ジオメトリサーボモーターについて
サーボモーターを定義するときに参照として点または平面を選択した場合、ジオメトリサーボモーターを作成することになります。ジオメトリサーボモーターを使用して、ヘリカルのような複雑な 3D 運動を作成します。
「サーボモーター定義」(Servo Motor Definition) ダイアログボックスの「タイプ」(Type) タブで「ジオメトリ」(Geometry) を選択した場合、運動の方向とともに、参照として点または平面を選択する必要があります。
次の種類のジオメトリサーボモーターを作成できます。
• 平面間回転サーボモーターは、ある剛体の平面を移動しますが、その際、別の剛体の平面に対して角度を維持します。運動の実行中、駆動平面は参照方向に回転します。このとき、駆動平面と参照平面が一致すると、ゼロポジションとなります。
駆動剛体の回転軸は指定されないままなので、平面間回転サーボモーターは、ピン運動や円柱運動のサーボモーターより制限が緩くなります。このように、駆動剛体の回転軸は、時間の関数として変化します。
平面間回転サーボモーターを使用して、ボールジョイントを中心とする回転を定義できます。平面間回転サーボモーターは、フロントローダーなど、開ループメカニズムの最終剛体とグランド間の回転を定義する場合にも利用します。
• 平面間直線移動サーボモーターは、1 つの剛体の平面を、別の剛体の平面と常に平行になるように移動します。両平面の最短距離がサーボモーターのポジション値となります。駆動平面と参照平面が一致すると、ゼロポジションになります。
上記の運動に加えて、駆動平面は自由に回転します。または、参照平面上で自由に直線移動します。このように、平面間サーボモーターは、スライダーや円柱ジョイントのモーターよりも制限が緩やかです。ほかの自由度を明確に制限するには、接続や別のジオメトリサーボモーターなどの拘束を追加して指定します。
平面間直線移動サーボモーターは、開ループメカニズムの最終リンクとグランド間の直線移動を定義するときに利用できます。
• 平面 - 点直線移動サーボモーターは、平面が点に対して相対的に移動する方向を定義することを除けば、点 - 平面サーボモーターと同じです。運動解析の実行中、駆動平面は垂直のまま、指定した運動方向に移動します。点と平面の最短距離がサーボモーターのポジション値となります。ゼロポジションでは、点は平面上にあります。
平面 - 点サーボモーターだけでは、一方のボディに対するもう一方のボディの方向を定義できません。駆動平面は、指定した方向に対して垂直に、自由に移動します。別のサーボモーターまたは結合を使用して、これらの自由度をロックします。平面に対する点の運動の x、y、z 各成分を定義すれば、複雑な 3D カーブに沿って点を移動させることができます。
• 点 - 平面間直線移動サーボモーターは、ある剛体の点を、別の剛体の平面の法線に沿って移動します。点と平面の最短距離がサーボモーターのポジション値となります。
点 - 平面サーボモーターだけでは、一方の剛体に対するもう一方の剛体の方向を定義できません。駆動点は参照平面と平行に自由に移動するので、サーボモーターが指定していない方向に移動する可能性があります。別のサーボモーターまたは結合を使用して、これらの自由度をロックします。平面に対する点の運動の x、y、z 各成分を定義すれば、複雑な 3D カーブに沿って点を移動させることができます。
• 点間直線移動サーボモーターは、ある剛体の点を、別の剛体で指定した方向に移動します。最短距離は、駆動点の位置から参照点を含む平面までを測定したもので、運動方向に垂直です。点間サーボモーターのゼロポジションが発生するのは、参照点と駆動点が運動方向に垂直な平面にある場合です。
点間直線移動モーターは拘束が非常に緩やかなので、予想どおりの運動を得るには注意が必要です。1 つの点間サーボモーターだけでは、一方の剛体に対するもう一方の剛体の方向を定義できません。実際にこれを定義するには、6 個の点間サーボモーターが必要です。
駆動点は指定した方向に対して垂直に自由に移動し、ほかの指定をしない場合も同じように移動します。別のサーボモーターまたは結合を使用して、これらの自由度をロックします。平面に対する点の運動の x、y、z 各成分を定義すれば、複雑な 3D カーブに沿って点を移動させることができます。