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パーツの折り曲げと展開
「折曲げ/展開」機能により、円筒型および円錐型の曲げを含む任意のパーツの平面のブランクを生成したり、直交側面を含む平面の曲げを使用した平面パーツを折り曲げたりできます。この機能により、連続ダイ加工で作成する板金パーツなどの複数の曲げ加工を含む設計を簡素化することができます。
「折曲げ/展開」機能を使用して次の操作を行うことができます。
円筒型または円錐型の曲げを含むパーツを展開する。
曲げ領域で穴開けを扱う。
シートのコーナを折り曲げる。
板金パーツのうちの1つの曲げを展開することにより、平面の領域、または平面のブランクを生成して、後のマシニング操作をしやすくすることができます。この展開機能により、曲げを行う前に、必要なマシニング操作を実行することができます。
「折曲げ/展開」機能で、厚さが均一な任意の Creo Elements/Direct Modeling パーツを折り曲げることができます。折り曲げ操作では、曲げ領域の上下面に垂直となる平面の曲げ領域が必要になります。
次の図に、折り曲げられる平面形状の例をいくつか示します。これらの例では、1 は曲げ領域の上面、また 2 は曲げ領域の側面をそれぞれ表します。
パーツを折り曲げるには
1. Basic Sheets モジュールをアクティブ化します。
a. 「ファイル」 > 「モジュール」の順にクリックします。「モジュール」ダイアログボックスが開きます。
b. 「モジュール」パネルで「Basic Sheets」(「ライセンス不要」の下) をクリックします。リボンに「シート」タブが表示されます。
2. 「シート」をクリックしてから「シート編集」グループで 「折曲げ/展開」をクリックします。「折曲げ/展開」ダイアログボックスが開きます。
3. パーツを折り曲げる面をクリックします。
4. この曲げのアンカー面をクリックします。アンカー面とは、折り曲るときに位置が保持される面のことを言います。
5. 次のいずれかを指定します。
角度: 曲げの角度。または、
内側の半径: 円柱曲げの内側曲げ半径、または円錐曲げの円錐角度
これらのパラメータの一方が自動的に設定されて、中立面 (または中立線) に沿った曲げの長さが保持されます。
例えば、曲げ角度を変更しても、K 係数が変わらない場合は、内側の曲げ半径が自動的に調整され、中立面 (中立線) に沿った曲げの長さが保持されます。同様に、円錐曲げの場合に曲げ角度を変更すると円錐角度が自動的に調整され、その逆も行われます。
曲げの最大角度は 360°です。
6. 必要に応じて、「K 係数」を変更してください。K 係数を変更すると、内側の曲げ半径が自動的に調整され、円柱曲げの中立面 (中立線) に沿った曲げの長さが保持されます。曲げ角度も保持されます。
7. 「逆方向」をクリックして、曲げの方向を反対にします。
8. オプションとして、再作成した曲げを一時的に表示する場合は「プレビュー」をクリックします。
9. をクリックして、折り曲げ操作を完了します。選択した折り曲げを行った後でさらに別の折り曲げを行う場合は、「次」をクリックします。
パーツを展開するには
1. Basic Sheets モジュールをアクティブ化します。
2. 「シート」をクリックしてから「シート編集」グループで 「折曲げ/展開」をクリックします。「折曲げ/展開」ダイアログボックスが開きます。
3. 展開する曲げをクリックします。
4. この曲げの「基準面」をクリックします。基準面とは、曲げを展開するときに位置が保持される面のことです。
5. 必要に応じて、Creo Elements/Direct Modeling が自動的に選択した値とは異なる「K 係数」を指定します。
6. オプションとして、部分的な平面を一時的に表示する場合は「プレビュー」をクリックします。
7. をクリックして、展開操作を完了します。選択した曲げを展開した後でさらに別の曲げを展開する場合は、「次」をクリックします。
この方法で生成した部分的な平面の長さは、K係数で制御されます。
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Creo Elements/Direct Sheet Metal では、Creo Elements/Direct Modeling で折り曲げたパーツを扱うことができます。ただし、このようなパーツの材質属性を割り当てる必要があります。また、Creo Elements/Direct Modeling で生成した曲げは任意であるため、Creo Elements/Direct Sheet Metal テクノロジーデータベースには準拠していません。DMF (製造性を考慮した設計) 関連の情報をこれらの曲げに割り当てる場合は、Creo Elements/Direct Sheet Metal で曲げ属性を割り当てるか、Creo Elements/Direct Sheet Metal でこれらを展開した後、再度折り曲げる必要があります。
折曲げと展開の制限
展開されたブランクでは、内側の曲げ半径や曲げ角度の変更とは無関係に、該当する寸法が保持されます。内側の半径を変更すると、曲げ角度が自動的に 調整 (逆の関係も真) され、平面ブランクの長さが保持されます。曲げ領域の寸法を 変更する場合は、Creo Elements/Direct Sheet Metal の「折曲げ/展開」機能を使用します。
円錐の展開された曲げと再度折り曲げられた曲げは、可変半径ブレンドとして認識されません。