システムメジャーについて
メカニズム全体の挙動をトラックする標準のシステム定義メジャーがいくつか用意されています。Mechanism Dynamics のライセンスがあれば、以下の「システム」(System) メジャーをすべて作成できます。Mechanism Dynamics のライセンスがない場合、「自由度」(Degrees of freedom)「過剰拘束」(Redundancies)「時間」(Time) のメジャーのみを作成できます。
「自由度」(Degrees of freedom) - メカニズム内の自由度 (DOF) の数を測定します。ほとんどの場合、解析中に自由度は変化しません。例外は、リストオフ可能なカムをモデリングする場合です。リフトオフ可能なカムでは、カムを分離すると自由度が変化するので、自由度をグラフ化することによってその変化を確認できます。
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これまでのリリースでは、「メジャー結果」(Measure Results) ダイアログボックスを開くと、デフォルトのメジャーとして「自由度」(Degrees of freedom) および「過剰拘束」(Redundancies) が表示されていました。Mechanism Design のこれまでのリリースでメカニズムを作成した場合、そのモデルをカレントリリースで開くとこのデフォルトの「自由度」(Degrees of freedom) および「過剰拘束」(Redundancies) メジャーがリストに表示されますが、このカレントリリースでは表示されたそのメジャーを編集したりリストから削除したりできます。
「過剰拘束」(Redundancies) - メカニズム内の過剰拘束の数を測定します。
「時間」(Time) - 解析の各ステップにおける時間を測定します。
「運動エネルギー」(Kinetic energy) - メカニズムの全運動エネルギーを計測します。この運動エネルギーは各剛体の運動エネルギーのスカラー和で、グランドボディ WCS を規準としています。
「線形運動量」(Linear momentum) - メカニズムの線形運動量を測定します。この線形運動量は、メカニズム内にある各剛体の質量中心のグローバル速度に質量を掛けた積の、すべての剛体についての合計です。
「角運動量」(Angular momentum) - メカニズムの角運動量を測定します。この角運動量は、メカニズム内にある各剛体の慣性角運動量の、すべての剛体についての合計です。各剛体の慣性角運動量は、質量中心の慣性モーメントに剛体の角速度を掛けた積です。グランドボディ WCS を基準にしたシステム角運動量が報告されます。
「全質量」(Total mass) - グランドボディを含む、メカニズム内にあるすべての剛体の質量の合計を測定します。
「質量中心」(Center of mass) - グランドボディ WCS を規準にした、メカニズムの質量中心までの距離を測定します。
「重心の全慣性モーメント」(Total centroidal inertia) - メカニズムの質量中心を規準にした、メカニズムの重心の全慣性モーメントを測定します。重心位置慣性モーメントは、グランドボディを含むメカニズム内のすべての剛体を、そのメカニズムと質量分布が同じ単一の剛体と見なして計算されます。次に、この単一剛体の慣性プロパティが、システムの質量中心であるこの剛体の質量中心を基準にして計算されます。
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