翻訳オブジェクトの管理
翻訳ファイル変換の管理
翻訳ベンダー向けに生成された送信翻訳 Zip は、「サポートされるベンダー」プリファレンスで指定されたベンダーのフォルダに配置されます。このプリファレンスでは、ベンダーと、Windchill によって書き込み可能な保存領域へのパスを指定します。このプリファレンスの値は以下の例のように指定できます。
• VendorA|D:\translation\tobetranslated (外部フォルダにエクスポート)
• VendorA|wt.library.WTLibrary|Translated_Package_Library (Windchill の製品、ライブラリ、またはプロジェクトにエクスポート)
この Zip にはログファイルも含まれており、作成後にチェックできます。
ベンダーから翻訳済みのコンテンツが返却されると、「外部インポートフォルダ」で指定されたフォルダに配置されます。「サポートされるベンダー」プリファレンスが Windchill コンテキストに設定されている場合、このプリファレンスは使用されません。
返却された Zip ファイルには、ベンダーに送信された Zip と同じ名前を付け、同じファイルが含まれるようにする必要があります。このフォルダは「翻訳のインポートプロセス」によって定期的に監視されます。「翻訳パッケージのインポート間隔」プリファレンスの値で、返却されたコンテンツに対してチェックを行う頻度を決定します。この値を変更した場合は、次回このプロセスを実行したときに新しい値に設定されます。
インポートプロセスでは、不良コンテンツがないかどうかについて、翻訳パッケージ内の XLIFF ファイルと XML ファイルが検証されます。ファイルに不良コンテンツが含まれている場合、翻訳パッケージのインポートは失敗し、エラーが発生します。この検証ステップはコンフィギュレーション可能です。この検証の設定の詳細については、
翻訳パッケージのファイルコンテンツの検証を参照してください。
翻訳済みコンテンツが正常にインポートされチェックされた後、Windchill の翻訳オブジェクトに作業版数が適用され、「翻訳済みの状態」プリファレンスの値に状態が変更されます。「サポートされるベンダー」プリファレンスで Windchill の製品、ライブラリ、またはプロジェクトが指定されている場合、このプリファレンスは使用されません。
承認プロセスの間に、翻訳にエラーが見つかった場合は、修正のチェックイン時にドキュメントに手動で作業版数を適用できます。これらの作業版数は、ソース言語ドキュメントからリンクされたままです。翻訳オブジェクトに対する変更が大きい場合は、翻訳マネージャが翻訳済みのドキュメントを改訂することもできます (A.5 から B.1 など)。これらのリビジョンは、ソース言語ドキュメントからリンクされたままです。翻訳済みオブジェクトをパブリッシングするときには、最新のリビジョンまたは作業版数が使用されます。
|
ダイナミックドキュメントが翻訳用に送信され、その翻訳が返却およびチェックインされる前に、Windchill で翻訳オブジェクトに作業版数が適用された場合、ベンダーから翻訳ドキュメントのインポートができなくなります。
ダイナミックドキュメントが翻訳用に送信され、その翻訳が返却される前に、Windchill でソースに作業版数が適用された場合は、翻訳済みドキュメントのインポートは正常に行われ、翻訳済みドキュメントは元のソースにリンクされたままになります。
|
1 つのターゲット言語セットに対するターゲットドキュメントバージョンが相互に異なる場合があります。この状態は、特定のターゲット言語によるターゲットドキュメントに対して、ベンダーからのインポート後に作業版数の適用やリビジョンが実行された場合に発生することがあります。ただし、ソースドキュメントはパブリッシング用に、翻訳済みドキュメントの最新の作業版数やリビジョンバージョンを常に使用します。
