「ワークスペース」の順にクリックします。
CAD アプリケーションでは、Windchill Workgroup Manager に接続しているときに、「Windchill から開く」「Windchill から挿入」、または「置換」のいずれかのオプションを使用します。
Windchill ファイルシステムを介して「ファイル」 > 「開く」の順にクリックします (AutoCADSOLIDWORKSAutodesk Inventor、および NX で使用可能)。
詳細については、アーティクル CS418090 を参照してください。
サーバーがオフラインに移行すると、CAD アプリケーションでは新規作成された CAD モデル、またはディスクドライブから開いたモデルの自動生成番号を取得できません。設計セッションがオフラインである間は、新しいモデルの名前を手動で指定する必要があります。
ネットワーク接続が失われているときに CAD アプリケーションを終了し、ネットワーク接続が復元される前にそれを再起動した場合は、キャッシュへのアクセスが続いています。ワークスペースはオフラインワークスペースになります。「フォルダナビゲータ」のワークスペースノードをクリックしてワークスペースコンテンツを表示するか、ファイルを開いて CAD アプリケーションで修正を行います。
キャッシュしきい値を超えた場合は、通知なしにコンテンツがキャッシュから削除されます。このような場合にオフラインに移行する必要がある場合は、コンテンツを使用できないのでオブジェクトを読み込めない場合があります。したがって、キャッシュしきい値を監視し、適切に設定する必要があります。Creo Parametricでは、Creo Parametricコンフィギュレーションオプション dm_cache_limit を使用してキャッシュサイズを制御できます。
使用する PDM システムによっては、Creo Parametric のロックライセンスが必要になる場合があります。Creo Parametric クライアントがそのライセンスをライセンスサーバーから取得する場合、ライセンスサーバーとの接続性が失われるとライセンスも失われるので、Creo Parametric はフリーズします。Creo Parametric から Windchill サーバーへのネットワーク接続に障害が発生しやすい場合は、Creo Parametric のロックライセンスを使用する必要があります。
ワークスペースのサーバーサイドコンポーネントが削除されている場合は、サーバーへの再接続時にキャッシュ内のオブジェクトを使用してワークスペースが復元されます。
サーバーに接続していないときにサーバー側のワークスペースを修正した場合、再接続時にローカルキャッシュのオブジェクトは上書きされません。ワークスペースをサーバー側の変更と同期化できます。
オフラインワークスペースでチェックアウトされていないオブジェクトを修正しようとすると、CAD アプリケーションで「コンフリクト」ウィンドウが表示されます。「継続」をクリックして、そのオブジェクトを修正します。
サーバーに接続されていないときに CAD モデルを作成または修正した場合は、再接続時に同期化によってこれらのメタデータがサーバー側のワークスペースに渡されます。サーバーにコンテンツの情報を転送するには、アップロードする必要があります。「アップロード」および「ダウンロード」をオフにして同期化を実行すると、サーバー側のワークスペースとのコンテンツ情報の交換は行われません。オンラインになったワークスペースの CAD ドキュメントのステータスは「ローカルコンテンツが修正されました」になります。
ステータス列には、ワークスペースキャッシュとサーバー側のワークスペース間の不一致の警告が表示されます。以下に報告された状態の一部を挙げます。
CAD ドキュメントメインが削除されています。
既存のオブジェクトとの名前指定のコンフリクトです。またはワークスペースオブジェクトがキャッシュ内では新規です。
オブジェクトが (サーバー側の) ワークスペースから削除されています。
CAD ドキュメントの作業版数またはバージョンが削除されています。
オブジェクトのファイル名が変更されています。
ワークスペースをオフラインで使用できるようにする
ワークスペースをオフラインで使用できるようにするには、最初に「サーバー管理」ユーティリティでワークスペースを選択し、「ワークスペース」 > 「オフラインを有効にする」の順に選択します。「ワークスペースをオフラインで使用可能にする」ウィンドウが開き、これを使用してワークスペースを同期化するタイミング (CAD アプリケーションの終了時、またはオフラインへの移行時) を指定できます。これは、PDM サーバーからの接続を切断する前に、オフラインセッションの必要なコンテンツがすべてワークスペースにあることを確認するときに役立ちます。
オフラインに切り替えるには、「サーバー管理」ユーティリティでサーバーを選択し、「サーバー」 > 「オフライン作業」の順に選択します。「ワークスペースの同期化」ウィンドウが開き、オフラインに移行する前に同期化する追加のワークスペースを複数選択できます。また、同期化時に実行される以下の操作を受け入れるかクリアできます (このウィンドウはオンラインに移行するときにも表示されます)。
「同期化 (Sync/CS)」 - キャッシュ内のオブジェクトの名前およびほかのモデルプロパティをサーバーの内容に対して更新します。
「ダウンロード」- PDM システムからワークスペースにコンテンツファイルをダウンロードします。ワークプレースがオフラインの場合は、「ダウンロード」を使用すると、以下の内容がダウンロードされます。
