スタティック解析について
静解析は、均衡状態にある剛体に作用するフォースを解析するメカニクス解析のブランチです。静解析は、既知のフォースに制御されるメカニズムの状態を調べるのに使用します。メカニズムのすべての荷重とフォースが均衡し、位置エネルギーがゼロになるコンフィギュレーションが求められます。静解析は、計算で速度を考慮しないため、動解析より短時間にスタティックコンフィギュレーションを識別できます。
静解析の結果は安定した状態のコンフィギュレーションですが、結果をよく理解するために、以下の例に示す結果を自分のものと比較する必要があります。
静解析を実行する場合は、次の点に注意してください。
• 初期コンフィギュレーションを指定せずに「実行」(Run) をクリックすると、静解析は現在、モデルが表示されている位置から開始されます。
• 静解析を実行すると、加速度とイテレーション数の関係を示すグラフが表示されて、メカニズムのエンティティの最大加速度が表示されます。解析の計算が進むにつれて、グラフ表示とモデル表示の両方が計算中に到達した中間位置を反映して変化します。メカニズムの最大加速度が 0 に達すると、メカニズムはスタティックコンフィギュレーションに到達します。
• 「解析定義」(Analysis Definition) ダイアログボックスの「プリファレンス」(Preferences) タブにある「最大ステップ係数」(Maximum step factor) を変更すると、静解析の各イテレーション間の最大ピッチを調整できます。この値を小さくすると、各イテレーション間の位置変化が減少し、大きい加速度を適用してメカニズムを解析するときに便利です。
• メカニズムにスタティックコンフィギュレーションが見つからない場合、解析が終了し、メカニズムは解析中に達した最後のコンフィギュレーションのままになります。
• 計算される測定値はすべて最終時刻の最終位置のもので、組立てプロセスの履歴ではありません。
「メカニズム解析」(Mechanism Analysis) をクリックして「解析定義」(Analysis Definition) ダイアログボックスを開き、解析を作成、編集、および実行します。