ベースラインを使用するフィルタを設定していて、翻訳ドキュメントがベースラインに含まれている場合、パブリッシングでは、ベースラインに含まれているバージョンの翻訳が使用されます。翻訳ドキュメントがベースライン内に見つからない場合は、最新のバージョンが含まれている次のフィルタ (存在する場合) が使用されます。デフォルトの動作では、ある一定の言語の最新の翻訳が使用されます。
ピボット言語のオブジェクト処理
ピボット言語への翻訳済みコンテンツが正常にインポートされ、チェックインされると、Windchill の翻訳オブジェクトに作業版数が適用され、状態が「翻訳済みの状態」プリファレンスの値に変更されます。最終的なターゲット言語へ翻訳するための送信を行う前に、修正やその他の変更を行うため、ピボット言語の翻訳済みオブジェクトのチェックを行う必要があります。状態の値を「翻訳済みの状態」から「準備中の状態」に変更する必要があります。ターゲット翻訳パッケージが作成されると、ピボット言語オブジェクトのベースラインが作成されます。次の動作は、翻訳パッケージの初期の作成方法によって異なります。
• 「コンテンツはすでに承認されています」オプションでは、翻訳済みオブジェクトのレビューを完了し、「準備中の状態」プリファレンスの値に状態を設定した後、ピボット言語翻訳からターゲット翻訳パッケージが作成されます。
「すべてのコンテンツが承認されるまで待機します」オプションを選択すると、ピボット言語オブジェクトがチェックインされた後で翻訳パッケージプロセスが開始されます。手動レビュープロセスで、「準備中の状態」プリファレンスの値に設定されたピボット言語オブジェクトが取得されます。翻訳プロセスは定期的に状態をチェックし、ピボット言語コンテンツが承認され次第、収集します。すべての構造のピボット言語コンテンツが承認され、収集された後、翻訳パッケージが作成されます。
ピボット言語が設定されている場合、
「翻訳ダッシュボード」には、ターゲット言語にピボットするためのソースからのパスを示す
「パス」コラムが表示されます (
翻訳ダッシュボードテーブルを参照)。ピボット言語の詳細については、
翻訳管理についておよび
翻訳のコンフィギュレーションプロセスを参照してください。
ピボット言語コンテンツのチェックインについて、電子メール通知を設定できます。詳細については、
ワークフロー電子メール通知を参照してください。
キュー管理を使用した外部インポートフォルダの監視
翻訳パッケージの外部インポートフォルダと翻訳辞書の XLIFF を定期的に監視できます。「外部インポートフォルダ」の監視頻度は、「翻訳パッケージのインポート間隔」プリファレンスによって設定されます。デフォルトでは、60 分に設定されます。本番環境でのキューの過負荷を避けるために、この間隔を 60 分未満に設定しないでください。
translationScheduleQueue でも新しい翻訳辞書エントリのインデックシングが開始されます。
新しく設定した監視値をすぐに有効にするには、翻訳のキュースケジューラをリセットします。
|
commonScheduleQueue からエントリを削除するには、まずキューを停止し、エントリを削除してから、キューを再起動することをお勧めします。
|
次の手順を実行するには、管理者特権が必要です。
1. > > の順に移動して、開きます。
2. 「キュー管理」で
commonScheduleQueue を見つけ、
を選択して情報ページを開きます。
3. 「commonScheduleQueue」ページで「キューエントリ」セクションを見つけます。リストで com.ptc.tml.queue.TranslationScheduleQueue を検索します。
4. com.ptc.tml.queue.TranslationScheduleQueue のチェックボックスをオンにして、
「キューエントリ」のすぐ下の「削除」
をクリックします。
削除後は、「翻訳パッケージのインポート間隔」に設定した新しい値を使用して、翻訳管理が自動的にこれを再作成します。
詳細については、
定義済みのバックグラウンドキューを参照してください。
翻訳オブジェクト情報の表示
翻訳オブジェクトに関する情報を表示する場合は、複数のタイプのテーブルを使用できます。
• サービス構造の情報ページで、カスタムタブを設定してテーブルを表示できます。情報ページで、新しいタブを作成します。
