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設計データの移行
このトピックでは、ECAD Windchill Workgroup Manager ソフトウェアの新しいリリースと互換性を持たせるために、レガシー ECAD 設計を変換する手順を説明します。専用の変換ユーティリティがバッチモードで実行され、古いスタイルの設計を変換します。分離可能な (Cadence スタイル) 設計と分離不可能な (Mentor スタイル) 設計の違いに対応するために、ユーティリティの独立モジュールを使用して多段式の変換が行われます。また、データの修正は段階的に実行されるので、ユーティリティは不要な変換ステップをスキップしながら、ほぼすべてのタイプのレガシー設計を処理できます。
レガシーデータの移行
次の表に、Windchill Workgroup Manager の新しいバージョンでレガシー ECAD データに対して現在使用できる移行パスを示します。
データサーバーのバージョン
移行先の Workgroup Manager バージョン
7.0
8.0
9.x
10.0 M010 以降
6.2.6
はい
いいえ
いいえ
いいえ
7.0
該当なし
はい
いいえ
はい (非バリエーション設計のみ)
8.0
該当なし
該当なし
はい
はい (直接変換)
9.x
該当なし
該当なし
該当なし
はい (直接変換)
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7.0 より前の ECAD 設計は、それより後のバージョンの ECAD Windchill Workgroup Manager と互換性がありません。このため、6.2.6 バージョンの設計から ECAD Windchill Workgroup Manager バージョン 10.0 以降へのデータ移行は行わないでください。
レガシー設計変換が完了すると (段階 1)、コンバータはプライマリアセンブリの設定に進み (段階 2)、新規 ECAD モデルの変換を行って終了します (段階 3)。以降のセクションでは、各段階での変換の詳細を示します。
段階 1 (6.2.6 から 7.0 へ) のデータ変換の詳細
レガシー設計の設計データは、プライマリコンテンツとして CAD ドキュメントに割り当てられた単一のファイルに格納されています。図面の CAD ドキュメントは、存在する場合としない場合があります。Cadence および Mentor の両コンバータは、図面の CAD ドキュメントがまだ存在していない場合にはこれを作成し、基板の CAD ドキュメントに対して図面の CAD ドキュメントがすでに存在していた場合には、新規図面の WTPart も作成します。
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この段階での修正内容はすべて、該当する CAD ドキュメントの新規作業版数に適用されます。以前のバージョンはそのまま変更されません。
段階 2 (7.0 から 8.0) のデータ変換の詳細
この変換プロセスにより、それぞれの設計にプライマリアセンブリが定義されます。プライマリアセンブリは、PTC_ECAD_PRIMARY 属性によって指定されるものです。変換を開始する前に、サーバー管理者がこの属性を作成する必要があります。
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この段階での修正内容はすべて、該当する CAD ドキュメントの新規作業版数に適用されます。以前のバージョンはそのまま変更されません。
段階 3 (8.0 から 9.0) のデータ変換の詳細
このプロセスでは、新規 ECAD モデルを変換します。最初の 2 つの段階とは異なり、この段階で行われる修正は CAD ドキュメントの既存の作業版数すべてに適用されます。ただし、最も古いバージョンのドキュメントの変換は行われません。このため、6.2.6 レガシー設計の変換は 2 段階に限定されます。新規モデルの変換は、ターゲット Windchill サーバー (バージョン 10.0 M010 以降) の Upgrade Manager によって実行される一連の移行機能を使用して行われます。
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処理時間を節約するために、変換する 6.2.6 または 7.0 スタイルのレガシー設計がない場合は、変換プロセスの第 1 と第 2 の段階をスキップできます。このためには、次に説明する手順のステップ 2 に示すコマンドラインにオプションの引数 -AttributesOnly=true を組み込みます。
ECAD レガシー設計を変換するには、次の手順を実行します。
1. まだ行っていない場合は、プライマリアセンブリを定義する PTC_ECAD_PRIMARY 属性の作成と設定をサーバー管理者に依頼します。
2. オペレーティングシステムのプロンプトで、次のコマンドを入力します。
<java_1.4.2_home>\bin\java —classpath “lib\boot.jar;log4j.jar”wt.boot.BootstrapMain boot_jar=wtECAD.jar boot_class=com.ptc.conversion.ConverterMain [-AttributesOnly=true] boot_codebase=<Windchill URL>
ログインを促すウィンドウが表示されます。
3. 管理者として変換ユーティリティにログインします。
変換プロセスは Cadence レガシー設計の変換から始まり、自動的に Mentor レガシー設計の変換に進みます。
4. 変換結果については、最新のメソッドサーバーのログファイルを確認してください。