ワークプレースに追加されているがダウンロードされていないオブジェクトのコンテンツ
ワークプレースでチェックアウトされているがダウンロードされていないオブジェクトのコンテンツ
ワークスペースの各外部簡略表示のメインアセンブリ
インスタンスのファミリーテーブルジェネリックに対するファミリーテーブル全体
「アップロード」- サーバー側ワークスペースと PDM サーバーにファイルとメタデータをアップロードします。アップロードを使用して、ワークスペースにコンテンツとメタデータをバックアップします。ワークスペースがオフラインの場合、クライアントワークスペース内の新規作成ファイルと変更ファイルのメタデータとコンテンツもアップロードされます。
サーバーにのみリンクされているワークスペースオブジェクトの必要に応じて、コンテンツがダウンロードされます (現在のキャッシュしきい値制限は無視されます)。「サーバー管理」ユーティリティの「サーバー」表示枠内の「ステータス」列には、現在「オフライン」と表示されています。
再びオンラインで作業する場合、「サーバー」 > 「オフライン作業」の順に選択すると、今度はオフライン機能がオフになります。サーバーを使用できる場合は、サーバーと同期化を行うプロンプトが表示されます。アップロードが選択されている場合は、オフラインワークスペースに新しく保存されたドキュメントが A.1 バージョンでアップロードされます。
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また、「オフライン作業」コマンドには、右マウスボタンでサーバーノードをクリックすると表示される「フォルダナビゲータ」のポップアップメニューでもアクセスできます。
ワークスペースのエクスポートとインポート
ワークスペースをエクスポートすると、ほかのシステムに転送できるローカルディスクに、パスワードで保護されたポータブルワークスペース (.pws) ファイルを保存できます。ワークスペースは本来、オリジナルのプライマリサーバーに所属し、オリジナルユーザーによって所有されます。ただし、セカンダリシステムにインポートすると、切り離された (エクスポートされた) ワークスペースはオリジナルのプライマリサーバーとやり取りできません。
「サーバー管理」ユーティリティでワークスペースを選択した後、「ワークスペース」 > 「ワークスペースをエクスポート」を選択すると、同期化ウィンドウが表示されます。このウィンドウには、前のセクションで説明した同期化の選択肢が示され、エクスポートしたワークスペースのデフォルトのローカル保存先の場所が表示されます。任意で新しい場所をブラウズできます。次に、所有者以外がワークスペースを開くときに必要なワークスペースのパスワードを設定するか、(オーナーに戻すときに) ワークスペースを再度インポートするように求められます。
パスワードを使用して、ワークスペースを別の Creo Parametric クライアントにインポートできます (「ワークスペース」 > 「ワークスペースをインポート」)。2 番目の Creo Parametric クライアントでそのワークスペースを開いたときに、ワークスペースとプライマリサーバーが「フォルダナビゲータ」に表示され、「オフライン」と示されます。ワークスペースオブジェクトに修正を加えた後、ワークスペースをセカンダリシステムからエクスポートできます (同期化、ダウンロード、アップロード、パスワードの割り当てのステップは不要)。その後、オリジナルシステムに再インポートできます (パスワードと同期化が必要)。
元のシステムのワークスペースはエクスポート時には自動的にロックされ、不要な変更が行われないようにします。オーナーはオリジナルワークスペースを手動でロック解除できます (たとえば、エクスポートしたワークスペースを再インポートせず、オーナーが使用を継続する場合)。そのためには、「My ワークスペース」ページでワークスペースを選択し、「ロック解除」をクリックします。または、「サーバー管理」ユーティリティでワークスペースを選択した後、「ワークスペース」 > 「ワークスペースをロック」を選択してロックプロセスを破棄し、チェックマークを除去します。
オフラインワークスペースの機能の制御
wgmclient.ini ファイルで以下のプリファレンスを設定してオフラインワークスペースの機能を制御できます。
offline.after.event: Yes (デフォルト) に設定すると、サーバー接続が失われた場合に、Windchill Workgroup Manager はオフラインモードに切り替わります。No に設定すると、接続が失われた場合に、Windchill Workgroup Manager はオフラインになる代わりにサーバーへの再接続を試みます。
offline.options.activated: Yes (デフォルト) に設定すると、サーバーに接続するときに、「同期化」ボックス、「ダウンロード」ボックス、および「アップロード」ボックスがオンになります。No に設定すると、サーバーに接続するときに、「同期化」ボックスのみがオンになります。
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Creo Parametric では、以下の config.pro オプションを設定してオフラインワークスペースの動作を制御することもできます。
dm_offline_after_event
dm_offline_options_activated
詳細については、config.pro オプションを参照してください。
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