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リモートファイルサーバーサポートの有効化 (PSI で有効化されていない場合)
マスターインストール中に PSI で「リモートファイルサーバーのサポートを有効化」を選択しなかった場合は、次のセクションの説明に従って有効化できます。
インストーラバンドル ZIP ファイル (CCsInstallerBndle.zip) の手動作成
レプリカインストールで使用されたインストーラを含むバンドル ZIP ファイルを、次の手順に従って手動で作成する必要があります。
1. インストーラの ZIP および MD5 ファイルの作成に必要なスクリプトを、次の場所で検索します。
<Windchill>/bin/CCSTools/createZip.xml
このスクリプトは、各 CD イメージに対して次の形式で <Windchill>/bin/CCSTools から実行する必要があります。
ant -f createZip.xml -Dpsi_loadpoint.dir=<val> -Dsource_image.dir=<val>
<val> は、PSI の個別に管理された規則ファイルを含む psi_loadpoint ディレクトリを示します。
次に例を示します。
D:\ptc\PJL\Windchill\bin\CCSTools\>ant -f createZip.xml -Dpsi_loadpoint.dir=D:\ptc\PJL\PSI -Dsource_image.dir=E:\CD_JavaSDK
スクリプトを実行すると、各 CD の <Windchill>/CCSTools/install に <インストーラ名>.zip ファイルと <インストーラ名>.zip.MD5 ファイルが挿入されます。
2. スクリプトを使用して、次のサブインストーラの ZIP および MD5 チェックサムを作成します。これらのサブインストーラの ZIP と MD5 ファイルは、次の場所に配置された ZIP リポジトリに存在する必要があります。
(<Windchill>/CCSTools/install
JDK
LDAP サーバー
Web サーバー
サーブレットエンジン
Info*Engine サーバー
Windchill Services
PTC Solution Installer
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Apache と Tomcat は、解凍時に共通のディレクトリ (CD_CAPPS/Apache や CD_CAPPS/Tomcat など) を共有する必要があります。この構造を維持するには、Apache と Tomcat を別々の CD_CAPPS フォルダに分けてコピーし、createZip.xml の呼び出し時にこのフォルダを参照する必要があります。
3. 作成したインストーラの ZIP をマスターバンドル ZIP ファイルとして収集し、CCsInstallerBndle.zip という名前を付けます。この ZIP を作成するには、次のコマンドを実行します。
ant -f createZip.xml bundleInstallerZips
コマンドを実行すると、CCsInstallerBndle.zip ファイルが <Windchill>/CCSTools/install に作成されます。
CCSDsu.zip ファイルの手動による生成 (必要な場合)
ソリューションの初期インストール時に「リモートファイルサーバーのサポートを有効化」を選択しなかった場合、メンテナンス更新の適用後もこの ZIP ファイルが存在しないため、手動で生成する必要があります。
このタスクを処理する ANT スクリプトは次の場所にあります。<Windchill>/bin/CCSTools/create_ccsdsu.xml。このスクリプトを実行すると、CcsDsu.zip ファイルが BOM (部品表) に基づいて作成されます。このスクリプトによって、累積的な BOM、<Windchill>/CCSTools/CcsDsuBom.include が保持され、後続の BOM がすべてこの BOM とマージされます。
ZIP ファイルを生成するには、windchill シェルから次のコマンドを実行します。
ant -f <Windchill>/bin/CCSTools/create_ccsdsu.xml
-Dinstall.files.maint=true <params>
ここで、<パラメータ> には次の値を指定できます。
-Dccsdsubom_include (オプション) - <Windchill> に関連した内容を含んだ任意の代替 BOM ファイル
これにより、CcsDsu.zip に追加する内容を含んだ BOM が指定されます。
