上流構造と下流構造の同期化
製品設計段階では、エンジニアリング部品表の作業版数が複数存在することがあります。製造技術者は、
「矛盾をレビューおよび解決」操作を使用して、上流構造での同時変更によって下流構造を常に最新の状態に維持する必要があります。ただし、設計段階の最後に、両方の構造が互いに同期していることを確認する必要があります。
「構造を同期化」操作を使用して、
「構造同期化の基準」プリファレンスで指定されている基準に基づいて、両方の構造の第 1 レベル対応部品の間の矛盾を検出できます。その後、変更を下流構造に適用することで矛盾を解決できます。ここでは、矛盾という用語を使用して、最新バージョンのエンジニアリング部品表と製造部品表の間の差異を示しています。
「矛盾をレビューおよび解決」操作では、矛盾がある部品の対応リンクが更新された後や、下流構造で直接変更が行われた場合は、矛盾が検出されません。そのようなシナリオでは、「構造を同期化」操作が役立ちます。
手順
矛盾を検出してツリー構造を同期化するには、次の手順を実行します。
1. 上流構造で、矛盾を検出する部品またはアセンブリを選択します。
2. 「構造を同期化」をクリックします。
「構造内の矛盾のすべてのサーチ結果をハイライト」プリファレンスが「はい」に設定されている場合、上流ツリー構造と下流ツリー構造で矛盾する部品がハイライトされます。「構造を同期化」ダイアログボックスが開き、ハイライトされている部品のすべての矛盾が表示されます。必要に応じて、矛盾をレビューおよび解決します。
既成では、「アイデンティティ」、「番号」、「名前」、「バージョン」、「基準」、「上流値」、「下流値」、「下流の親」、「ステータス」、「下流コンテキスト」の各コラムがダイアログボックスに表示されます。
◦ 「基準」コラムには、それぞれの変更に関する情報が表示されます。詳細については、
上流の変更の適用の手順 3 を参照してください。
◦ 「下流の親」コラムに、親部品の情報が表示されます。親部品の情報は、共通の対応コンテキストからのパスとして表示されます。部品番号がパイプ記号で区切られています。
◦ 「ステータス」コラムには、それぞれの変更について次の情報が表示されます。
▪ 「自動」 - 上流構造内の変更は、
操作を使用して下流構造に適用できます。
▪ 「インタラクティブ」 - 上流構造の変更は、ユーザーの操作とデフォルトロジックを使用して適用できます。ステータスが
「インタラクティブ」である矛盾を解決するには、
操作を使用します。
▪ 「情報のみ」 - 下流で消費されていない上流部品または下流にのみ存在する矛盾については、
「ステータス」が
「情報のみ」である矛盾が表示されます。これらの矛盾は、名前が示すように、情報としてのみ表示されます。詳細については、
主なポイントの「「情報」ステータスについて」のセクションを参照してください。
▪ 「解決済み」 - 上流構造内の変更は、下流構造ですでに解決されています。
◦ 「下流コンテキスト」コラムの情報は、複数のコンテキストに対応部品がある上流ビューの部品に対して「構造を同期化」操作を開始した場合に役立ちます。すべてのコンテキストに存在する矛盾を解決できます。
適用後に下流ビューの変更適用オブジェクトをチェックインするには、
「適用後にチェックイン」チェックボックスをオンにします。下流ビューですでにチェックアウト済みになっている変更適用オブジェクトは、
「適用後にチェックイン」チェックボックスのステータスに関係なく、チェックアウトされたままになります。詳細については、
ユースケース: 「適用後にチェックイン」チェックボックスを参照してください。
左側の表示枠の「基準」および「ステータス」セクションにあるオプションを使用して、レビューして解決する特定の矛盾をフィルタします。
3. レビューまたは解決する矛盾のチェックボックスをオンにします。ツールバーにある次の操作も使用できます。
アイコン | 操作 | 説明 |
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| すべてクリア | 選択されているエントリをクリアします。 |
| すべて選択 | テーブルにリストされているすべてのエントリを選択します。 |
| 選択肢の入れ替え | 現在の選択を入れ替えます。現在の選択をクリアし、選択されていないエントリを選択します。 |
| 下流構造で選択 | | 基準が 「追加された部品」である矛盾が存在する場合、下流構造内の解決済みの部品は、ハイライトされている解決済みの部品を 「構造を同期化」ダイアログボックスで選択し、 「下流構造で選択」操作を開始した場合にのみハイライトされます。 |
|
| 適用する下流の親を選択 | 上流で新しく追加した部品を下流で選択した部品に適用します。この操作は、新しく追加した上流部品を下流の別の親部品に適用する場合に使用します。この操作は、 「基準」が 「追加された部品」、 「ステータス」が 「自動」で、単一の下流親部品を持つ矛盾に対してのみ使用できます。詳細については、 ユースケース: 適用する下流の親の選択を参照してください。 | この操作は親子関係モードとオカレンスモードで使用できます。 |
|
| 変更を下流に適用 | 選択した変更を下流ツリー構造に適用します。 |
| 次の矛盾する部品 前の矛盾する部品 | 上流構造内を上下に移動して、次の矛盾する部品を特定します。 |
4. をクリックして変更を下流側に適用します。
操作では、上流の変更が下流構造内のすべての対応部品に適用されます。
解決された矛盾ごとに、矛盾の 2 つのエントリが「構造を同期化」ダイアログボックスに表示されます。「解決済み」チェックボックスをオンにすると、これらのエントリを表示できます。斜体のエントリは、結果の下流の変更を表します。青色でハイライトされているエントリは、検出されて解決済みの上流の変更を表します。
「構造を同期化」ダイアログボックスに矛盾がリストされないことがあります。考えられる理由と、適用可能な解決策を以下に示します。
考えられる理由 | 推奨される解決策 |
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選択した部品で矛盾が検出されなかった。 | 矛盾を検出した場合、上流ツリー構造から矛盾する部品を選択します。別の方法として、 「構造を同期化」ダイアログボックスの または 操作を使用して、上流構造内の次または前の矛盾する部品に移動できます。 |
選択したエンティティが部品ではない。 | ツリー構造で有効なエンティティを選択します。 |
「構造を同期化」ダイアログボックスで選択されている矛盾の基準が正しくない。 | 「構造を同期化」ダイアログボックスの「基準」および「ステータス」セクションにあるオプションを使用します。 |
| 上記のトピックリンクの一部では、 「矛盾をレビューおよび解決」操作を使用して実行できるユースケースについて説明しています。 「構造を同期化」操作を使用して、同じユースケースを実行できます。 |