定義式
定義式関数は、JavaScript 定義式を評価するために使用できる非表示ウィジェットです。JavaScript 定義式を使用して、マッシュアップ内のデータを検証、計算、変換、比較できます。
この関数に新しいパラメータを作成するには、パラメータオプションを使用します。各パラメータに、データ型とデフォルト値を設定できます。パラメータは、データ値を保管するために関数によって使用されます。パラメータを作成して、マッシュアップ内のプロパティフィールドやデータサービスなどのソースのデータをバインドできます。すべてのパラメータは、関数の「パラメータ」セクションにバインド可能なプロパティとしてリストされます。
パラメータの出力データ型を選択するには、「出力ベースタイプ」オプションを使用します。データ比較定義式は、BOOLEAN 出力を返します。計算または文字列操作は、NUMBER または STRING データ型を返します。Output プロパティのターゲットウィジェットが、出力ベースタイプをサポートしていることを確認します。
定義式フィールドでは、JavaScript コードを定義できます。演算式、比較式、正規表現を定義できます。
演算式
• 単純な定義式 - 単純な演算子を使用して、加算、減算、乗算、除算を実行します。たとえば、
(Parameter1 + Parameter2) / Parameter3 は、Parameter1 と Parameter2 の合計を Parameter3 で割った結果を返します。
• 複雑な定義式 - 関数を使用して、指数、平方根、自然対数などの計算を実行します。
Math.pow(Parameter1, Parameter2) は、Parameter1 を Parameter2 乗した値を返します。
比較式
すべての JavaScript 比較演算子を使用して、入力パラメータとデータを比較できます。
正規表現
定義式関数は、正規表現に対する JavaScript 表記をサポートしています。正規表現で入力データを検証およびフィルタするには、次の構文を使用します。
• /<expression>/.test(<parameter>)
◦ <expression> - 評価対象の正規表現。
◦ test() - 指定したデータパラメータと定義式を比較するためのメソッド。
◦ <parameter> - 評価対象データを含むパラメータの名前。
• /^(?:\d{3}\-){2}\d{4}$/.test(phoneNumber)
◦ ^ - 文字列の開始。
◦ (?:\d{3}\-){2} - 3 桁の数字の後にダッシュを付加したものに一致し、これを 2 回繰り返します (###-###-)。
◦ \d{4} - 1 桁の数字に一致し、これを 4 回繰り返します (####)。
◦ $ - 文字列の終了。
JavaScript の例外の記録
JavaScript 定義式がエラーを返すと、例外が発生します。例外を記録するには、TW.log.error メソッドを使用します。次の例では、関数が定義されていないために例外が発生します。
try {
undefinedFunction();
}
catch (e){
TW.log.error("The function does not exist: " + e);
}
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エラーはランタイム中に記録されます。上部のツールバーで「ログを表示/非表示」をクリックすると、Mashup Builder ログの表示/非表示を設定できます。
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定義式関数のオプション
次のコンフィギュレーションオプションを設定できます。
• 「説明」 - 関数の説明を設定します。
• 「パラメータ」 - 関数のカスタムパラメータを指定します。
• 「定義式」 - 評価対象の JavaScript 定義式。
• 「自動評価」 - 入力パラメータデータが変更されたときに、定義式を自動的に評価します。
• 「最初の値で発生」 - 最初の値が渡されたときに、JavaScript 定義式を評価します。2 つ目の値が渡されたときは、定義式は評価されません。
• 「データ変更タイプ」 - 変更されたイベントがいつトリガーされるかを制御します。
• 「出力ベースタイプ」 - 定義式の出力のデータ型。
定義式関数の作成
1. 「関数」パネルで、
をクリックします。
「新規関数」ダイアログが表示されます。
2. ドロップダウンリストから「定義式」を選択します。
3. 関数の名前を入力し、「次へ」をクリックします。
4. 「定義式」で、評価対象の JavaScript 定義式を入力します。
5. データ入力パラメータを追加します。
a. 「パラメータを追加」をクリックします。
b. パラメータ名を入力します。
c. デフォルト値とツールヒントを入力し、パラメータのベースタイプを選択します。
6. 「出力ベースタイプ」ドロップダウンリストから、データ型を選択します。
7. 「完了」をクリックします。
「定義式」カテゴリで、「関数」パネルに関数が追加されます。
プロパティ
定義式関数には次のプロパティが含まれています。
プロパティ | 説明 | ベースタイプ | デフォルト値 | バインド可能か(Y/N) | ローカライズ可能か(Y/N) |
---|
Evaluate | 定義式を評価するバインド可能なサービス。 | 該当なし | 該当なし | Y | N |
Changed | データが変更されたときにイベントをトリガーするバインド可能なプロパティ。 | 該当なし | 該当なし | Y | N |
Output | 評価された定義式からの出力。このプロパティのバインドを定義式フィールド内で直接設定できます。バインドを設定するには、 output=<> と入力します。 | 該当なし | 該当なし | Y | N |