-Dccsdsu_exclude_list (オプション) - DSU から除外するファイルで構成された、正規表現ベースのリスト (デフォルトは <Windchill>/installer/wnc/ccsdsu_regex_exclude_list.txt)。
スクリプトが実行され、CcsDsu.zip とそれに対応する MD5 チェックサムファイルが <Windchill>/CCSTools/update ディレクトリ生成されます。
この CcsDsu.zip はリモートのファイルサーバーにダウンロードされます。ZIP ファイルがマスターサイト <Windchill>/CCSTools/update と同じ場所にあることを確認します。
この CcsDsu.zip は、Windchill をファイルサーバーで再起動したときに適用されます。
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クラスタ設定のあるマスターサイトに更新プログラム (パッチまたはメンテナンスリリース) を適用すると、パッチがクラスタ内の各ノードに個別に適用されます。ただし、CCS (ファイルサーバー) の自動更新が正しく機能するには、クラスタのマスターノード (バックグラウンドメソッドサーバー) にある <Windchill>/CCSTools/update ディレクトリ内のファイルをクラスタの各ノードの <Windchill>/CCSTools/update ディレクトリにコピーする必要があります。そうしないと、全ノードの CCSDsu.zip ファイルとその CCSDsu.zip.MD5 ファイルが完全に同じになりません。
CcsInstallerBundle.zip および CcsDsu.zip を使用した新しいファイルサーバーのインストール
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CcsInstallerBundle.zip は、Windchill 10.2 より前のバージョンには存在しません。
CcsInstallerBundle.zip および CcsDsu.zip を使用して新しいファイルサーバーをインストールするには、次の手順を実行します。
1. CcsInstallerBundle.zip をダウンロードします。
2. ダウンロードした CcsInstallerBundle.zip を共通の場所に解凍し、解凍した PTCSolnInstaller イメージを実行します。
3. Windows で解凍するには、WinZip (または同様のアプリケーション) を使用するか、Windows に組み込まれた .zip 機能を使用できます。
UNIX の場合は、unzip <ファイル名> を使用できます。ただし、unzip 機能のインストールが必要な場合があります。
4. PSI を起動した後、「ソリューション」シナリオを選択し、インストールオプションとして「ファイルサーバー」を選択して、ステージング領域の参照先として、解凍されたイメージがすべて保存されている場所を指定します。
PSI を使用してファイルサーバーをインストールした後、CcsDsu.zip ファイルを適用する必要があります。
ファイルサーバーの更新
メンテナンスリリースまたはパッチがマスターサイトに適用された場合、リモートのファイルサーバーのメンテナンス更新が必要になります。この更新は CcsDsu.zip という名前のファイルで配布され、ここにはメンテナンスリリースに必要なすべての更新が含まれています。ソリューションをインストールしたときに「リモートファイルサーバーのサポートを有効化」を選択した場合、この ZIP ファイルは、メンテナンス更新を適用するときにマスターサイト上に生成されます。ファイルサーバーを更新するには、次の操作が必要です。
CCsInstallerBundle.zip を使用して、ファイルサーバー上の既存のスタンドアロン製品を更新します。
CcsDsu.zip を使用して、ファイルサーバー上の非スタンドアロン製品を更新します。
CCsInstallerBundle.zip によるファイルサーバー上の既存のスタンドアロン製品の更新
ファイルサーバー上の既存のスタンドアロン製品を CCsInstallerBundle.zip を使用して更新するには、次の手順を実行します。
1. ファイルサーバーのメソッドサーバー、サーバーマネージャ、および Web サーバーをシャットダウンします。
2. マスターに更新を適用して再起動した後、「サイト」 > 「ユーティリティ」 > 「ファイルサーバー管理」で Windchill ページ内のファイルサーバー管理のコンテンツを表示して、スタンドアロン製品が更新されているかどうかを確認します (日付を確認)。
