シンボルについて
シンボルはドラフトジオメトリとテキストの集合であり、単純なラベリングオブジェクトとして機能したり、アセンブリや電子部品のような複雑なオブジェクトを表したりします。シンボルにはテキスト注記としてパラメータを表示できます。インスタンスが配置されると、パラメータは図面に関連付けられている値を読み取ります。
シンボルの外観を再定義すると、図面内のすべてのインスタンスが更新され、新しい外観になります。
シンボル定義とシンボルインスタンス
シンボルを作成すると、シンボルはその親図面のシンボルギャラリーにシンボル定義として追加されます。シンボルを図面に追加すると、シンボルインスタンスと呼ばれる定義のコピーとして追加されます。
シンボルを別の図面で使用するには、シンボルを .sym ファイルとして保存する必要があります。コンフィギュレーションオプション pro_symbol_dir を使用して、デフォルトのシンボルディレクトリを設定できます。
単純シンボルとジェネリックシンボル
シンボルは、単純シンボルまたはジェネリックシンボルとして定義および保存できます。単純シンボルでは、グラフィックとテキストの内容が固定され、各インスタンスは次のインスタンスと同じように表示されます。単純シンボルの例を以下に示します。
上の図: 単純シンボル - グラフィックもテキストも変化しない
ジェネリックシンボルは、定義内に保存されている、グラフィック要素の各種グループから成ります。インスタンスを配置する場合にいつでも、1 つまたは複数のグループを取り込むことができます。このようにして、1 つの "ジェネリック" シンボル定義から、外観が異なるシンボルを作成できます。
シンボルのグラフィックと配置のプロパティ
シンボル定義とは、シンボルの接続引出線の特性、グラフィックの外観とグラフィックグループ (ある場合)、図面からパラメータを読み込むかどうかを決定するプロパティをまとめたものです。インスタンスを配置する場合、インスタンスのプロパティを定義のプロパティから変更できます。たとえば、あるインスタンスの引出線接続スタイルを変更したり、ジェネリックインスタンスに表示するグループを変更したりすることができ、このときシートの残りのインスタンスのスタイルを再定義する必要はありません。
シンボル定義でスケールを設定可能な場合、インスタンスの高さを設定できます。シンボルの一部として値がプリセットされているパラメータがあれば、別のインスタンスに異なる値を選択できます。
3D モデルから渡されたシンボル
シンボルが 3D モデルのアノテーション平面に適用されている場合、3D からインポートした寸法やオブジェクトの場合と同様に、「モデルアノテーションを表示」(Show Model Annotations) ダイアログボックスを使用してシンボルを表示または消去できます。2D では、シンボルはビューの回転方向に関係なく、ビュー平面に表示されます。
シンボルの保存と配置のオプション
Creo Parametric では、頻繁に使用される図面シンボルの集合が symbols ディレクトリに保存されています。この領域のサブディレクトリで必要なシンボルタイプを検索できます。
「シンボルギャラリー」(Symbol Gallery) (「アノテーション」(Annotate) > 「アノテーション」(Annotate) > 「シンボルギャラリー」(Symbol Gallery)) は、図面内にインスタンスを持つシンボル定義の集合です。シンボルギャラリーでは、新しいシンボルの定義や、既存のシンボルの再定義を行います。
「パレット使用シンボル」(Symbol From Palette) (「アノテーション」(Annotate) > 「アノテーション」(Annotate) > 「パレット使用シンボル」(Symbol From Palette)) は、よく使用されるシンボルのインスタンスを保存するための専用の .drw ファイルです。シンボルパレットは共通のシンボルを識別して配置する場合に便利です。
「カスタムシンボル」(Custom Symbol) ダイアログボックス (「アノテーション」(Annotate) > 「アノテーション」(Annotations) > 「カスタムシンボル」(Custom Symbol)) では、ジェネリック定義からカスタムインスタンスを作成できます。インスタンスを配置する場合、グラフィックの表示/非表示、サイズやカラー、およびシンボルに含まれる可変テキストの値を指定できます。