レコードを取得
エンティティタイプは、エンティティデータモデル (EDM) でのデータの構造を記述する基本的な構成要素です。概念モデルにおいては、エンティティタイプはプロパティから構築され、ビジネスアプリケーションにおける顧客や注文などのトップレベルの概念の構造を表します。同様に、コンピュータプログラムにおけるクラス定義は、クラスインスタンスのテンプレートであり、エンティティタイプはエンティティのテンプレートです。エンティティは、特定の顧客や注文など、具体的なオブジェクトを表します。各エンティティは、エンティティセット内で一意のエンティティキーを持つ必要があります。エンティティセットは、特定のエンティティタイプのインスタンスのコレクションです。エンティティセットと関連付けセットは 1 つのエンティティコンテナに論理的にグループ化されます。エンティティタイプでは継承がサポートされ、あるエンティティタイプを別のエンティティタイプから作成できます。
この操作は、1 つのエンティティタイプのレコードをフェッチするときに使用します。選択またはクエリーによってレコードをフェッチできます。クエリーでは、レコードに対して追加のフィルタオプションを使用できます。選択は、特定のエンティティタイプの識別子を使用でき、その詳細をフェッチする操作に識別子を指定可能な場合に便利です。
「レコードを取得」操作の使用
ワークフローでこの操作を使用するには、ThingWorx Flow にこれを接続します。フローに接続するには、次の操作を行います。
1. 「Dynamics 365 CRM」コネクタの下の「レコードを取得」操作をキャンバスにドラッグし、この操作にマウスポインタを合わせて をクリックするか、この操作をダブルクリックします。「レコードを取得」操作ウィンドウが開きます。
2. 必要に応じて、ラベル名を編集します。デフォルトでは、ラベル名は操作名と同じです。
3. 新規承認を追加するには、「Dynamics 365 CRM コネクタ」のトピックの Dynamics 365 CRM の承認のセクションを参照してください。
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Dynamics 365 CRM の承認を事前に追加している場合、リストから承認を選択します。
4. 「次で検索」フィールドで、以下のいずれかのオプションを使用して Dynamics 365 CRM アイテムをフィルタします。
「選択」 - エンティティセットと識別子のリストに基づいて Dynamics 365 CRM アイテムを検索します。詳細については、 選択を使用した Dynamics 365 CRM アイテムの検索のセクションを参照してください。
「クエリー」 - エンティティセットをクエリーすることで Dynamics 365 CRM アイテムを検索します。詳細については、 クエリーを使用した Dynamics 365 CRM アイテムの検索のセクションを参照してください。
選択したオプションに応じて、出力スキーマが変わります。表示される出力スキーマの詳細については、 出力スキーマのセクションを参照してください。
選択を使用した Dynamics 365 CRM アイテムの検索
エンティティセットを選択するか、識別子のリストに基づいてエンティティセットに対してフィルタを実行します。
1. 「レコードを取得」操作の使用の手順で、ステップ 1 から 3 に従い、ステップ 4 で「次で検索」フィールドから「選択」を選択します。「エンティティセット」フィールドと「エンティティ識別子」フィールドが表示されます。
2. 「エンティティセット」リストからオプションを選択します。選択したエンティティタイプに応じて、いくつかのフィールドがさらに表示されます。
3. 「エンティティ識別子」フィールドに、エンティティ識別子をコンマで区切って入力します。以前の操作またはトリガーから識別子のリストをマッピングできます。
4. 「+」をクリックして追加のフィールドを表示します。
「属性を選択」フィールドで、操作の出力の一部として含める必要があるエンティティのプロパティの配列を指定します。プロパティを指定しなかった場合、そのエンティティのすべてのプロパティが出力に表示されます。
「関連アイテムを追加」フィールドで、「アカウント」エンティティセットに関連付けられている masterid など、操作の出力スキーマの一部として含めるナビゲーションプロパティまたは関連付けの配列を指定します。
関連アイテムを指定しなかった場合、ナビゲーションプロパティは出力に表示されません。表示される出力スキーマの詳細については、 出力スキーマのセクションを参照してください。
5. 「完了」をクリックします。
クエリーを使用した Dynamics 365 CRM アイテムの検索
特定の基準を定義して Dynamics 365 CRM アイテムをフィルタするには、このオプションを使用します。
1. 「レコードを取得」操作の使用の手順で、ステップ 1 から 3 に従い、ステップ 4 で「次で検索」フィールドから「クエリー」を選択します。OData ドメインのエンティティセットのリストが表示されます。
2. 「エンティティセット」フィールドで、リストからオプションを選択します。
3. 「結合手段」フィールドで、フィルタ条件を結合する論理演算子を指定します。デフォルト値は「and」です。
複数のフィルタ基準を入力するには、「追加」をクリックします。
4. 「フィルタ」条件セクションで、「追加」をクリックして次のフィルタ条件を追加します。
「プロパティ」 - サーチするプロパティを選択します。
「条件」 - 一致条件を選択します。これらの一致条件のオプションは、文字列やブールなど、選択したプロパティのタイプによって異なります。
「プロパティ値」 - プロパティの値を入力します。
複数のフィルタ条件を追加するには、「追加」をクリックします。「結合手段」で選択した演算子および設定したフィルタ条件に基づいて、エンティティがフィルタされます。たとえば、結合手段の演算子として OR を設定し、2 つのフィルタ条件を設定した場合、それらのフィルタ条件のいずれかまたは両方と一致するエンティティが表示されます。
5. 「並べ替え基準」フィールドで、次の詳細を選択します。
「属性」
「順序」
6. 「+」をクリックして追加のフィールドを表示します。
「属性を選択」セクションで、「追加」をクリックして新規属性を追加します。
「関連アイテムを追加」で、「追加」をクリックして、エンティティタイプのナビゲーションプロパティまたは関連プロパティを追加します。
操作の出力を一定数のエンティティに制限するには、「制限」フィールドにその値を入力します。
サーバーから返された一定数のアイテムをスキップするには、「スキップ」フィールドにその値を入力します。
「数」リストからオプションを選択し、「完了」をクリックします。
出力スキーマ
「レコードを取得」操作は、選択したエンティティタイプに応じて動的な出力スキーマを返します。
「アカウント」エンティティセットを選択した場合のサンプル出力スキーマを以下の図に示します。