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拘束
拘束とは、設計モデルに対する自然なアンカー点のことです。拘束は、構造またはパーツを、基となるパーツやその他のパーツに固定する方法および位置を表します。拘束を設定すると、選択した頂点、稜線、または面上において、設計モデルの特定部分の移動の自由度は実質的にゼロになります。
拘束シンボルには、次の 2 つのタイプがあります。
この図で、マジェンタのシンボルは移動拘束を、黄色のシンボルは回転拘束を表します。これらのシンボルはデフォルト色で示されています。この色を変更するには、Creo Elements/Direct Finite Element Analysis タスクバーの「設定」アイコンをクリックします。
剛体運動とメカニズム
荷重および境界条件を設定する際は、剛体運動を発生させないために十分な拘束を適用することが重要です。
剛体運動は、構造またはパーツが 1 つまたは複数の変位方向 (ひずみのない変位) で自由に移動できる場合に発生します。たとえば、机の上のコーヒー カップを指で押すと、カップが卓上を滑らかに移動します。ここでは、剛体運動が発生しています。
拘束されている構造の一部が剛体運動を行う可能性がある場合、剛体運動の下位に分類される運動が発生します。このような状況はメカニズムと呼ばれます。線形静的解析では、メカニズムが存在する場合も、解析結果で特異なエラーが生じます。
たとえば、2 種類の長さのロッドが自由に動作するボール ジョイントで接続されている場合に、解析の実行に先立って一方の長さのロッドしか正確に拘束されていないと、この問題が発生します。
面、稜線、または頂点に拘束を設定するには
1. 「FEA」をクリックしてから「機械的 LBC」グループで「拘束」をクリックします。
2. 「拘束」ダイアログボックスの移動または回転セクションで、「頂点」「稜線」、または「面」をクリックします。
3. 構造一覧で解析条件をクリックし、条件を選択します。
4. 名前をクリックし、拘束の名前を入力します。各拘束は、構造一覧で解析条件の下に表示されます。
5. 「参照頂点」「参照稜線」、または「参照面」をクリックして、ビューポートで頂点、稜線、または面を選択します。
6. XY、および Z 軸での自由度をフリーまたは固定に変更することができます。
7. 拘束に対して使用する座標系を、次のものに変更できます。
グローバル: 通常のデカルト座標系 (直交座標系) を使用します。
ローカル: 拘束にローカル座標系を定義することができます。
円柱: 円柱座標系内の移動拘束を使用すると、シャフトの回転を効率的に防止することができます (固定接線)。ソリッド モデル有限解析には回転に関する自由度が含まれないため、シャフトの回転は防止されますが、ノードの回転は処理されません。このような拘束により、拘束された各ノードは、ノードの元の位置および座標系の軸により規定される平面でのみ移動することができます。
8. 手順 8 でローカルまたは円柱を選択した場合は、座標系を定義する必要があります。座標系定義をクリックし、構造一覧およびビューポートの上にあるプロンプト バーの指示に従います。
9. をクリックし、同じタイプの他の拘束を設定します。
10. をクリックして、操作を完了します。