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Windchill 10.0 以降では、log4j がログ作成に使用されます。ログ作成レベルは、log4jMethodServer.properties で設定できます。
EDA データモデルの更新
次のリストに、EDA データモデルの変更の概要を示します。
チェックアウト済みドキュメントが専用の移行機能によって処理される場合は、これらのドキュメントにチェックアウトの解除が適用されます。これにより、データの損失を防ぎます。
分離可能な設計用の ECAD-SOURCE は除去され、分離不可能な (MENTORB) 設計用の ECADNON- SEPARABLE-GENERIC になります。
分離不可能な設計用のファミリーテーブルが作成され、ECAD-BOARD と ECAD-SCHEMATIC は ECAD-NON-SEPARABLEGENERIC の子になります。
ECAD-COMPONENT の EPMDocuments は除去されます。部品は影響を受けません。
コンテンツのない ECAD-ASSEMBLY は除去されます。残り (ごく少数) は ECAD-CONTENT になり、サブタイプ ECAD-DERIVED-OBJECT-FOR-ASSM を持ちます。
ECAD-CONTENT は、それぞれのソースの派生オブジェクトになります。
元のアセンブリとそのコンテンツは、ECADBOARD (また、RSD の場合は ECAD-SCHEMATIC) の派生オブジェクトになります。
アセンブリファイルグループのサブタイプは、ECAD-DERIVED-OBJECT-FORASSM になります。
RSD 設計の ECAD-BOARD と、それぞれの WTPart は削除されます。
アセンブリ、基板、および回路図のモデルアイテムは、基板および回路図の最新の作業版数で作成されます。
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基板モデルアイテムは、RSD 設計に対しては作成されません。
分離可能な設計、および分離不可能な設計のファミリーテーブルの場合は、設計データが基板および回路図のプライマリコンテンツになります。
設計データを解析して、設計アイテムを抽出できます。該当する IBA が、基板と回路図の最新の作業版数に付加されます。
オーサリングアプリケーションのバージョンが、基板と回路図に割り当てられます。使用可能な最も古いバージョンが使用されます。
データモデルの比較
次の表に、分離可能および分離不可能な設計用の新旧 ECAD データモデル間の移行タスクと、オブジェクトごとの比較を示します。
分離可能な設計
旧モデルオブジェクト (8.0 および 9.x)
移行時
新規モデルオブジェクト (10.x)
アセンブリ ▶ ASM ファイルグループ
アセンブリドキュメントに添付資料がある場合、アセンブリドキュメントは派生オブジェクトに変換されます。そうでない場合は、除去されます。
アセンブリ派生オブジェクト▶ 派生オブジェクト
Assembly_SRC
アセンブリソースドキュメントが除去されます。
基板▶ 裸基板ファイルグループ
ファイルグループは派生オブジェクトに変換されます。
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Routed System Designer (RSD) 設計の場合: 基板ドキュメントが除去されます。
基板▶ 派生オブジェクト
回路図▶ 回路図ファイルグループ
回路図▶ 派生オブジェクト
コンポーネント▶ cmp1、cmp2、cmp3、. . .
コンポーネントの CAD ドキュメントが除去されます。
部品 :
アセンブリ部品
基板部品
回路図部品
コンポーネント部品▶ cmp1、cmp2、cmp3、. . .
変更なし。
部品 :
アセンブリ部品
基板部品
回路図部品
コンポーネント部品▶ cmp1、cmp2、cmp3、. . .
* 
旧モデルの設計データはセカンダリコンテンツです。
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新規モデルの設計データはプライマリコンテンツです。
分離不可能な設計
旧モデルオブジェクト (8.0 および 9.x)
移行時
新規モデルオブジェクト (10.x)
アセンブリ ▶ ASM ファイルグループ
アセンブリドキュメントに添付資料がある場合、アセンブリドキュメントは派生オブジェクトに変換されます。そうでない場合は、除去されます。
アセンブリ派生オブジェクト▶ 派生オブジェクト
Assembly_SRC
アセンブリソースドキュメントは、分離不可能な ECAD 汎用オブジェクトに変換されます。
Assembly_SRC: 分離不可能な ECAD 汎用オブジェクト。
基板▶ 裸基板ファイルグループ
ファイルグループは派生オブジェクトに変換されます。
基板▶ 派生オブジェクト
回路図▶ 回路図ファイルグループ
回路図▶ 派生オブジェクト
コンポーネント▶ cmp1、cmp2、cmp3、. . .
コンポーネントの CAD ドキュメントが除去されます。
部品 :
アセンブリ部品
基板部品
回路図部品
コンポーネント部品▶ cmp1、cmp2、cmp3、. . .
変更なし。
部品 :
アセンブリ部品
基板部品
回路図部品
コンポーネント部品▶ cmp1、cmp2、cmp3、. . .
DesignAll.zip
ドキュメントの CAD 名に名前変更されます。
<$CAD_NAME>.zip
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旧モデルの設計データはセカンダリコンテンツです。
* 
分離不可能設計データがファミリーテーブルに変換されます。
* 
新規モデルの設計データはプライマリコンテンツです。