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データ精度
Creo Elements/Direct Modeling では、パーツの精度がミリメートルで表される単一の数値で表示されます。パーツ内でさまざまな精度を混在させることはできませんが、アセンブリに異なる精度値を持つパーツを含めることはできます。この値は、モデルの分解能とも呼ばれます。
Creo Elements/Direct Modeling では、精度は次のように定義されます。
精度値よりも小さな距離で隔てられた任意の 2 点は、同一と見なします。
稜線または面からの距離が精度値よりも小さな点は、稜線または面に含まれると見なします。
1 本の稜線が、もう 1 本の稜線を含む精度値よりも小さな半径のチューブに囲まれている場合、2 本の稜線は同一と見なします。
稜線上の各点と面の距離が精度値よりも小さい場合、稜線は面に含まれると見なします。
長さが精度値よりも長い場合、稜線はいずれも有効です。
最初の 4 つの項目はすき間のサイズ (距離) の概念を指し、最後の項目は最小長 (稜線のサイズ) の概念に基づいています。ただし、どちらの概念においても、存在する精度値は 1 つだけです。これらの 2 つの概念は、相反するものです。あるパーツの精度値を小さくして短い稜線を許容すると、すき間が生じます。一方、すき間に合わせて精度値を大きくすると、短い稜線が失われます。
ほかのシステムからデータをインポートする際のもう 1 つの重要な側面は、元のシステムとインポート先のシステムの両方に設定可能な精度値の範囲です。最善の結果を得るために、交換するモデルの精度値は両方のシステムの精度値に共通した範囲に留めることを推奨します。
VDA (VDA 4955) や ODETTE などユーザ組織で作成されたガイドラインでは、図形データは一定の範囲に限る必要があると指定されています。推奨される最小距離精度は、1.0E-2 mm です。Creo Elements/Direct Modeling での精度の範囲は、1.0E-1 mm から 1.0E-6 mm までです。
その他の CAD フォーマットでのデータ精度
精度値は、次の 2 つから選択できます。
インポート元の精度。元のファイルの精度値または別の CAD システムで照会して取得します。
1.0E-1から 1.0E-6 までの任意の値を入力します。
通常は元の精度を選択するのが望ましいですが、固定値を用意したほうが結果がよい場合があります。たとえば、Parisolid ベースのシステムでは、1 本の稜線に異なる精度を割り当てることができます。Creo Elements/Direct Modeling には、単一の値を導入する必要があります。
曲線表現やサーフェイス表現にはさまざまなタイプがあり、また、なめらかさなどの図形に対する要求が異なるために、インポート中にモデルに変更が生じ、エラーが発生する場合があります。変数スイッチを選択して、精度値の変更を許容します。
IGES データ精度
修復に「一般 IGES」を選択する場合は、すべてのエクスポート パーツの最大パーツ分解能が使用されます。「IGES エクスポート」オプションダイアログで「公差」を変更することで、分解能を粗くすることができます。
「IGES エクスポート」オプションダイアログで修復する別のオプションを選択した場合、Creo Elements/Direct Modeling は自動的に最適な公差を使用します。
STEP データ精度
Creo Elements/Direct Modeling データを STEP フォーマットで保存すると、各パーツの精度値が STEP ファイルにコーディングされます。この距離精度は、次の場所に設定されます。
システムにより、デフォルトへ。
ユーザにより、Creo Elements/Direct Modeling へ。