LDAP のフェイルオーバー設定の変更
フェイルオーバーを実行できるようにするには、Windchill の設定に複数の変更を加える必要があります。
次の各サブセクションでは、変更の例を挙げて説明します。これらの例では、現在、次のようにポート 6389 で受信するホスト server1.mycompany.com でディレクトリサーバーを使用しており、3 台のディレクトリサーバーがセットアップされていることを前提としています。
server1、ポート 6389 で受信
server2、ポート 389 で受信
server3、ポート 5389 で受信
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この後のドキュメンテーションでは、ページに合わせてコマンドを分割して記載しています。しかし、実際には、コマンドおよびフィールドエントリを分割せずに 1 行で入力する必要があります。
Windchill のフェイルオーバー機能は、Java JNDI レイヤーのフェイルオーバー機能に基づいています。すべてのトラフィックは、第一のサーバーが使用可能であるかぎり、第一のサーバーに誘導されます。第一のサーバーが使用できない状態になった場合、LDAP リクエストはリストの第二のサーバーに誘導されます。リストには、使用する順にサーバーを配置する必要があります。たとえば、最も高速な LDAP サーバーを、リストの前の方に配置するとよいでしょう。
JNDI アダプタエントリおよびサーブレットのベース URI の更新
JNDI アダプタエントリは JSON コンフィギュレーションファイルにあり、Windchill が LDAP などのサービスにアクセスするために使用されます。
アダプタを更新するには、サイトコンテキストで「サイト」 > 「ユーティリティ」から使用可能な「Info*Engine 管理」ユーティリティを使用します。
「Info*Engine 管理」ユーティリティを起動すると、前述のアダプタとほかのアダプタが表示されます。変更する各アダプタを開き、「プロバイダの URL」の値を変更します。この 1 つの LDAP URL を、空白区切りの LDAP URL リストに変更します (サーバーを使用する順に URL を指定)。
前の設定例で、「プロバイダの URL」が次のように設定されているとします。
ldap://server1.mycompany.com:6389
「プロバイダの URL」の値を次のように変更します。設定を適宜編集し、次の 1 行を入力します。
ldap://server1.mycompany.com:6389 ldap://server2.mycompany.com:389
ldap://server3.mycompany.com:5389
これは、Ldap アダプタと EnterpriseLdap アダプタを比較することで検出できます。エンタープライズアダプタに別のエンタープライズディレクトリを指すプロバイダ URL がある場合は、修正しないでください。
次に、サーブレットの「ベース URI」を更新します。「Info*Engine 管理」メインページの「サービス」列から、末尾が servlet になっているエントリを開きます。「プロパティアドミニストレータ プロパティ」を展開し、「編集」をクリックしてベース URI を変更します。この値には、適切なサーチベースを含む LDAP URL がすでに含まれています。次の文字列 (LDAP サーバーに合わせて編集済み) を追加します。
ldap://server2.mycompany.com ldap://server3.mycompany.com:5389
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追加する文字列は空白から始まる必要があります。初期 LDAP URL と追加の 2 つの URL の間に空白が必要です。
「OK」をクリックして変更を適用します。
Windchill プロパティの更新
Windchill プロパティを更新するには、xconfmanager ユーティリティを使用して <Windchill>/site.xconf ファイルを更新します。変更を加える前に、site.xconf ファイルのバックアップコピーを作成することをお勧めします。
LDAP フェイルオーバーに使用する各ディレクトリサーバーのホスト名とポートを確立するために、ie.ldap.serverHostName および ie.ldap.serverPort プロパティに関連する一連のプロパティを作成する必要があります。前の例で、すでに ie.ldap.serverHostNameserver1.mycompany.com に、ie.ldap.serverPort6389 に設定していれば、これらの 2 つのプロパティは変更不要です。ただし、これらのプロパティ名に「.1」「.2」などを追加することで、追加のホストおよびポートを指定できます。Windchill シェルを開き、次のコマンドを使用して、前の例に対応する変更を加えます。各コマンドを 1 行ずつ入力します。
xconfmanager -s "ie.ldap.serverHostName.1=server2.mycompany.com"
-t "codebase/WEB-INF/ieStructProperties.txt”
xconfmanager -s "ie.ldap.serverHostName.2=server3.mycompany.com"
-t "codebase/WEB-INF/ieStructProperties.txt"
xconfmanager -s "ie.ldap.serverPort.1=389"
-t "codebase/WEB-INF/ieStructProperties.txt"
xconfmanager -s "ie.ldap.serverPort.2=5389"
-t "codebase/WEB-INF/ieStructProperties.txt"
なお、デフォルトの LDAP ポートである 389 を server2.mycompany.com に使用しているため、ie.ldap.serverPort.1 のプロパティ定義は省略できます。
また、wt.federation.ie.ldapServer プロパティにも変更が必要です。たとえば、次の 1 行を入力します。
xconfmanager -s "wt.federation.ie.ldapServer=
ldap://server1.mycompany.com:6389 ldap://server2.mycompany.com
ldap://server3.mycompany.com:5389" -t "codebase/wt.properties"
最後に、次のコマンドを入力して、対応するプロパティファイルに変更を適用します。
xconfmanager -p
Web サーバーの設定の更新
Apache ベースの Web サーバーでは、LDAP URL のフェイルオーバーリストを設定できます。Apache ベースではない Web サーバーを使用している場合、適切なドキュメンテーションを参照して LDAP フェイルオーバーがサポートされているかどうかを確認してください。フェイルオーバーがサポートされている場合、設定方法を調べます。
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Apache ベースの Web サーバーの URL リストのフォーマットは、LDAP のフェイルオーバー設定の変更で説明されている JNDI アダプタの URL リストのフォーマットとは異なります。Apache では、ホストおよびポートの組み込みの空白区切りリストを含む 1 つの LDAP URL がサポートされています。
Windchill シェルから、Apache ベースの Web サーバーのインストールディレクトリ (バンドルされている HTTP Server を使用している場合のインストールディレクトリは HTTPServer) に移動します。その後、次に示すような Ant コマンドを入力し、サーバー名とポート、サーチベース DN、設定の bindDN およびパスワードを修正します。各コマンドを 1 行ずつ入力します。
ant -f webAppConfig.xml addAuthProvider -DappName=Windchill
-DproviderName=AdministrativeLdap
-DldapUrl="ldap://server1.mycompany.com:6389 server2.mycompany.com:389
server3.mycompany.com:5389/ou=people,cn=AdministrativeLdap,
cn=Windchill_10.2,o=ptc" -DbindDn="cn=Manager" -DbindPwd=admin
ant -f webAppConfig.xml addAuthProvider -DappName=Windchill
-DproviderName=EnterpriseLdap -DldapUrl="ldap://server1.mycompany.com:6389
server2.mycompany.com:389 server3.mycompany.com:5389/ou=people,
cn=EnterpriseLdap,cn=Windchill_10.2,o=ptc" -DbindDn="cn=Manager" -DbindPwd=admin
HTTP Server のほかの設定オプションについては、ほかのオプションを使用した PTC HTTP Serve および PTC 組み込みサーブレットエンジンの設定を参照してください。
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