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無限極限を使用した積分の数値評価の非収束
このトピックでは、無限積分極限が 1 つまたは 2 つある積分を数値的に評価する際に発生する 2 つのケースの非収束エラーの次善策について説明します。
これら 2 つのケースを説明するには、平均 μ と標準偏差 σ を定義します。
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ケース I: 無限積分極限が 1 つある積分
乗数変数 n を 1 に設定し、組み込みの確率密度関数dnormを使用して定義関数 g(x) を定義します。
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n=1 の場合、[0, ∞] の範囲で g(x) の積分を評価すると、エラーは返されませんが、非常に小さい値が返されます。
ケース I の次善策
n の値を n=2 に増やし、積分を再評価します。
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n の値を n=2 に増やすと、この計算は解に収束しないため、エラーが発生します。
次善策として、変数 Tg(x) の尾に近い値に設定し、1 つの積分を、それぞれ [0, T] および [T, ∞] の範囲を対象とする 2 つの積分に分割します。
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分割積分 A3 は、n=1 または n=2 の場合、適切な解を返します。g(x) をプロットし、垂直マーカー T を追加して、それが g(x) の尾にどれほど近いかを確認します。
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プロットは、変数 T を g(x) の尾部に近い垂直マーカーとして表示します。
ケース II: 無限積分極限が 2 つある積分
乗数変数 n を 1 に設定し、[-∞, ∞] の範囲で g(x) の積分を評価します。
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n=1 の場合、[-∞, ∞] の範囲で g(x) の積分を評価すると、エラーは返されませんが、非常に小さい値が返されます。
ケース II の次善策
次善策として、変数 T1 および T2g(x) の頭と尾に近い値に設定し、1 つの積分を、それぞれ [-∞, T1][T1, T2]、および [T2, ∞] の範囲を対象とする 3 つの積分に分割します。
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分割積分は、n=1 または n=2 の場合、適切な解を返します。g(x) をプロットし、垂直マーカー T1 および T2 を追加して、それらが g(x) の頭と尾にどれほど近いかを確認します。
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観測と結論
同じ平均と 2 つの異なる標準偏差の値を使用して、組み込みの確率密度関数 dnorm をプロットします。
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プロットの表示は次のとおりです。
標準偏差の値が小さいと、曲線の下の可積分領域が平均に近くなります。この場合、数値計算は収束しますが、間違った解を返します。
標準偏差の値が大きいと、曲線の下の可積分領域が平均から分散します。この場合、数値計算の収束が失敗します。
どちらの場合も、積分を分割することにより、計算が収束し、正しい解を返します。
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