「カスタマイズ」メニューで
「関連オブジェクト」を選択し、
「翻訳ダッシュボード」および
「翻訳コンテンツ」を選択します。詳細については、
翻訳ダッシュボードテーブルおよび
翻訳コンテンツテーブルを参照してください。
• ダイナミックドキュメントの情報ページで、カスタムタブを設定することもできます。情報ページで、新しいタブを作成します。「カスタマイズ」メニューで「関連オブジェクト」を選択した後、「翻訳」および「ソース言語」を選択します。
翻訳ソースドキュメントの置換
翻訳管理では、翻訳済みドキュメントのセットに対して、新しいソース言語ドキュメントを選択できます。情報エレメントの所有権を別のドキュメンテーションチームに移動する場合は、「翻訳ソースを置換」操作が効果的です。ソースドキュメントのオーサリング言語は変更できませんが、ダイナミックドキュメントの翻訳であるダイナミックドキュメントを、ソースとして設定できます。「翻訳ソースを置換」操作により、新しいソースドキュメントのサービス構造と属性情報、および翻訳リンクが更新されます。
翻訳情報を確認するには、ダイナミックドキュメントの情報ページでカスタムタブを設定して、「ソース言語」テーブルと「翻訳」テーブルを表示する必要があります。情報ページで、新しいタブを作成します。「カスタマイズ」メニューで「関連オブジェクト」を選択した後、「翻訳」および「ソース言語」を選択します。
• 「ソース言語」テーブルには、ダイナミックドキュメントの現在のソース言語が表示されます。
• 「翻訳」テーブルには、このダイナミックドキュメントのテキストが翻訳されている言語が表示されます。
| ソース言語として選択できるのは、最新のリリース済みの翻訳だけです。 |
次の状況では、「翻訳ソースを置換」操作を使用できません。
• ソースドキュメントのコンテンツホルダーが、チェックアウトされているグループ、セクション、またはグラフィックの情報エレメントから参照されている場合。
• ダイナミックドキュメントが、コンテンツホルダーの代わりに直接オブジェクト (パブリッシングセクション、情報グループなど) に関連付けられている場合。
| ダイナミックドキュメントが、コンテンツホルダーの代わりにグループやセクションなどのサービスオブジェクトに直接関連付けられている場合は、関連付けを除去して「翻訳ソースを置換」操作を使用した後、新しい翻訳ソースのダイナミックドキュメントをサービスオブジェクトに再度関連付けます。 |
詳細については、
翻訳ソースを置換を参照してください。
翻訳を含むサービス構造のパブリッシング
情報構造またはパブリッシング構造、情報グループ、パブリッシングセクション、またはダイナミックドキュメントの最上位レベルから、1 つまたは複数の言語でサービス構造をパブリッシングできます。また、未翻訳のソースを PDF にパブリッシングすることもできます。「製品表現をパブリッシング」を選択し、次のいずれかを選択します。
• 個々の言語
• 「すべて選択」で、システムに設定されサポートされているすべての言語をパブリッシング
• 「作成されたソース」で、作成された言語で構造およびコンテンツをパブリッシング
少なくとも 1 つの言語を選択する必要があります。
| 「作成されたソース」では、バンドルの XML 出力はサポートされていません。 |
翻訳パッケージにサービス構造が存在する場合、そのルートのデフォルトの製品表現を含めることができます。たとえば、未翻訳のソースの PDF をパブリッシングし、サービス構造のデフォルトの製品表現にすることができます。PDF などのソースのデフォルトの製品表現は、翻訳者が完全なドキュメントのパブリッシングされたバージョンを表示するのに便利です。
言語の選択肢は、「言語の組み合わせ」プリファレンスで指定されたターゲット言語から派生します。ターゲット言語の Language 属性を指定するパブリッシング規則を選択した場合、パブリッシング規則によりターゲット言語も指定されます。ただし、「製品表現をパブリッシング」ウィンドウで選択した言語は、パブリッシング規則をオーバーライドします。