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ターゲットの生成
エクスペリエンスを表示する際、Vuforia View は、ターゲットを使用して物理オブジェクトをトラッキングし、それらの物理オブジェクトを基準にして拡張をレンダリングします。エクスペリエンスの作成時には、複数のタイプのターゲット (ThingMark、空間ターゲット、モデルターゲット、イメージターゲット) から選択できます。モデルターゲットまたはイメージターゲットを使用するエクスペリエンスが Experience Service にパブリッシュされると、Experience Service はアップロードされたモデルまたはイメージからターゲットを生成する必要があります。
ターゲットを生成すると、使用可能なシステムリソースが大量に消費される可能性があり、Experience Service のパフォーマンスが低下する可能性があります。特に、大規模で複雑なモデルのモデルターゲットを生成すると、大量のメモリが消費される可能性があります。以下に説明するコンフィギュレーションパラメータを使用して、ターゲットの生成によって消費されるシステムリソースを制限することができます。
パラメータ
説明
targetGenerator.maxTasks
このパラメータは、許可される同時ターゲット生成のタスクの数を定義します。ターゲット生成を必要とするプロジェクトがパブリッシュされ、進行中のタスクの数が targetGenerator.maxTasks の制限値に等しい場合、HTTP 429 ステータスでパブリッシュリクエストが却下されます。
デフォルトでは、このパラメータは 0 に設定されています。これは、同時タスクの数が制限されていないことを示します。このパラメータを正の整数に設定し、同時ターゲット生成タスクの数を制限します。
targetGenerator.timeout
このプロパティは、ターゲット生成を必要とするパブリッシュリクエストを完了するために許容される最長時間を定義します。ターゲット生成を必要とするパブリッシュリクエストの完了にかかる時間が targetGenerator.timeout の制限を超えた場合、パブリッシュリクエストは終了し、Experience Service は元のパブリッシュリクエストに HTTP 413 ステータスで応答します。
デフォルトでは、このパラメータは -1 に設定されています。これは、ターゲット生成が必要なパブリッシュリクエストを完了するために必要な時間が 120,000 ミリ秒 (2 分) に制限されていることを示します。
targetGenerator.maxMemory
このプロパティは、すべてのターゲット生成タスクで使用できるメモリの最大量を定義します。すべての同時ターゲット生成タスクを合わせたメモリ使用量が制限値 targetGenerator.maxMemory を超えた場合、現在最も多くのメモリを使用しているターゲット生成タスクが終了し、Experience Service は対応するパブリッシュリクエストに対して HTTP 413 ステータスで応答します。
このパラメータを正の整数に設定し、同時に実行されているすべてのターゲット生成タスクで消費できるメモリの最大量をバイト単位で制限できます。たとえば、2.5GB などに設定します。次の省略形 (大文字小文字を区別) を使用して単位を指定します。
b (バイト)
kb (キロバイト)
mb (メガバイト)
gb (ギガバイト)
tb (テラバイト)
単位が指定されていない場合、b が単位と見なされます。デフォルトでは、このパラメータは 1.5GB に設定されます。
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このパラメータをゼロに設定すると、ターゲット生成タスクによって消費されるメモリの量に制限がないことが示されます。本番環境でこのパラメータをゼロに設定すると、ターゲット生成タスクが使用可能なすべてのメモリを消費した場合に Experience Service がクラッシュする可能性があるため、この設定は推奨されません。
targetGenerator.image.disable
イメージターゲットの生成を有効にするには、このプロパティを false に設定します。無効にするには true に設定します。デフォルトでは、このパラメータは false に設定されます。
targetGenerator.image.maxImageSize
このパラメータは、ターゲット生成を必要とするイメージの最大ファイルサイズを定義します。ターゲット生成を必要とするイメージのファイルサイズが targetGenerator.image.maxImageSize の制限を超えた場合、HTTP 413 ステータスでパブリッシュリクエストが却下されます。
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この制限は、ターゲット生成を必要としないイメージには適用されません。
デフォルトでは、このパラメータは 0 に設定されます。これは、ターゲット生成を必要とするイメージのファイルサイズに制限がないことを示しています。ファイルの最大サイズをバイト単位で指定するには、このパラメータを正の整数に設定します。次の省略形 (大文字小文字を区別) を使用して単位を指定します。
b (バイト)
kb (キロバイト)
mb (メガバイト)
gb (ギガバイト)
単位が指定されていない場合、バイトが単位と見なされます。
targetGenerator.model.disable
このパラメーターは、インストーラを使用して設定できます。モデルターゲットの生成を有効にするには、このプロパティを false に設定します。無効にするには true に設定します。
targetGenerator.model.maxModelSize
このパラメータは、ターゲット生成を必要とするモデルの最大ファイルサイズを定義します。ターゲット生成を必要とするモデルのファイルサイズが targetGenerator.model.maxModelSize の制限を超えた場合、HTTP 413 ステータスでパブリッシュリクエストが却下されます。
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この制限は、MTG を必要としないモデルには適用されません。
デフォルトでは、このパラメータは 0 に設定されます。これは、ターゲット生成を必要とするモデルのファイルサイズに制限がないことを示しています。ファイルの最大サイズをバイト単位で指定するには、このパラメータを正の整数に設定します。次の省略形 (大文字小文字を区別) を使用して単位を指定します。
b (バイト)
kb (キロバイト)
mb (メガバイト)
gb (ギガバイト)
単位が指定されていない場合、バイトが単位と見なされます。
targetGenerator.model.maxPolygons
このパラメータは、ターゲット生成を必要とするモデルに含まれるポリゴンの最大数を定義します。ポリゴンの数は、ターゲット生成に必要なメモリの量と強い関連があります。この制限は、Experience Service によってではなく、Vuforia Studio によっ て適用されます。ターゲット生成を必要とするモデル内のポリゴン数が targetGenerator.model.maxPolygons の制限を超えた場合、Vuforia Studio でモデルのパブリッシュは許可されません。
ターゲット生成を必要とするモデルに含めることができるポリゴン数より多く制限するには、このパラメータを正の整数に設定します。このパラメータをゼロに設定することにより、ポリゴン数を制限しない設定が可能です。デフォルトでは、このパラメータは 500,000 に設定されます。
Experience Service を設定する JSON スニペットの例を以下に示します。
Experience Service で、モデルターゲットとイメージターゲットの生成を有効にします。
同時ターゲット生成タスクの数を 4 に制限します。
ターゲット生成を必要とするパブリッシュリクエストの完了に要した時間を 3 分に制限します。
同時に実行するすべてのターゲット生成タスクによって消費できるメモリを 4 GB に制限します。
ターゲット生成を必要とするモデルのサイズを 80 MB に制限します。
ターゲット生成を必要とするモデルのポリゴン数を 30 万に制限します。
ターゲット生成を必要とするイメージのサイズを 10 MB に制限します。
"targetGenerator": {
"maxTasks": 4,
"timeout": 180000,
"maxMemory": "4GB",
"model": {
"maxModelSize": "80MB",
"maxPolygons": 300000,
"disable": false
},
"image": {
"maxImageSize": "10MB",
"disable": false
}
}