受信送信物を使用してインポートしたオブジェクトの操作
受信送信物の利用により、Windchill の外部のメンバーとコラボレーションする機会が得られます。これらのコラボレーションシナリオにはさまざまなバリエーションがありますが、コラボレーションの主なカテゴリには、社内にインストールされた 2 つのインスタンス間のコラボレーションと、独立した 2 つの企業間のコラボレーションの 2 つあります。これらの 2 つのコラボレーションシナリオは、次のような結果になります。
システム間で共有されたオブジェクトは同じ情報を表します。
共有オブジェクトに対する権限は、送信側システムにあると見なされます。
受信側システムでは、システムの独自の管理機能を維持したまま、共有オブジェクトを表示および参照できます。
受信側システムが従う手順は、コラボレーションシナリオにかかわらず本質的に同じですが、送信側システムの影響を受けていくらかの相違が生じます。これらの相違の中心となるのは、インポートされたオブジェクトがソースシステム側のオブジェクトに一致する程度です。
受信送信物を使用してインポートされたオブジェクトは、送信側システムのオブジェクトと同じ機能を持つ、受信側システムのオブジェクトを表します。結果として、オブジェクトは同じビジネス情報 (名前、番号、ライフサイクル情報など) を維持します。一般的に社内システム間での複製では、外部パートナーとコラボレーションする場合のような、詳細情報の共有に関するセキュリティや業務関係についての制限はありません。多くの場合、2 つの社内システム間で複製されるオブジェクトには、ユーザー情報 (オブジェクトを作成したユーザーなど)、有効性、またはライフサイクルやワークフローの履歴が含まれます。
コラボレーションの目的によって、受信側システムにインポートされるデータに違いが生じます。
一般的に、外部パートナーとのコラボレーションは重要なイベント (送信日が設定されている契約のマイルストーン、新しい設定のリリースなど) を中心に進行します。したがって、受信側システムで要とされるのは、そのマイルストーンに関連する情報の定期的なスナップショットが含まれていることだけです。たとえば、受信送信物には、特定のリリース済みの設定で使用されているバージョンしか含まれていない場合もあります。
社内での複製を目的としたコラボレーションでは、一般的に、正確なデータの複製を別のシステム上に作成することが目標となります。通常、社内での複製はスケジュールに従って処理され、2 つのシステムが同一でない可能性を認識します。たとえば、コンテキストやフォルダの構造は異なる場合があります。また、2 つのシステム間で異なる業務プロセスが実行されている場合もあります。たとえば、送信側で実行されているワークフローは、受信側システムで実行すべきでない場合があります。
送信側でパッケージ送信を作成するときにコラボレーションの目標に相違があることは、社内の複製に追加の詳細情報が必要となることも意味しています。既存のオブジェクトに対する変更や、ソースシステムから削除されたオブジェクトに関する情報は、差分送信を使用して伝達されます。
コラボレーションシナリオにかかわらず、受信送信物を使用してインポートされたオブジェクトには自動的にロックが適用され、ユーザーがオブジェクトに対して実行できる操作は制限されます。ユーザーにはオブジェクトの表示だけが許可され、属性やコンテンツの修正は許可されません。変更通知などの特定のオブジェクトには、ユーザーがそのオブジェクトを修正して、Windchill システムが所有するオブジェクトが修正されないように、追加の制限が設定されます。詳細については、インポートしたオブジェクトのロックについてを参照してください。
これは役に立ちましたか?