3. スタンドアロン製品が更新されている場合は、マスターサーバーから CCsInstallerBndle.zip マスター ZIP をダウンロードし、ステージング領域に解凍します。
4. ステージング領域にある PSI を実行して、「既存のインストールをアップデート」を選択します。
5. 更新するファイルサーバーのインスタンスを選択します。
6. PSI のステージング領域の場所を用意して、スタンドアロン製品の更新をインストールします。
7. 最後のパネルの終りまで「次へ」をクリックして、インストールを実行します。
CcsDsu.zip によるファイルサーバー上の非スタンドアロン製品の更新
ファイルサーバー上の非スタンドアロン製品を CcsDsu.zip を使用して更新するには、次の手順を実行します。
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マスターサイトの更新が完了し、wt.properties ファイルで autoManageCCS プロパティが true に設定されている場合は、ファイルサーバーの設定を公表して、ファイルサーバーの <Windchill>/CCSTools/update に CcsDsu.zip ファイルを自動的にダウンロードします。
autoManageCCS プロパティが false に設定されている場合は、「ファイルサーバー管理」ユーティリティを使用して、CcsDsu.zip ファイルを手動で <Windchill>/CCSTools/update からダウンロードする必要があります。このユーティリティにアクセスするには、「サイト」 > > の順に選択します。
CcsDsu.zip によるファイルサーバー上の非スタンドアロン製品の自動更新
既存のファイルサーバーインストールを自動更新するようにシステムが設定されている場合、メンテナンスリリースまたはパッチによってマスターサイトが更新されると、マスターサイトのサイトマネージャが情報およびファイルを準備し、マスターサイトの更新を実行し、マスターサイトを再起動した後、次のプロセスが開始されます。
1. マスターサイトによって、アップグレードの必要性がファイルサーバーに通知されます。
2. サイトは「読み取り専用」ステータスに設定されます。
3. マスターサイトはファイルサーバーのステータス修飾子を設定して、「更新中」ステータスにします。
4. 各ファイルサーバーが更新の必要性を認識します。
5. マスターサイトによって、ファイルサーバーの更新が実行されます。
6. ステータス修飾子が「再起動が必要」ステータスに変わります。
7. システムによって、該当するマネージャに対して再起動の実行を要求する通知が送信されます。
8. スタンドアロン製品の更新後のバージョンと PSI が使用可能な場合、ファイルサーバーで Windchill を再起動して更新を適用する前に、PSI を使用してファイルサーバー上の既存のスタンドアロン製品を更新する必要があります。
9. 再起動が実行されます。
10. 再起動中にファイルサーバーが更新されます。
11. マスターサイトは次の動作を実行します。
ファイルサーバーのリリースレベルを確認する。
ファイルサーバーから「再起動が必要」ステータス修飾子を除去する。
サイトから「読み取り」ステータスを除去する。
既存のファイルサーバーインストール上にある非スタンドアロン製品の手動更新
既存のファイルサーバーインストールを自動更新するようにシステムが設定されていない場合、メンテナンスリリースまたはパッチによってマスターサイトが更新されたら、各ファイルサーバーサイトを手動で更新する必要があります。
1. メソッドサーバー、Web サーバー、サーブレットエンジン、サーバーマネージャ、および既存の windchill シェルなど、Windchill 関連のすべてのサーバーアプリケーションをシャットダウンします。
2. スタンドアロン製品の更新後のバージョンと PSI が使用可能な場合、install_ccsdsu.xml ファイルを実行する前に、PSI を使用してファイルサーバー上の既存のスタンドアロン製品を更新する必要があります。
3. システムコンソールを開き、<Windchill>/bin/CCSTools ディレクトリに移動します。
4. Windchill ディレクトリサーバーが動作していることを確認します。
5. ANT を使用して、次のようにスクリプトファイル install_ccsdsu.xml を実行します。
ant -f install_ccsdsu.xml
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ant -f install_ccsdsu.xml の 1 回目の試行が失敗した場合は、再実行して更新プロセスを正常に完了させます。
6. 処理が完了したら Windchill を起動します。