アプリケーションオプション
「アプリケーションオプション」(Application Options) ダイアログウィンドウでは、ユーザーアプリケーションオプションを修正したり、システムアプリケーションオプションを確認したりできます。
ユーザーオプション
論理的に正確な寸法精度
これらの設定では、論理的に正確な寸法アノテーションに表示される小数桁数を制御します。これらの設定は公差寸法には影響しません。GD&T Advisor での論理的に正確な寸法の処理には次のような制限があります。
テーパ形体のサイズを定義する必要がある場合。たとえば、「1 ゲージサイズ」(One Gage Size) スキームを使用して定義されているテーパシャフトの場合、形体のゲージサイズは参照平面からの基準オフセットで定義されます。
ターゲットから派生したデータムの場合、ターゲットの位置は、完全に拘束されているデータム参照フレームを参照する基準配置寸法によって定義する必要があります。GD&T Advisor ではこれらの論理的に正確な寸法を表す被駆動寸法アノテーションが自動的に作成されます。
GD&T Advisor では、モデル内の形体に適用される幾何公差に関連する基準配置寸法は必要ありません (作成されません)。
公差のデフォルト値
サイズ、オフセット、または角度寸法を必要とする形体を GD&T Advisor で定義する場合、それらの寸法がパラメトリック寸法または寸法アノテーション要素として CAD モデル内にすでに存在する必要があります。これらの寸法の公差は、参照先の CAD 寸法のプロパティに基づいています。
指定した幾何公差のデフォルト値は、GD&T Advisor で作成されたすべての幾何公差に適用されます。デフォルト値として '?' を指定でき、その場合、モデルに追加する幾何公差ごとに値を明示的に指定する必要があります。
公差域 MCM (実体状態修正子) のデフォルト値は、公差域実体状態修正子を適用可能なすべての幾何公差に適用されます。デフォルト値として '?' を指定でき、その場合、適用可能なすべての幾何公差に実体状態修正子を明示的に指定する必要があります。
公差の最大値
サイズ、オフセット、角度寸法の最大許容公差範囲および幾何公差の最大許容公差値を指定できます。形体に公差を指定する際に、最大許容値を超える公差値を指定した場合、アドバイザーツリーに「値が最大許容値を超えています」というメッセージが表示されます。
最大値は寸法公差の (公差範囲)/2 に適用されることに注意してください。たとえば、サイズ公差の最大値として 0.5 を指定した場合、直径寸法の公差として ±0.6 を指定すると「公差が最大許容値を超えています」というメッセージが表示されますが、公差として ±0.3 を指定するとこのメッセージは表示されません。
システムオプション
システムアプリケーションオプションはアプリケーション管理者によって管理され、GD&T Advisor アプリケーション内から変更することはできません。ただし、このウィンドウでシステムオプションの設定を確認できます。
システムアプリケーションオプションの設定で、アプリケーション管理者によるシステムアプリケーションオプションの設定方法について説明しています。
制限 GCS
一部の会社のガイドラインでは、特定の幾何公差特性記号の使用が制限されています。たとえば、ASME Y14.5-2009 では対称度と同心度が誤って使用されることがよくあり、GD&T のほとんどの用途ではこれらは一般的には必要ありません。このため、この公差規格を使用する多くの会社では、対称度と同心度の使用が禁止されているか、使用しないことが強く推奨されています。
「システムオプション」(System Options) の「制限 GCS」(Restricted GCSs) タブで選択されている幾何公差特性記号はシステム管理者によって制限付きとして識別されています。これらの幾何公差特性記号は GD&T Advisor の「幾何公差特性記号の選択」(Geometric Characteristic Symbol Selector) からフィルタによって除外されます (詳細については幾何制御プロパティを参照)。このため、GD&T Advisor では設計モデルに制限付き幾何公差特性記号を適用できません。
パラメータ
GD&T Advisor はモデルに対して多数のテストを実行します。テストに失敗した場合、失敗状態が存在することを通知するメッセージがアドバイザーツリーに表示されます。テストは、選択した公差規格で明確に定義される絶対的な規則ではないこともありますが、問題になる可能性がある状態がないかモデルをチェックします。これらのテストは、システム管理者が値を設定するパラメータに基づいてモデルを評価します。
以下の表に、システム管理者によって管理されるパラメータと、それらのパラメータが影響するアドバイザーのテストメッセージを示します。これらのアドバイザーメッセージに関するヘルプページで、テストでこれらのパラメータがどのように使用されるかについて詳しく説明しています。
穴注記
アプリケーション管理者は穴注記のアノテーションのフォーマットをカスタマイズできます。複数サーフェス穴を次のいずれかのタイプに分類できます。
「クリアランス穴」(Clearance Hole) - オプションのカウンタボア/皿穴がある貫通穴。
「ブラインドドリル穴」(Blind Drilled Hole) - オプションのカウンタボア、皿穴、ねじがあるドリル穴。
「貫通ドリル穴」(Through Drilled Hole) - オプションのカウンタボア、皿穴、ねじがある貫通穴。
このいずれかのオプションを選択するとサンプルの穴注記が表示され、その穴タイプの穴注記アノテーションが CAD モデルでどのように表示されるかが示されます。
アプリケーション注記
ここには管理者によって定義されている注記のリストが表示されます。リスト内のアイテムをクリックすると、注記テキストが表示されます。「モデル特性を編集」(Edit Model Properties) ウィンドウからこれらの注記をモデルに配置できます。
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