初期条件と状態
初期条件と状態
Flow Analysis ツリーで、「ドメイン」(Domains) の下で流体パネルを選択し、「プロパティ」(Properties) パネルに「初期条件」(Initial Condition) と「State」を表示します。
初期条件
「初期条件」(Initial Condition) とは、「実行」(Run) グループで「初期値から開始」(Start from Initial Values) を選択した場合に、シミュレーションを開始するために必要とされる独立変数の値を指しています。「フロー」(Flow) モジュールでは、Volume ごとに初期の「速度」(Velocity) および「圧力」(Pressure) フィールドを指定できます。
回転ボリューム (「Rotating System」) または非回転ボリューム (「Specified Values」) の「初期条件」(Initial Condition) を指定できます。圧力と速度に対して初期指定値を設定するには、グローバル定義式を使用します。
• 「指定値」(Specified Values) - 選択した非回転ボリュームの初期の速度および圧力フィールドを指定します。
• 「回転座標系」(Rotating System) - 選択した回転ボリュームの初期の速度および圧力フィールドを指定します。
「Rotating System」は次の項目を使用して定義します。圧力、回転の単位、
回転方向、
回転速度、
回転の中心、
回転軸ベクトル、
軸の速度成分。
◦ 「Axial Velocity Component」のデフォルト値は 0.1 (m/s) です。
◦ 「定常」(Steady) 状態の解では、初期の
「Axial Velocity Component」が
「定常」(Steady) 状態の解の収束を高めることがあるので、
「定常」(Steady) 状態の解のデフォルトには、0 ではなくこの値が使用されます。このデフォルトは最終的な解には影響しません。ただし、収束させるために、初期条件はできるかぎり解に近づける必要があります。
◦ 「非定常」(Transient) の解では、初期の
「Axial Velocity Component」は軸速度が 0 である時点を表し、初期条件は
「フロー」(Flow) および
「圧力」(Pressure) フィールドが 0 である時点を表します。
「非定常」(Transient) の解が定常または周期的条件に達した後は、初期条件は解に影響しなくなります。ただし、定常または周期的条件に達するまでは、初期条件が解に影響するので、初期条件は物理値が 0 である時点を表す必要があり、最終的な解にできるだけ近づける必要があります。
状態
「フロー」(Flow) モジュール内のボリュームの
「State」は、
「速度」(Velocity) および
「圧力」(Pressure) がそのボリューム内で解決されるのか (
「アクティブ」(Active))、解決されないのか (
「非表示」(Blanked)) を決定します。
「非表示」(Blanked) のボリューム内の
「速度」(Velocity) および
「圧力」(Pressure) フィールドは、初期条件にそのまま残ります。